ハーメルンは笛吹き│第3回
ハーモニーの研究から水滴除去のための画期的なグッズ発明まで、フルートにかかわるあれこれを日々考え続ける“ハーメルン渡邊”がお送りする連載。つい追いかけていきたくなる探求世界へ、あなたを案内します♪
国立音大フルート科卒。金昌国、故高橋安治、石原利矩の各氏に師事。合唱指揮を故H.Jコルロイター、齋藤指揮法を高階正光、オーケストラ指揮を故クルト・レーデル各氏に師事。83年OAGドイツ文化会館にて指揮リサイタルを行なう。フルート協会主催デビューリサイタルに出演。東京ゾリステン「コンチェルトシリーズ」に二度共演。1988年吹奏楽コンクールで足立区立東島根中を僅か6回の指導で金賞を獲得。2000年よりクレール木管五重奏団を主宰。2008年世界初正しいハーモニーを作るメソッド「これが差音だ」を完成。ヤマハ講師。自称蕎麦打ち名人。
ハーメルン渡邊、コルグへ行く!
前回の問題「チューナーが示す音はどれか」と宿題「差音と音程の定義表をつくる」、取り組まれましたか?
その話に入る前に、今回はホットなビッグニュースをご報告します。何しろチューナーメーカーの方が驚かれた。それは、差音を確認するためにチューナーを使っていたこと。「これは新しい使い方だ!」(橋本さん)
9月、京王よみうりランド駅前にあるコルグを訪問すると、担当の田後さんが迎えてくださり、チューナー開発の徳田さんと橋本さんにお会いしました。
およそ2時間を予定して、スタートから1時間半は私の説明と質疑応答でアッという間に過ぎてゆき、いよいよ私が用意した録音と「これが差音だ」の楽譜、アルテより最初の二重奏で実演を開始すると、皆さんには差音が聞こえていない様子。吹いている私にはハッキリと聴こえているのに、これには「困った!」と内心思うも、次第に「聞こえた!聞こえた!」という言葉が飛んできて一安心しました。多分。キーボード上での音、チューナー上での差音は実験済みでも、ナマ楽器による実演は初めてと仰る通り、耳が差音の響きに慣れていなかったのではないかと思いました。
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