加藤明久のクラリネット何でもQ&A

第24回「Q.仕掛けをそろえることに意味はあるのか?」

吹奏楽団に入っているのですが、みんな同じマウスピースとリガチャーをそろえる必要があると言われました。私は自分の仕掛けが気に入っています。そろえるメリットはあるのでしょうか?

目指す音色が同じになり、出てくる音量も均一化される……、というメリットが期待できる。ただし、同程度の実力で同じ歯形やアンブシュアをした奏者がそろっていたら……、という条件がつくが。 
以前にも似たような質問があった気がするが、マウスピースやリガチャーをそろえて何がしたいのだろう? こう言ったのは指揮者かトレーナーか、出入りの楽器屋か。楽器なら、各社それぞれ音色や音程の特徴があるからそろえる意味があるにはあるが、マウスピースとリガチャーでは、あまり意味がないように思う。下着や歯ブラシのブランドをそろえるようなもので、精神的な一体感やチームワークを高める以外の効果は期待できない。指揮者のアドバイスなら、楽器のことを知らない無知な人の発言と聞き流せばいいし、トレーナーや楽器屋の進言なら、売らんがための作戦……とカンぐられても仕方のない話である。……[続きはこちらから!!]


加藤明久

Akihisa Kato

クラリネットを大橋幸夫、浜中浩一の両氏に師事。 1983年、国立音楽大学卒業。その年より制定された矢田部賞を受賞。 第53回読売新人演奏会などの新人演奏会に出演。 第16回民音室内楽コンクール第1位入賞。 1984年、第1回日本クラリネット・コンクール入賞。 1985年、第35回ミュンヘン国際コンクール木管五重奏部門でファイナリスト。 1988年、欧日音楽講座にて初のビュッフェ・クランポン賞を与えられる。第2回日本クラリネット・コンクール入賞。 1990年、NHK交響楽団に入団。 2019年、NHK交響楽団を退団。 2019年より昭和音楽大学教授、武蔵野音楽大学非常勤講師。

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