第8回 | 特殊楽器と呼ばれるクラリネットのリード2
クラ奏者なら誰もが持っているリードの悩みを解決していく当コーナー。
アンサンブルには欠かせない「特殊楽器」とよばれるクラリネットたち。楽器たちの持っている個性をより引き出し、魅力ある演奏をするためには、リードと楽器の知識が不可欠だ。前号ではE♭クラ、Bassクラのリードについて説明したが、今回はさらに低音の楽器のリードを見てみよう。今回も必見の内容だ。
講師 木村健雄さん
前回、今回と2回にわたり、特殊クラリネットのリードについてお話してきました。「使えなかったリードが使えるようになった」「以前より大きな音で鳴るようになった」等々、たくさんの反響をいただき、本当にありがとうございました。 さて、削り方の復習の補足ですが、下のイラストにある場所は、リードやマウスピースのメーカーやタイプによって若干変化します。各自、創意工夫してみてください。こうすると失敗するかもしれない、いや、その可能性が高い、と分かっていても、あえてやってみると、新しい発見があったり、思わぬ成功があるかもしれません。責任はとれませんが(笑)、とにかくチャレンジしてみてください。
(The Clarinet vol.40発売当時のまま掲載しています。)
● リードの削り方と順番(復習)
理由、細かい注意点などは誌面の都合上書ききれないので、バックナンバーを参照してください。紙やすりの種類については第3回で説明しています。下記は各リードの紙やすりを入れる場所。
①「空研ぎ紙やすり」80番でレジスターキィを押さない下管の音(a)の抵抗感を整える。
②「耐水紙やすり」320番でレジスターキィを押さない上管の音(b)の鳴りを調整。
③ ②と同じ320番で、2〜3回触れる程度こする。紙やすりに若干でもリードの粉が付けばOK。スロート部分の音(c)と、音の立ち上がりを改善。
④「耐水紙やすり」800番で、根元から先端方向へ1〜2回こする。これも紙やすりにリードの粉が付けば十分。仕上げです。
▶︎次のページ「それぞれの楽器の注意点」に続きます。
・アルトクラリネット
・バセットホルン
・コントラアルト(E♭管)
・コントラバス(B♭管)クラリネット
木村健雄