Met初の女性クラリネット奏者
The Clarinet 54号の表紙およびCover Storyは、Backun Musical Servicesと、The Met Press Dept.の協力により実現。アメリカ随一のオペラ・ハウスであり、世界的にも有名なメトロポリタン歌劇場の管弦楽団で首席奏者を務めるジェシカ・フィリップスさんに登場いただいた。世界でも数少ないオーケストラの女性首席奏者であり、世界最高峰メトロポリタン・オペラ初の女性クラリネット奏者でもある。
インタビュアのTei Yuki氏曰く、「メトロポリタンに入るなんて、ニューヨーク・ヤンキースのレギュラーになるようなもの」と言うが、まさにその通り。ニュージャージー州のRutgers大学で後進の指導にもあたっている彼女が、音楽と出会ったときから現在に至るまで自身のことを語ってくれた。
この撮影日はちょうどバレンタインデーで、ジェシカさんは雪が降るなどとても寒い中、昼と夜の公演の合間を縫って協力してくれた。またこの週のニューヨークではメルセデス・ベンツが主催しているファッションウィークが行なわれていた。これはパリ、ミラノ、ロンドン、ニューヨーク、東京のファッション都市で開催されるファッションの祭典である。ただでさえニューヨークには人が多く集まるが、この時期はより一段と賑やかになる。
ジェシカ・フィリップス│ Jessica Phillips
メトロポリタン歌劇場管弦楽団首席クラリネット奏者。アメリカ、コロラド州生まれ、年少期からボストン郊外にて育つ。メトロポリタン・オペラには2002年から在籍しており、今現在はActing Principal Clarinetistとして多忙な日々を送っている。ニュージャージー州のRutgers大学などでも教えている。世界でもとても数少ないオーケストラでの女性首席奏者であり、世界最高峰のメトロポリタン・オペラで女性初のフルタイムのクラリネット奏者である。