EVENT REPORT ― 第3回 リード講習会
第3回 リード講習会
日時:2023年10月22日(日)12:00開演
参加費:10,000 円(材料費込)※ガラス板を持っている方は1,000 円引き
会場:石森管楽器 地下ホール
講師・演奏:大沼博子、小林利彰、田中正敏
主催:株式会社キャンプ・プラネッツ
受講者:10名
聴講者:4名
クラリネット奏者でリード職人! 「ROKKO リード」の制作者、大沼博子さんが日本に一時帰国されるということで、3 回目となるリードの講習会が開催されました。これまでの講習会で学んだリードの知識や調整方法を踏まえて、「自分のリードをどのように調整するのか?」という実践的な内容となりました。
■リードの知識
前半では、これまでの講習の内容を復習しながら、リードの産地や作り方について教えていただきまし た。日本ではほとんど既製品のリードしか見る機会がないので、筒状の葦を見ると「自然のものなんだ なぁ」と改めて気づかされます。特に製作の部分では、とにかく時間と手間がかけられていて、こんなにたくさんの工程があるのかと驚きました。
■調整方法について
後半は、普段使っているリードの調整方法について教えていただきました。先端の整え方や、鳴りにくい音域の対処法など、写真を見せていただきながら分かりやすく学ぶことができました。大沼さんご自身がテーブルを回ってお一人ずつお話を聞き、リードの悩みや希望する吹奏感に合わせて調整の指導をしていただきました。前回も参加し、ご自身で何度も調整を試しているという方もいらっしゃって、発展的な内容が聞こえることも。吹けなくなってしまったと思っていたリードが、大沼さんの手にかかればなぜか復活! 参加者のびっくりされた顔も印象的でした。
講習会の締めくくりとして、講師の大沼博子先生、東京交響楽団の小林利彰先生、冒険クラリネット奏者の田中正敏先生で、バッハとモーツァルトの三重奏曲を演奏していただきました。三者三様、マウスピースからリガチャーからすべての仕掛けが違いました。クラリネットもベーム式、リフォームド・ベーム式、エーラー式と、システムまでコンプリート! 異なった音色の 3 本のクラリネットが、面白いアンサンブルを奏でていました。音色を合わせなさい、という指導をよく聞くけど、本当はそんな必要ないかもしれないなぁと新たな気づきを得られました。
とても勉強になる講習と、素敵な演奏をありがとうございました!
クラリネット奏者 尾方 優佳
*ロッコリード(ROCCO REEDS)について
材料である葦の良品を確保することが難しい状況が続いているため、販売を一時休止しております。再開の目処が立ち次第発表いたします。また、新たに既製品リードの調整に関する相談受付も検討中でございますので引き続き何卒よろしくお願い申し上げます。