クラリネット記事 Akane Interview - 心に寄り添いエールを届けるデビュー・アルバムを発表!!
  クラリネット記事 Akane Interview - 心に寄り添いエールを届けるデビュー・アルバムを発表!!
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Akane Interview - 心に寄り添いエールを届けるデビュー・アルバムを発表!!

Akane3

いろんな想いを詰め込んだ1枚

さて、ここからはアルバムのお話をしていきたいと思います。クラウドファンディングによるアルバム制作にチャレンジして達成率145%! 大成功と言えますね、おめでとうございます。アルバムを作ろうと思った理由は?
A
人の心を励ますオリジナル曲を作っていきたいと、少しずつ完成させていって現在4曲あります。これらの曲を世に残したい、そしてより多くの人に届けたいという思いがありました。また、ファンの方から「いつCDを出すの?」という声もいただき、だんだんとCDを出したいという気持ちが強くなり、作ろうと決意しました。
その一つの方法として、もちろん制作費のこともありますが、同じ志を持った仲間を増やせるクラウドファンディングを利用したんです。人を励ますためのCDが、たくさんの方の応援の気持ちが詰まった物にできたらステキだなと。自分一人で作りますというよりも、みんなで作った物のほうがさらなる価値が生まれると思います。
アルバムのタイトルはAkaneさんが決めたのですか?
A
そうです。「Cheer Up」は、元気づける、応援する、励ますという意味があります。最初は収録曲のタイトルをアルバムのタイトルにすることを考えていたんですけれど、収録曲を全体的に見て共通点はなんだろうと考えたとき、Cheer Upだったんです。自分のやりたいことともマッチしていたので、このタイトルしかないと思い決めました。
レコーディングはいつ、どこで行なわれたのですか?
A
わたし以外のメンバーのレコーディングは前もって作曲家さんにお願いしました。わたし自身のレコーディングは2024年3月1日と11日の2日間にわけて3曲ずつ録りました。最初は1日で録る予定だったのですが、しっかり作っていくなら2日必要だとエンジニアさんに言われて2日間に変更しました。音の処理やニュアンスなどこだわりすぎなくらいこだわったので時間がかかりましたね。2日間にして良かったです。場所は、エンジニアさんのオススメで東京・中延にあるアイランドスタジオで行ないました。
アルバムの聴きどころを教えてください。
A
クラリネットは明るくて温かい深みのある音が出せる楽器だと思っています。情報過多な現代社会において落ち込んだり、今を生きるのが苦しいと感じている、心が疲れた人に癒しを与えてくれるクラリネットの音をぜひ聴いてほしいです。 今回収録したそれぞれの曲に込めた想いがあります。例えば1曲目の『Bright tone』だったら“挑戦する”。挑戦しようと思っているけどなかなか1歩が踏み出せない人に聴いてもらいたいし、そんな人の背中を押せるような曲になっています。
また、わたしが作曲した『Seize the day』は、もっと気楽に今この瞬間を楽しく生きよう! という気持ちで作りました。自分自身もそうだったんですけど、過去に囚われたり引きずっていたり、未来に不安を感じたりして、今この瞬間を楽しめていないという時期があったんです。それに気づいたとき「これは私だけじゃないかも」と思って、いろんな悩みを抱えながらお仕事を頑張って日々を生きている人たちに向けて作った曲です。いろんな想いを収録した7曲に詰め込んでいます。頑張ろうと思っている人の背中を押してあげたいし、頑張ろうというモチベーションを何倍にもしたい。逆にマイナス思考の人の気持ちに寄り添って一緒に気持ちを上げていきたい。わたしもテンションを上げていきたいし、みんなも上がっていこうよ、という気持ちを込めた「Cheer Up」をぜひ聴いてください。
現代社会においてはストレスも多くメンタルが弱い人は多いのかもしれませんね。
A
そうだと思います。わたしは浪人時代が一番弱っていました。高校生のときは仲間がたくさんいたんですけど、大人数だったので統率が取れないといけないじゃないですか。だから、自分の気持ちを押し殺して集団に合わせるということもありました。部活動では副部長だったので模範となる人間じゃないといけないと、自分のやりたいことや本当の気持ちは隠して求められる人物像にならないといけないという気持ちが強くあったんです。高校を卒業してそれから解放されたとき、自分のやりたいことがわからなくなって。本当にクラリネットがやりたいのか、本当に音大に行きたいのか、いろいろ迷っていました。自己理解とか、自己肯定感とかがすっぽり抜けている状態だったので、音大に入ってから本を読んだり、そういうことを発信している人のSNSを見たりして、たくさん勉強してマインド面を強化していました。音楽よりもそっちを勉強していた時間のほうが長いかも(笑)。こういったマインド面も音楽を通して伝えていけたらいいなと思っています。
素晴らしい考えだと思います。見習いたいですね(笑)。話を戻して、レコーディング時に使用した楽器、セッティングを教えてください。
A
楽器はビュッフェ・クランポンのトスカ。高校1年生の冬から使っています。バレルは管工房ゆかりのAkaneモデルという特注品ですが、同仕様の物を購入できます(笑)。マウスピースは最近バンドーレンのB40ライヤーに替えました。それまではB40を使っていました。リガチャーはエディ・ダニエルズ エクスプレッションリガチャーのプラチナ、リードはダダリオのレゼルヴクラシックの3番を使っています。以前はリコのグランドコンサートセレクト・シックブランクのアンファイルド3番を使っていましたが、生産完了になったのでこれに代わるリードをめっちゃ探してレゼルヴクラシックにたどり着きました。ただ、少し固いかなという印象があったのでマウスピースを替えたんです。
今の目標と、これから叶えたい夢はなんですか?
A
今の一番の目標は日本最高峰のジャズクラブ、ブルーノート東京でソロライブをすること。これから3年以内に実現させたいです。そして、ゆくゆくは画面越しじゃなくリアルで音楽を届けたいという思いがあります。応援してくださっている方が全国にいるので、全国ツアーをやりたいと思っています。そのためにももっとファンを増やしていき、最終的には「幸せの循環」を作っていきたいです。私が演奏したことによってモチベーションが上がったり、少しでもプラスになった人の周りはさらにハッピーになるので、そういうのが連鎖していったら世の中幸せになったらいいかなと。その一つのきっかけになれたらと思っています。
今後の予定を教えてください。
A
私の誕生日である6月14日(金)に東京・六本木「CLAPS」で「Cheer Up」のレコ発ライブをやります。その次の日(6月15日)にはClarinet Guild FANTASIAの槐-enju-さんと東京・南青山「月見ル君想フ」でツーマンライブ、さらに翌日(6月16日)は大阪に行きます。それぞれがバラバラで活動している演奏家が集まった“Rooooms”というコミュニティがあり、音楽の自由な楽しさを全国に伝えるために時々集まってツアーを行なうんですけど、今年から私も参加することになり、そのライブに出ます。私がTokTokを始めるきっかけにもなった千野哲太さんが初期メンバーだったりします。Roooomsのツアーでは6月23日の長野、6月30日の東京にも出演します。6月は演奏の機会が多いです。さらに、夏にはClarinet Guild FANTASIAのライブもありますので、ぜひ足を運んでください。
ありがとうございました。

Akane4

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