第1回 エチュードは宝の山!
基本とはなんぞや
今回は最初ということで、クラリネット上達のための基本中の基本についてお話しましょう。
うまく吹けるようになるために、一番大切なことは何だと思いますか? もちろん、基本練習ですね。でも、基本練習が一番大切だとわかっていながら、それをきちんと実践している人がどのくらいいるでしょうか。
かくいう私も、基本練習をバリバリやってきたというよりも、たくさんの曲を吹きながらマスターしてきたという感じです。私の個人的なお話はあとにするとして、ここではまず、教則本とエチュードについて少しお話しましょう。
赤坂達三
Tatsuzo Akasaka
国立音楽大学で学んだ後、パリ国立高等音楽院のクラリネット及び室内楽を1位で卒業。パリ・ポールデュカ音楽院、ヴェルサイユ国立音楽院でもそれぞれ1位で卒業。トゥーロン国際音楽コンクール3位、日本木管コンクール第1位、日本クラリネットコンクール1位無し2位、パリ国際コンクール第1位など輝かしい受賞歴を持つ。国際クラリネット協会のパメラ・ウェストン女史から“40年来の偉才”と絶賛され、その最高の技術と深い音楽性は高い評価を得ている。国内外の主要オーケストラとの共演は数えきれない。ソロアルバムを多数リリース。実力とスター性を併せ持つ真のアーティストとしてクラリネット・ソリストの第一人者。2012 〜 2020年までエリザベト音楽大学の教授を務めた。