フルート記事 ヒロ・ホンシュク氏とアルバムをリリース│城戸夕果
  フルート記事 ヒロ・ホンシュク氏とアルバムをリリース│城戸夕果
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THE FLUTE vol.178 close up2

ヒロ・ホンシュク氏とアルバムをリリース│城戸夕果

ARTIST

長くブラジル、そしてアメリカ・ボストンに居を構え、現地での文化交流として音楽活動を行なっていたブラジル音楽、ジャズフルート奏者 城戸夕果さんが、この夏に帰国。久しぶりのインタビューではコロナ禍で過ごしてきたボストンのこと、ホンシュク氏とのこと、そしてこの夏にリリースされたアルバムのことなどを語ってくれた。

長くブラジル、そしてアメリカ・ボストンに居を構え、現地での文化交流として音楽活動を行なっていたブラジル音楽、ジャズフルート奏者 城戸夕果さんが、この夏に帰国。帰国直前に、ボストン在住のフルーティスト ヒロ・ホンシュク氏と、日本でもおなじみのピアニスト エリオ・アルヴェスト氏とのアルバムを収録し、7月にデジタルで、8月にCDをリリースした。久しぶりのインタビューではコロナ禍で過ごしてきたボストンのこと、ホンシュク氏とのこと、そしてリリースされたアルバムのことなどを語ってくれた。

ブラジリアとボストンでの活動

お久しぶりです。ボストンはコロナで大変だったのではないでしょうか?
城戸
そうですね。3月から外出が規制され、街のすべてが止まったようでした。レストランやバーなどの店はすべて営業停止となり、スーパーマーケットは入場制限、人との距離を6フィート(約2メートル)取ることが決められ、店内も一方通行となりました。  
ボストンには、ニューイングランド音楽院とジャズのバークリー音楽院がありますが、レッスンもすべてオンライン化。学生さんたちも大変だと思います。最大のイベントである卒業式も配信となり、気の毒でした。
城戸さんはブラジルとアメリカでどんな音楽活動をされてきましたか?
城戸
主に文化交流として活動していました。とはいえ、録音したりライブをしたりというスタンスは変わりませんでした。
ブラジルは街中が音楽に溢れているイメージですね。
城戸
リオデジャネイロは、ドアを開けば必ず音楽が流れる街。なんといったこともないバーで、びっくりするような一流ミュージシャンに出会うことも多々ありました。私はリオには90年代に、今回は首都のブラジリアに住んでいました。ブラジリアは誕生してまだ60年くらいの都市なんですね。1956年にジュセリーノ・クビチェック大統領が、ブラジルの中心に首都を……と計画し、赤土の荒野だったブラジリアを開拓させ、首都を作ったのです。音楽は土地のものが発展して続いていくのですが、ブラジリアの場合は、北東部に住んでいた人々が工事にやってきて、その文化が根づきました。サンバでもボサノヴァでもない音楽です。北東部では、フォホー、マラカトゥ、そしてフレーヴォと呼ばれる 音楽が主流で、ブラジリアのカーニバルではこれらが主に演奏されます。

 

次のページの項目
・二人のすばらしいミュージシャンとの共演
・鬼才 パスコアールの作品を中心に

 


LIVE INFORMATION

10/24(土)吉祥寺ストリングス 18:30/19:45開演
[共演]安井源之新(Perc)、小畑和彦(Guit)
[料金]Music Charge¥3500
[問合せ]http://www.jazz-strings.com/index.htm
10/25(日)大塚グレコ(配信あり)17:00/18:20開演
坂上領セッション Feat.城戸夕果
[共演]坂上領(Fl)、扇谷研人(Pf)、 八尋洋一(Bass)、藤井摂(Ds)
[料金]Music Charge ¥4800
[問合せ]http://www.greco.gr.jp
11/1(日)東急プラザ渋谷17F SHIBUNIWA 17:00開演
BOSSA AOYAMA in SHIBUYA
[共演]Marcelo Kimura (Vo&Guit)、安井源之新(Perc)
11/11(水)表参道ジマジン 19:30開演
沢田穣治&城戸夕果 「帰国再会セッション」
[共演]沢田穣治(Bass)、馬場孝喜(Guit)、沼直也(Ds)
[料金]Music Charge ¥3000
[問合せ]http://zimagine.genonsha.co.jp
11/12(木)公園通りクラッシクス 19:30開演
城戸夕果&沢田穣治 「帰国再会セッション」
[共演]沢田穣治(Bass)、馬場孝喜(Guit)、沼直也(Ds)、 ゲスト:アンデイ・べヴァン(Fl&S.Sax)
[問合せ]http://koendoriclassics.com

CD information

cp1132
Hiro Honshuku & Yuka Kido/ Love to Brasil Project – EP
[収録曲]Trilhos Urbanos(Caetano Veloso)、 Para vocês com grande carinho (Hermeto Pascoal)、Lulu(Yuka Kido)、 Layer Three(Hiroaki Honshuku)、 Paper Merge(H. Honshuku)、 A rã(João Donato>)
[演奏]Hiro Honshuku /Yuka Kido(Fl)、 Helio Alves(Pf)
【CP-1132】
Concept Publishing
¥1,600(税別)

 

Profile
城戸夕果
Yuka Kido
89年小野リサ・グループのデビュー・メンバーとしてブラジル音楽に出会い、リオデジャネイロに移住。ブラジルでボサノヴァの創始者ジョニー・アルフ、ジョイス・モレーノ、ジョアン・ドナート、カルロス・リラ等と活動。帰国後、自己のグループや、EPO、宮沢和史とのコラボレーションなどを通じ、ブラジルの手法によるオリジナルの世界を追求。渡辺香津美や向井滋春等ともツアーをする。リーダー作は、ブラジルやデンマークでの録音も含め6枚リリース。一部はイタリアでベスト8を記録し、韓国でもリリースされる。2000年から2年間ベルギーで活動。2008年、リーダー作5タイトル「リファインド」「リオスマイルズ」「アラクアン」「カーザ」「ルルー」が一挙再発売された。12年、ジャズフルート4人のアンサンブル「フォー・カラーズ」をリリース。14年より2年間のブラジル生活を経て、17年からにボストン在住し、フルーティストのヒロ・ホンシュクとのLove To Brasil Project にて活動。
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