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Close Up Interview
Close Up Interview ― 渡辺繁弥
ドイツ・フランクフルト音楽大学で学び、現在は若くして富士山静岡交響楽団などで首席を務める渡辺繁弥さんがザ・クラリネットに初登場してくださいました!
ギアの試奏でいらしていただいた渡辺さんはやはりギアに対する造詣が深く、そして非常にストイック。人懐こい柔和な雰囲気の奥には、熱くきらめく魂が燃えていました。今回のお話しでも、音楽に対する真摯な態度が随所で顔をのぞかせます。
音楽に向き合う。自分に向き合う。当たり前のようで難しい命題から目をそらさない、渡辺さんの素顔に迫ります。
渡辺繁弥
Shigeya Watanabe
横浜市出身。東京音楽大学卒業。卒業後渡独しフランクフルト音楽・舞踊芸術大学大学院に留学。クラリネットを芳野亜美、四戸世紀、重松希巳江、近藤千花子、Laura Ruiz Ferreresの各氏に、バスクラリネットをベルリン国立歌劇場バスクラリネット奏者Sylvia Schmückle-Wagner女史に師事。第6回秋吉台音楽コンクール入選。第16回クラリネットアンサンブルコンクール第2位、協賛三社賞を受賞。第1回Kクラリネットコンクール第1位。第32回日本木管コンクール入選。現在は富士山静岡交響楽団、およびタクティカートオーケストラで首席奏者を務める。
黒くてかっこいい!
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The Clarinet初登場ですので、ご自身の簡単な経歴とクラリネット歴を教えてください。
渡辺繁弥
(以下渡辺)
(以下渡辺)
小学生のときに金管バンドでトランペットをやっていて、中学生のときに吹奏楽部でクラリネットを始めました。そのうちにもっと上手になろうと地元の先生に習いにいったら今度は音大に行きたいと思うようになったんです。そうしたらその先生が大学の先生を紹介してくれるとおっしゃってくださって。それも、「たくさんいろいろな演奏を聴いて一番好きだった先生を教えて。その方を、私の伝手がなくても絶対に紹介するから」と。当時中学3年生だった僕に選択肢を与えてくれて、すごいありがたく思いました。芳野亜美さんという方で、本当にいい先生でした。それからいろいろな方の演奏を聴きあさって、一番グッときた方が四戸世紀先生でした。芳野先生もよく知っている方だったので紹介していただけて、それで高校1年生から四戸先生についたんです。
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クラリネットは第1希望でしたか?
渡辺
第1希望でした! 小学生のときにトランペットをやっていたんですが……特に金管楽器って、ちょっと見た目が似ているじゃないですか。大体金ピカで、大きさが違うような感じで。そんなところから、あれ……黒いぞ? キィもいっぱいあって……かっこいい!となり、クラリネットやりたいです、と(笑)。