クラリネット記事 vol.32「オクターブの跳躍」「身体と楽器の共鳴」
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シエナ・クラッツQ&A クラリネット☕Cafe 〜上手くなるためのホッと一息〜

vol.32「オクターブの跳躍」「身体と楽器の共鳴」

オクターブの跳躍をうまく吹くには?

曲を吹いているとき、オクターブ下への移動や低音に下がる部分がうまく吹けません。コツやオススメの練習方法があれば教えてください。
(愛知県・恭子さん)

近藤です(^-^)

恭子さん、こんにちは。オクターブに関わらずたくさん下がる跳躍が苦手ということですよね?

きっと恭子さんはアンブシュアが綺麗なほうなのではないかしら? どんな時もマウスピースの噛み具合いや唇の引き具合がよくて、顎もピンっと下に引っ張られている、そんな方のような気がします。素晴らしいです!

なのに下がるときに上手くいかない……むむむ、美しいアンブシュアがネックになっているかもしれませんね……。

吹く音域や跳躍のためにアンブシュアが変わるのはよくありません。ですが、跳躍の際、実は人には気付かれない範囲の微調整が必要です音や音域により鳴るツボが異なりますので、跳躍時は、息を入れる方向や極々ほんのわずかの唇のシメ具合などを即座に微調整しなくてはなりません。

外から見ただけでは誰にも変化はわからないはず……。見てわかるくらいの変化は逆にアンブシュアが安定していないということになります。
下への跳躍時にアンブシュアを緩めすぎると音程が下がりますし、音色もボヘーとなりよくありません。
あくまでも「誰にも見破られない範囲の微調整」なのです!
恭子さんのアンブシュアで跳躍する間にツボにはまるための微調整具合を見つけてみましょう。

そしてもうひとつ、「いつも体の中に音程を描いておく」こと!
音程(今回の場合は下がる目的地の音ということになるでしょうか……)は楽器に頼らず奏者が作るものです。
楽器にうまく命令できるよう、楽器を自由に操作できるよう研究してみてくださいね。

身体を共鳴させている状態とは?

プロの方の音色を聴くといつも素晴らしいなと感じ、自分もいつかはあんな音を……と思っています。響きのある豊かな音色のためには、身体の共鳴が必須ですよね。The Clarinet や管楽器の本にも書かれていますが、具体的にはどのような状態が「共鳴している」のでしょうか。
(東京都・U.Aさん)

黒岩真美ですっ('◇')ゞ

楽器を吹くと下唇ではリードの振動を感じますし、マウスピースパッチを貼っていなければ上の歯でも振動を感じることができます。
他には低音のファやオクターブ上のドをしっかりとした息を入れて吹くと手に振動が伝わってきます。手に振動が伝わるくらい息を入れないと響くいい音がしません。
私は生徒にレッスンする時に手に伝わる振動を目安に息を入れる訓練をしてもらっています。
そうすると大体の生徒はしっかりとした音を出せるようになっているので試してみてくださいね。


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