vol.52「アルトクラは楽しい?」
アルトクラは楽しい?
学校でアルトクラリネットを購入し、今度担当になりました!!
でもその面白さがあまりわかりません(>_<) あまり目立たないし、一人だけで吹くのも不安です。アルトクラの面白さとか練習の仕方を教えてください。
(みんみさん・神奈川県)
みんみさん、こんにちは。原山です。
アルトクラリネット担当になったのですね、B♭管とは調も違うし楽譜も違うし、音も出にくいような気がするし、みんみさんが何となく不安になるのもわかります。
アルトクラの良い所を一口にどうお話したら良いか考えましたが、カレーに入れる隠し味みたいな役割というのが近いかもしれません。絶妙なさじ加減で入れたら具もルーももっと美味しくなるし、個性も出るような……。アルトクラは音量はあまり出ませんが、音色はとても柔らかで甘く、ときに輪郭が立って魅力的です。またクラリネットだけでなく、他のパートと一緒になった時にも個性が出ます。きれいなハーモニーを作ったり、他の楽器の音色の芯になったり、低音と一緒に支えたり、ときにはメロディに色を加えたりします。作曲者や編曲者によってもアルトクラの使われ方は色々で、中には音色を生かしてのソロもあります。
目立たない隠し味だから簡単かというと、一曲の中でも本当にいろいろな役割をしていて、それを全部こなすのはなかなか大変です。もし練習で周りの音をよく聴いてみても自分の役割がわからないときは、スコアを見てみるとどこのパートと一緒なのか、どんな役割なのかが見えてくると思います。
練習は、一人でのスケールなどはB♭管と同じ物を使います。バンドの基礎練習の時は、E♭管なのでアルトクラ用の教則本を使ってくださいね。息のスピードはB♭管とは少し変わります。速くなりすぎないよう、ピアノもしっかり支えた息で吹けるように練習してください。音程が安定しないときはチューナーを見ながら練習しましょう。特に高音は音程が高くなりやすいので、あまり口が締まらないように練習してください。音程のクセによって指使いも工夫できると良いですね。
奥深いアルトクラリネットをもっと知って、良い所を生かせるような演奏ができたら良いなと思いながら、私も吹いています。お互い頑張りましょう!