いま、気になるリガチャーを吹いてみた! Part2
マウスピースにリードを固定するための道具がリガチャー。このリガチャーを替えることで、吹奏感や音色、そして明瞭なアーティキュレーション、さらには高・低音の出しやすさなども変わってきます。
ここでは、いま気になるリガチャーをピックアップし、それぞれのリガチャーを実力派プレイヤーに試奏してもらいました。また、それぞれのリガチャーの音を動画で撮影。ぜひ、自分に合ったリガチャーを見つけるヒントにしてください。
試奏プレイヤー紹介
勝山大舗 Daisuke Katsuyama
12歳よりクラリネットを始める。私立世田谷学園高等学校を経て東京音楽大学卒業。第27回日本管打楽器コンクール入選。第22回日本木管コンクール第3位。第84回日本音楽コンクール第1位。クラリネットを日向秀司、浜中浩一、亀井良信、加藤明久の各氏に師事。東京佼成ウインドオーケストラを経て、現在東京都交響楽団クラリネット奏者。国立音楽大学、桐朋学園大学、各非常勤講師。
<セッティング> B♭クラリネット
使用楽器:ビュッフェ・クランポン トスカ グリーンライン
マウスピース:バンドーレン B40ライヤー
リード:バンドーレン V.12 3½
リガチャー:バンドーレン オプティマム、BG トラディション
※Part1では、原 浩介さんに同じリガチャーを試奏していただきました。合わせてお楽しみください!
チェックポイント
●音色の傾向=ブライトな音色とは鋭く華やかで明るい傾向。ダークな音色とは丸く温かみがあり、より深みのある傾向。
●音色の幅と音程のツボ=音色、音程それぞれにおける自由度を表す。音程のツボが狭いということは、音程操作の範囲や振り幅が狭いぶん、むしろ音程が取りやすい。逆に広いものはリップコントロールなどの自由度が増すぶん、しっかりした音程感覚を持っていないと正しい音程を取るのが難しい。つまり、狭い・広いが良い・悪いではなく、そのリガチャーが音程、音色に対して、どういった特性を持っているのかの指標である。
●音の芯=音の立ち上がりの太さ。
●抵抗感=吹いたときの抵抗の強弱。
今回試奏したのは、こちらの16個
01. Wood Stone Original Hand Made Ligatures
Standard Model Solid Silver
02. AK Ligature
B♭クラリネットリガチャー
03. JLV Ligature
Platina
04. JLV Ligature
Gold 24K
05. JLV Ligature
Black Edition
06. Silverstein
A-Frame Ligature CRYO4 Gold
07. Silverstein
A-Frame Ligature ORIGINAL Brushed Silver
08. Silverstein
A-Frame Ligature HEXA Gold
09. Silverstein
T-Frame Ligature ORIGNAL Brushed Silver
10. sayB♭
Classic Series B♭クラリネットリガチャー
11. sayB♭
Original Series B♭クラリネットリガチャー(Pastel-Pink)
12. Vandoren
Optimum
13. Bambu Ligature
Multi Color
14. BULLSEYE
BULLS ROUGE EX925
15. BULLSEYE
BULLS EX SELECT
16. MOMO SPECIAL LIGATURE
BS 横型 ハート型 PGP
内容を少しだけご紹介!
14. BULLSEYE BULLS ROUGE EX925
勝山大舗氏コメント
自分の感覚としては、このROUGEEX925のような中庸なリガチャーが好みです。音色の幅が広いので音を作りやすく、息の量の変化によって音色を変えられる感じがあるので、とてもナチュラルな印象を受けます。ダイナミクスレンジは下のほうが広く、ピアニッシモでも繊細な表現ができます。そういう意味ではオーケストラというよりはソロ向きなのではないでしょうか。
15. BULLSEYE BULLS EX SELECT
勝山大舗氏コメント
順締めならではの温かさがあります。音色にしても重厚というわけではなく、ウエイト(中央部分のバランサー)の影響をあまり感じませんね。この音色の良さに加え、雑さがなくコントロールしやすいのも魅力です。ダークな音色のアメリカンなクラリネット奏者が好きな人にマッチしたリガチャーだと思います。ダイナミクスレンジの幅も十分に広さが感じられます。
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※これは画像で、動画ではありません。
勝山大舗