片山士駿のNYジャズ便り 第3回
著者よりmessage
執筆後、更に深刻さを増したニューヨーク市内の状況を懸念し、3月31日現在、一時的に日本へ帰国しました。(以下記事は3月初旬執筆のもの)
3月に入り、肌に感じる風もずいぶんと暖かみを帯びてきた。2月はオーケストラ、ビッグバンド等、大きい編成の中で演奏する機会が多く、また僕自身でもそうしたアンサンブルのためのアレンジの課題を仕上げようと楽譜とにらめっこしていたら、あっという間に過ぎてしまったのである。暖かくなってきても、そう喜んではいられない。僕は酷い花粉症なのだが、どうやらニューヨークにもそれは存在するらしいのです。日本ほどではないものの、この感覚は間違いなく、ヤツらの仕業なのである。困ったなぁ……
スタジオ・オーケストラと呼ばれる、ジャズのリズムセクション(pf,b,ds)にオケがついた編成です。TpのソロイストはTerence Blan chard氏
こちらはビッグバンドの様子。ビッグバンドではフルートの他に、サックスも持ち替えて吹きます。
さて、今回は春らしい便りをお伝えできたらと思っていたものの、残念ながらコロナウイルスの脅威がこちらにも広まってきてしまいました。皆さんにおかれましても、日々不安に思いの中お過ごしのことと思います。そんな中、その気持ちをより煽るようなことは本意ではないながら、最近の街の様子をはじめにお話しさせていただこうと思います。
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片山士駿 (かたやま しゅん)
1995年 千葉県市川市出身。国立音楽大学ジャズ専修 首席卒業。Manhattan School of Music 修士課程在籍。第46回山野ビッグバンドジャズコンテストにて、最優秀ソリスト賞を受賞。第20回、第21回 太田市ジャズフェスティバルに於いてソリスト賞を受賞。National Flute Association主催 44th Annual Vonvention, Jazz Artist Competitionに於いて、同部門では邦人初のWinner Playerに選出。矢田部賞受賞。
ジャズを音楽的背景に持ち、自己のプロジェクトを行う他、様々なアーティストのレコーディングやライブのサポートへ参加している。現在ニューヨーク在住。YAMAHA Z アーティスト。これまでに池田篤、大澤明子、斎藤和志、Donny McCaslinの諸氏に師事。主な共演歴: 山下洋輔、佐山雅弘、井上 智、井上陽介、高橋 徹 等
片山士駿
Shun Katayama
国立音楽大学ジャズ専修首席卒業、矢田部賞受賞。マンハッタン音楽院修士課程修了。第46回山野ビッグバンドジャズコンテスト最優秀ソリスト賞を受賞。米国フルート協会NFA主催 Jazz Artist Competition Winner Player選出。The 43rd Detroit Jazz Festival出演。自己ユニットでの演奏の他、様々なレコーディングへの参加等、幅広く活動を展開している。