フルート記事 山元康生の吹奏楽トレーニング!│第2回
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山元康生の吹奏楽トレーニング!│第2回

LESSON

「吹奏楽の甲子園」とも言える「全日本吹奏楽コンクール」が中止になって、練習のモチベーションが下がっている方も多いかと思います。
しかし、この機会にフルート演奏の基礎を見直して「良い音」「正しい音程」「音量のコントロール」「正確で俊敏な指使い」を手に入れられるトレーニングをしてみませんか?

♪♪♪

ためしに…間違った運指でも吹いてみよう

前回予告した通り、今回は正しい指使いの練習を行ないます。

中音のミの♭、レの♯(このコーナーではE♭2, D♯2と記します)と、レの♮(D2)では、必ず左人差し指を離さなくてはなりません。また、ミの♮(E1,E2)では、必ず右小指を押さえなくてはなりません。

その理由は、正しい指使いでの音に似た音は出ますが、音質・音程が悪くなるからです。

しかし、これを怠っている人が結構いらっしゃいます。今回のエクササイズを使って、早いうちに正しい指使いで美しく吹くことができるようになりましょう

正しい指使いと間違っている指使いを、運指表にしておきました。
間違っているものには「×」を付けてあります。

 
 
 

まず、正しい指と間違っている指で、どのくらい音が悪くなるのか、譜例「比較練習」を吹いてみましょう。
「×」の付いた音は譜例にある間違った指使いで吹いてください。つまり、E♭2、D♯2、D2では、左人差し指を押さえたままで、E1、E2では、右小指を離して吹きます。

比較練習

各段の前半の正しい指使いでは良い音で吹くことができますが、後半の間違った指使いでは、鼻が詰まったような気持ち悪い音になりますね?
これらの間違った指で吹いた音は、フルート奏者が聴くと、指を見ていなくても間違った指で吹いていることに気づきます。
そのくらい気持ち悪い音です。

間違った指使いが身に付いてしまっている方は、今回のエクササイズを毎日練習してください。

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山元康生

山元康生│Yasuo Yamamoto
1980 年、東京藝術大学音楽学部器楽科卒業。同年6月渡米し、ニューヨークでのジュリアス・ベーカー氏のマスタークラスに参加し、ヘインズ賞を受賞。その後2ヵ月間にわたってベーカー氏に師事。1982年、宮城フィルハーモニー管弦楽団(現・仙台フィル)に入団。1991年より、パリ・エコールノルマル音楽院に1年間学ぶ。1997年から度々韓国に招かれマスタークラスやコンサートを行なう。また、2006年にはギリシャとブルガリアにてマスタークラスとコンサートを行なう。2002年、Shabt Inspiration国際コンクール(カザフスタン)、2004年、Yejin音楽コンクール(韓国)、仙台フルートコンクールに審査員として招待される。

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