クラリネット記事 vol.2「演奏中の動き」「スワブは後?」
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シエナ・クラッツQ&A クラリネット☕Cafe 〜上手くなるためのホッと一息〜

vol.2「演奏中の動き」「スワブは後?」

吹きながら動いてもいい?

演奏中に動いて音の出だしを合わせなさいという先生と、演奏時は動いてはいけないという先生がいます。アンコンなどを見ると動いている学校も多いと思いますが、演奏中に動くことをどう思いますか。
(神奈川県・あい)

アインザッツとリラックス

原山 クラッツ原山です。
あいさんは、音楽を聴いたり歌ったりしてすごく楽しい時に、曲に合わせてつい身体が動いてしまうこと、ありませんか? 身体に力が入ったり、緊張していると、あんまり動けませんよね。動かそうとしてもなんだかギクシャクしてしまいます。
演奏している時も、同じ。身体は吹きたい音や、音楽にそって自然に動くのがいいと思います。身体を音楽に関係なく、無理に動かすと不自然な動きになってしまいますよね。
反対に絶対に動かない! と決めてしまったら、これも不自然。身体が適度にリラックスできていると、音楽に乗って自然に動くことができます。だから演奏する時にはあまり動く、動かないということを考えないで、できるだけリラックスして演奏してみてくださいね。
より強い音を出したい時、もっとなめらかに歌いたい時、身体が自由に動けると、音にもそれがちゃんと出てきます。
それから演奏中には、「アインザッツ」といって、テンポをそろえたり、音のタイミングをそろえるための動きもあります。これはジャンケンをする時に、「じゃん、けん、ポン!」と、タイミングを合わせるのに似ています。アンサンブルをするのに必要な動きです。他にも身体の動きで演奏中はいろいろなことを他の人に伝えています。一緒に行こうよ!とか、もっと歌おうよ!などなど、言葉で伝えられないぶん、時には身体を使って会話して、それを音にしようとしていることもあるんですよ。今度演奏する人を見る機会があったら、その人がどんなことを伝えたいのか、よく観察してみてくださいね。
ポイントは、アインザッツと、リラックス!です。

スワブを通すのは後回し…?

部活中の活動が忙しく、なかなかスワブが通せません。先輩にスワブを通すよりも、他の作業を優先してと言われてしまいます。どうしたら良いでしょうか。
(東京都・匿名希望)

掃除は大切です!

山手 こんにちは! 山手です。
まずスワブ通しの大切さについてお話ししましょう。私たちはよくスワブを通しますよ! 演奏中でも長い小節休みがあれば、必要に応じて通します。
さて、スワブを通さないと、どんなことになってしまうか考えてみましょう。演奏中、トーンホールに水が溜まり、音がブルッ!という経験はありませんか? 息を吹き込むと管内に水滴が溜まり、長く吹くと水滴が流れ落ち道ができてしまいます。その前にスワブを通さないとトーンホールに溜まり、音が出ない、雑音などの支障が出てきます。
例えばスワブを通さず、横に寝かせて放置すると、トーンホールに溜まった水にホコリが付着、次第に汚れが蓄積され、トーンホールが狭くなり、音程が曇り気味となり息の抜けも悪くなります。
掃除の際はマウスピースを外し、上からスワブを通し、時々解体してジョイント部分の水分もぬぐいましょう。綿より絹のほうが毛羽立ちが少なく、生地も薄いので通しやすいです。クリーニングペーパーなども上手に利用しましょう。
このようにスワブ通しはとても大切なことなのです。掃除の大切さは、楽器のベストな状態を保つためにすべての楽器に言えることですから、クラリネットの先輩にこのお話をするに限らず、部活全体でこのお話を取り上げていただき、皆さんでその必要性を確認し合ってみてくださいね。そしてスワブを通した後は速やかに部内作業にとりかかりましょう!

 

〜シエナ・クラッツメンバーのカフェでの一幕をパシャリ


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