クラリネット記事 まずは楽器を知ろう
  クラリネット記事 まずは楽器を知ろう
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The Clarinet 52号 特集│バスクラリネットの魅力が面白いほどわかる!

まずは楽器を知ろう

バスクラリネットがBクラリネットよりも大きくて重いというのは見れば想像がつくし、実際に触ってみればわかる。しかし、どれほど長くて重いのかを実際に調べた人は少ないだろう。そこでこのコーナーではBクラリネットとバスクラリネットの大きさや重さを徹底比較!
東京交響楽団首席クラリネット奏者の吉野亜希菜氏にお手伝いいただいた。

取材協力:株式会社 ビュッフェ・グループ・ジャパン

管体

今回のモデル:バスクラ/Tosca ベース・クラリネット Bクラ/Tosca Bクラリネット

吉野さん 159.0cm
バスクラ 113.6cm
Bクラ 60.0cm
身長159cmの吉野さんの胸のあたりまであるバスクラリネット。60cmと、意外と長いBクラリネットもこれでは小さく見える。

バレル&ネック

Bass Clarinet  
長さ 26.4cm
両端の外径 3.6cm(上部)
3.8cm(下部)
重さ 209g
B Clarinet  
長さ 6.6cm
両端の外径 3.0cm(上部)
3.2cm(下部)
重さ 53g
もちろん長さも関係しているが、バスクラリネットのネックは金属製なので、重量は木製のバレルの約4倍もある。

上管&下管

Bass Clarinet  
〈上管〉  
長さ 40.0cm
両端の外径 3.5cm(上部)
3.2cm(下部)
重さ 1071g
〈下管〉  
長さ 64.2cm
両端の外径 4.0cm(上部)
3.2cm(下部)
重さ 1775g
B Clarinet  
〈上管〉  
長さ 22.4cm
両端の外径 2.4cm(上部)
2.2cm(下部)
重さ 291g
〈下管〉  
長さ 25.6cm
両端の外径 3.0cm(上部)
2.6cm(下部)
重さ 364g
バスクラリネットの上管はBクラリネットの約2倍の長さ。一方、重量は太さの違いなどもあり約3.5倍となっている。
上管よりも下管のほうが長さ、重さともに差が大きい

マウスピース

Bass Clarinet  
高さ 9.8cm
内径 2.3cm
B Clarinet  
高さ 8.6cm
内径 1.4cm
高さに関してはそれほど差はないが、太さの違いは見た目でも十分にわかる。

リガチャー

Bass Clarinet  
高さ 2.8cm
B Clarinet  
高さ 2.4cm

ベル

Bass Clarinet  
長さ 34.0cm
ベル部直径 13.6cm
重さ 590g
B Clarinet  
長さ 11.4cm
ベル部直径 6.0cm
重さ 104g
Bクラリネットは円錐形の下向き、バスクラリネットはJ字形の上向きという形状の違いが大きな特徴。バスクラリネットの長さはBクラリネットの約3倍。

ケース

Bass Clarinet  
  77cm×23.6cm×20cm
B Clarinet  
  37.6cm×16cm×9.6cm
マウスピースが太くなった分、リガチャーも大きくなっているのは当然のこと。Bクラリネット用のリガチャーがバスクラリネット用の中に入りそう。

エンドピン

バスクラリネットにはあってBクラリネットにはないパーツがある。それがエンドピンだ。これは楽器を支えるための金属の棒で、床に突き立てて使用するもの。高さの調節が可能で、座奏にも立奏にも対応している。通常、メーカー標準としてエンドピンは付属されているが、音や響きが変化することから市販のエンドピンに変更している奏者も少なくない。そこで、 様々な素材のエンドピンを紹介するとともに、こちらのページではそれぞれのエンドピンを使用すると音や響きがどの ように変わるのか、2人のバスクラリネット奏者に試 奏チェックをしてもらった。
>次のページに続く

Interview:吉野亜希菜
パリ国立高等音楽院のバスクラリネット科で学ぶ

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