vol.22「音色もテクニックも上手くなりたい」
音色もテクニックも上手くなりたい
いつも楽しみに読んでいます。さて、私は中学で吹奏楽を始め、クラリネットが大好きになりました。3年生の先輩はとても上手で憧れています。でもクラリネットのパート練習にはまったくついていけず、自分にがっかりしています。子どものころからピアノを習っているので、スケールなどの基礎知識はあるのですが、息のことにとらわれると指がおろそかになってしまい、指のことに気をつけると、「音が汚い」と言われます。どうしたら音色も指もうまくいくようになりますか?
(栃木県・ひなさん)
ひなさん、こんにちは。佐々木理恵です。
ひなさんがクラリネットを大好きになってくれてとても嬉しいです(*^_^*)
細かいパッセージが出てきた時に指を速く動かそうというほうに意識が行きすぎてしまい、身体に力が入るなどして姿勢やアンブシュアが崩れてしまっているのかもしれませんね。
指を動かした時、姿勢が悪くなったり肩などに力は入っていませんか? アンブシュアは噛みすぎたり唇を締めすぎたり、逆に緩めすぎたりしていませんか?
まずは姿勢やアンブシュアの状態をチェックしてください。
そして細かい音符を吹いている時も、ロングトーンをしている時と息の流れが同じなのが理想的です。でも頭ではわかっていてもなかなか難しいですよね。
まずは正しい姿勢とアンブシュアを意識しながら、細かいパッセージの部分をとてもゆっくり練習してみましょう。細かい音符を速くできるようにする練習というより、音符一つひとつを良い音でしっかり楽器を鳴らすように吹きます。
ロングトーンに近い感覚ぐらいのゆっくりです。できればその時に音符一つひとつに表情をつけるつもりで吹いてみましょう。
そして音符一つひとつが納得できる音になったら音符を繋げて吹きます。それをメトロノームをかけて少しずつ速くしていきます。
常に自分の音を良く聴いて良い音でしっかり楽器が鳴っているかチェックしながら吹きましょう。
普段の基礎練習も同じように行なってみると良いと思います。ひなさんはピアノを習っていて基礎知識があるということなので、スケールの音の並びをすぐに掴めて速いテンポで吹くことができてしまうのかもしれません。
ここはグッと我慢して忍耐強く超低速で練習してみてください。
スケールの時も曲を吹く時と同じイメージで表情をつけることも忘れずに。スケールは曲をより良い演奏ができるようになるためのものですからね。
地味で時間のかかる作業ですが、良い音でしっかり楽器を鳴らしながら指を動かす感覚が身に付くと、速いパッセージもより演奏しやすく表情も豊かになると思いますよ。
あとはパート練習の時に憧れの3年生の先輩と一緒に演奏するので、緊張してしまっているのかもしれませんね。
一人で練習して上手くいくことも、緊張すると上手くいかない時がありますよね。
せっかくの先輩とのパート練習だから楽しまなきゃ損!!
ひなさんが今よりもっとクラリネットが大好きになって、楽しく演奏できるようになることをお祈りしています!
〜お題「真夏を乗り切る方法は?」〜