アナット・コーエン
2022年を迎え、未だに肌寒い冬の季節が続きますが、日本の皆さんはいかがお過ごしでしょうか。今号は私の友人でもあり、素晴らしいクラリネット奏者のAnat Cohenさんに登場していただきます。ジャズファンだけでなく様々なジャンルのミュージシャンからも絶大な支持を得ている彼女にインタビューさせていただきました。インタビューはニューヨークのFD Studioからお送りします。
なお、アメリカ・ニューヨーク市ではインドアのイベントについてはコロナウイルスのワクチン接種証明書の提示が義務づけられています。
Text / Photos by Yuki Tei (yukiteiphoto.com) IG: @yukiteiphoto and @yukiteimusic
Special Thanks to: Anat Cohen, Odilis Trinidad (MUA. odilis.com), Teofany Manus (Hair Stylist. teofanymanus.com), and Limor Golan Nesher (Clothing Designer. inspiredny.com)
兄弟の影響で楽器を始めた
未だにパンデミックの真っ最中で、新種のオミクロン株が猛威をふるっていますが、どのように過ごされていましたか?
通っていたバークリーには世界中から多くの学生が留学しているので、いろんな意味で良い機会になったと思います。大学卒業後、ニューヨークに移り住んだときは、まったくレベルが違いますから圧倒されたけどね。でも、それと同時に私が求めていたものが“ここにある”と実感しました。
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・ブラジリアン音楽と出会う
アナット・コーエン Anat Cohen
1975年生まれ。バークリー音楽大学卒業。イスラエルの人口第2位の都市、テルアビブ出身のクラリネット/サックス奏者。2008年から2018年まで毎年クラリネティスト・オブ・ザ・イヤーに選出される。主にジャズミュージシャンとして世界的に著名な実兄のアヴィシャイ・コーエン(Tp)、ユヴァル・コーエン(Sax)とのバンド「3 Cohens」、そして自己の10人編成のバンド「アナット・コーエン・テンテット」などで活動。2005年以降、アルバムを多数リリース。2017年にリリースした、アナット・コーエン&マルセーロ・ゴンサルヴェス「Outra Coisa – The Music of Moacir Santos」ではベストラテンジャズ、アナット・コーエン&トリオ・ブラジレイロ「Rosa Dos Ventos」ではベストワールドミュージックのアルバムでグラミー賞にノミネートされた。現在はニューヨークを中心に活動し、デキシーからコンテンポラリーまでを難なくこなす。近年ではブラジルの伝統的な音楽であるショーロといったジャンルでも話題を振りまく才能豊かな音楽家。
Web Site:anatcohen.com