メーカーに聞く! クラリネットの未来予想図
クラリネットという楽器を知り尽くし、近年では多様化するニーズにも対応しながら、最新のテクノロジーを駆使してより良い製品を世に送り出しているクラリネット・メーカー。そんなメーカーにクラリネットの未来予想図について伺いました。
BUFFET CRAMPON
ビュッフェ・クランポン
Q現在、グレナディラ(アフリカン・ブラックウッド)は準絶滅危惧種に指定され、次世代の資源確保のため植林なども進められています。このグレナディラに関することで現在取り組んでいるプロジェクトや検討されていること、すでに開発しているものなどあれば教えてください。
ビュッフェ・クランポン グループ(本社:マント・ラ・ヴィル、フランス)は長年にわたり、グレナディラ(アフリカンブラックウッド)の生息地の生態系を維持し、持続可能な形で木材資源を次世代に受け継ぐ活動を続けています。
2018年より新たな取り組みとして、NGO法人「アフリカンブラックウッド保護プロジェクト」に賛同し、パートナーとして活動のサポートを開始しました。
ビュッフェ・クランポン グループ
持続可能な木材調達の取り組み
①FSC認証林からの木材調達と、植え替えを行なう伐採地への納税
ビュッフェ・クランポンの製品に使用している木材は、大部分がFSC認証林(注1)から購入したもので、一部政府からも購入しています。また、ビュッフェ・クランポンの木材供給業者は、樹木を伐採する際、伐採地であるモザンビーク、タンザニアに納税しており、その税金は植え替えに使われています。
②リサイクル木材を利用した素材、“グリーンライン®”の開発と使用
ビュッフェ・クランポン グループは1994年、モザンビーク産のアフリカンブラックウッドを再合成した新素材“グリーンライン®”を開発しました。この材料で作られた製品(クラリネット、オーボエ)は、環境変化によるひび割れに強いだけでなく、アフリカンブラックウッドの幅広い製品利用と環境を尊重した製品作りを実現しています。
③NGO法人 アフリカンブラックウッド保護プロジェクトに出資(2018年~)
ビュッフェ・クランポン グループは2018年、アフリカンブラックウッドの植樹と植樹教育活動を行なっているNGO法人、アフリカンブラックウッド保護プロジェクト(注2)に出資しました。今後もABCPへのサポートを継続していきます。
注1:責任ある森林管理を世界に普及させることを目的に設立された非営利団体(FSC=Forest Stewardship Council® の略、森林管理協議会)の認証を受けた認証林のこと。
注2:正式名称The African Blackwood Conservation Project (ABCP)。アフリカンブラックウッドの植樹と植樹教育活動を目的に設立されたアメリカのNGO法人。