鈴木生子氏のリサイタル開催
現在好評発売中のThe Clarinet 52号の特集「バスクラリネットの魅力が面白いほどわかる!」でご協力いただいた、鈴木生子氏のリサイタルが10月24日に、音楽の友ホールにて開催されます。
同リサイタルについて鈴木生子氏にコメントをいただいたのでここで紹介します。
「シリーズとして4回目の今回は、クラリネットが世に生まれ出る頃の時代から、現在、中堅作曲家として活躍中の仲間の作品までを、クラリネット、バセットホルン、バスクラリネットの音色と共に、皆様に聴いていただきたいと思い、プログラムを組みました。
大バッハと息子のC.P.E.バッハは、チェロ、ヴィオラ ダ ガンバの作品から、バスクラリネットとバセットホルンで演奏致します。この時代は、クラリネットが生まれ出た頃で、それ故、残念ながらクラリネットオリジナルの作品はほとんどなく、同じ木管楽器のオーボエ、フルートやファゴットが羨ましいのですが、今回はそこを逆手にとり、他の楽器の素晴らしい作品を拝借して挑戦させていただきます。
また、一昨年、103歳で亡くなられたカーターのクラリネットとバスクラリネットのソロ作品をそれぞれ演奏致します。2曲共に彼が90歳代で作曲した作品です!
そんな充実した晩年を自分は過ごせるかしら? なんて思ったりします。(笑)
伊藤作品、そしてオケゲム編曲集は、私の所属するアンサンブル・コンテンポラリーαの公演(2008年)の時に、同グループの作曲家の方々が創って下さいました。私がオランダにも留学していたという事や、現代音楽グループの公演でも古い作品も演奏したいという私の希望に、公演プロデューサーも受けて下さった伊藤さんがオケゲムの作品を見つけ出して下さいました。大変美しいメロディを元に、大変個性豊かな6つの作品が生まれました。また、伊藤さんは、彼の特徴的手法の1つである1/4音を駆使した素敵なソロ作品を創って下さいました!
プログラムの最後はヒンデミットのソナタです。昨年、浦壁さんのヒンデミット作品のみのリサイタルを聴きました。彼の立体的な美しい演奏とヒンデミット独特の世界に触発され、是非、一緒にソナタを演奏させて欲しいとお願いしました!
クラリネットとピアノの織りなす音楽の対話をお楽しみいただけたらと思います。
余談ですが、ヒンデミットは、昨年、没後50年、C.P.E.バッハは、今年、生誕300年です!
みなさま、大変お忙しい事と思いますが、もしお気持ちとご予定が合いましたら、是非聴きに来て下さい。お待ちしております」
Ikuko Suzuki Clarinet recital series-4
鈴木生子 クラリネット以前から、クラリネットの今へ
[日時]2014年10月24日(金) 開場18:30 開演19:00
[会場]音楽の友ホール(東京都新宿区神楽坂6-30)
[出演]鈴木生子(Cl)、浦壁信二(Pf)
[曲目]C.P.E.バッハ:ヴィオラ ダ ガンバとハープシコードのためのソナタ ニ長調 Wq.137より 伊藤弘之:ブラック エルヴス(クラリネットソロ)
伊藤弘之、金子仁美、堰合聡、夏田昌和、星谷丈生、山本裕之による、ヨハネス オケゲム編曲集:恋の相手を変えたなら(クラリネットとピアノ)
J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲第3番より(バスクラリネットソロ)
エリオット カーター:スティープ ステップス(バスクラリネットソロ)
エリオット カーター:グラ(クラリネットソロ)
パウル ヒンデミット:ソナタ(クラリネットとピアノ)
[料金]全席自由/一般3,500円、学生2,500円、カンフェティ会員:一般3,000円、学生2,000円
[問い]カンフェティチケットセンター 0120-240-540(平日10:00〜18:00)
※演奏曲目および使用楽器は都合により事前の予告なく変更となる場合もあります。