クラリネット記事 vol.3「自転車に楽器」「高音をキレイに!」
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シエナ・クラッツQ&A クラリネット☕Cafe 〜上手くなるためのホッと一息〜

vol.3「自転車に楽器」「高音をキレイに!」

自転車かごにクラリネットは?

自転車のかごにクラリネットをケースに入れて自転車に乗っても大丈夫ですか。また、高い音の音色は、どうしたらきれいに出せますか。
(三重県・きなこ)

楽器は精密機械!!

京谷 きなこさん、私、実は大学4年間、自転車(クラはかごの中)で通学していました。確かに折れたり、割れたり、という事故はなかったものの、突然、音が出ないこともありました。今思えば原因は振動もあったと考えます。無頓着でした。反省です。
きなこさんは通信販売を利用されたことはありますか?某アマゾンなど、商品の何倍も大きい箱が届いて「こんな物、頼んだっけ!?」と、びびりながら開けてみたらプチプチの梱包材に何重にもくるまれた商品が!それは運搬途中に振動や衝突のショックが商品に直接伝わらないようにするためですよね。
つまりですね、大丈夫……ではありません。実はその後リペアを勉強したことがありますが、楽器は精密機械なので、見た目は変化がなくても、振動により、少しずつですが、キィのバランスが変化したり、ねじがゆるみます。管体にも良くありません。
加えてさらに怖いのは、転倒や障害物乗り上げのショックで、かごから楽器ケースごと飛び出すこと。そんな時に車が通ったら……悲惨です。しかし、どうしても必要に迫られる場合もあると思いましたので、いくつか方法を考えました。
1.背負えるカバンに楽器を入れる。運転中はバランスを崩さないよう注意。
2.かごに入れる場合はショックを吸収できる物でくるみ、防犯ネットも取り付ける(飛び出し防止)。卵や赤ちゃんを運ぶつもりで運転は慎重に。
さて、次の高い音は専門の中村さんに続きをお願いします。

体は楽器の一部!

中村 はぁい! 中村です。
高い音が美しく出ない原因は2つ考えられます。1つはアンブシュアが緩すぎ(上下の歯の幅が広すぎ)て、息をリードとマウスピースの間にダイレクトに入れてしまい、振動するリードの長さが不安定になってしまっている場合。薄い下唇を顔の筋肉でつくってリードにぴったり当てて、リードの表面に息を当てるイメージで息の角度を変えてみてください。
もう1つは口の中のリードが長すぎるか短すぎる場合。長すぎると音程が下がり広がった音になり、逆に短すぎると音が出にくく、下の音が混じって濁ったり細く締め付けた音になるのです。その吹き方では低い音も良い響きで吹くことはできません。
正しいポイントに下唇が当たっているかどうかを意識して、倍音のロングトーンをしてみましょう(譜例)。
アンブシュアを変えずに3つの音が出るかどうかを観察しながら吹きましょう。もし3つめの音でリードミスが出るなら長すぎる(深すぎる)ので、少しだけ下唇をリードの先端のほうに、そして音が出なかったり細すぎたり濁ったりしたら短すぎる(浅すぎる)ので少し深く、位置を変えてトライし、ベストポジションを探してみてください。曲の中でその良いポジションを思い出せるようになったらきっと成功します!体も楽器の一部です!

譜例
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〜Member〜

(左から)●京谷麻里子:Cl’zの母! Sienaの母! 音でCl’zを支えます。チョコ大好き! Loveガーナ! ●原山佐保子:O型に見えるが実はA型。おおらかに見えて実は繊細。奥深いお人です。 ●山手寿子:ザ・良妻賢母。豪快かつ男前。珈琲&お酒は飲めません。

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