第3回 | 大公開! 10枚全部使えるようにする方法!! その2
連載2回目を過ぎ、読者からのあまりの反響の大きさに編集部でも驚いている。それだけリードに関して悩めるクラ吹きが多いのだろう。前回の調整だけでも使えるリードは増えたが、文字通り“荒削り”なままの仕上がりだ。また、スロートの音域での雑音はクラリネットの弱点でもある。今回も木村氏ならではの鋭い視点で木村流リードの削り方を伝授。前回調整した“荒削りで雑音の入るリード”を、今回は使えるよう調整してみよう。
講師 木村健雄さん
こんにちは。木村健雄です。前回の「第1工程」では、ダメだったリードが“少し硬いけど使えそう……”というレベルになったのではないでしょうか? さて今回は「第2工程」へと進み、いよいよ上管の音、さらに“鳴り”の核心へと迫ってみようと思います。
第2工程では、前回硬さの調整をしたリードの音質を整え、チューニングのオクターブ下のドからファ、スロートのソ・ラ・シ♭の音を中心に、本番で使用できることを目的に調整します。ですが、その前に読者の皆さまから問い合わせがきていることにお答えします。私がフィニッシングペーパーと言っていたものなのですが、実はこの商品なかなか手に入りにくいことがわかりました。それで何か代わりになるものはないかと探しまして、見つけました。これからは一般的に手に入りやすい、三共理化学株式会社というメーカーの出している「空研ぎ紙やすり」という商品を使います。基本的にはよく似ている性質のものですので、問題ありません。渋谷の東急ハンズに売っていましたので、お近くの方は足を運んでみてください。
(The Clarinet vol.35発売当時のまま掲載しています。)
それではここで編集部にも非常に問い合わせの多かった、“木村先生セレクト リードを削るためのサンドペーパー”を紹介しよう。
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ⓐ 1番目の粗いサンドペーパー。フィニッシングペーパーの代わりに木村先生がこの講座のために探してくれたもの。目詰まりしにくく、削ったときにサンドペーパーの砂がリードに付着しにくい。見た目が白いのも大きな特徴。
ⓑ 今回本格的に使用するサンドペーパー。80番に比べると目の細かいもの。
ⓒ 3種類の中で一番目の細かいサンドペーパー。リードの先端付近を調整するときに使用することになる。
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