ミヤザワフルート 新シリーズ誕生!“CRESTA”× さかはし矢波 インタビュー
ミヤザワフルートから、これまでのモデルから大きく変わる最上位シリーズ「CRESTA(クレスタ)」が誕生した。創業50周年から明けたミヤザワが、世界に打ち出した大きな一歩。一体何が変わったのだろうか?
本誌でもおなじみ、さかはし矢波氏がCRESTAを試奏。果たしてこの楽器が持つポテンシャルとは?!CRESTAの魅力に迫った。
モイーズがこの楽器を持っていたら「ソノリテ」は書かなかった。 それぐらい完成度の高い楽器。
モイーズがこの楽器をもっていたら「ソノリテ」は書かなかった。それぐらい完成度の高い楽器。
ミヤザワフルートから、これまでのモデルから大きく変わる最上位シリーズ「CRESTA(クレスタ)」が誕生した。創業50周年から明けたミヤザワが、世界に打ち出した大きな一歩。一体何が変わったのだろうか? 本誌でもおなじみ、さかはし矢波氏がCRESTAを試奏。果たしてこの楽器が持つポテンシャルとは?!CRESTAの魅力に迫った。
フルートはまだまだ進化できる
美しさも楽器
完成度の高いCRESTA
“CRESTA”は、「象徴・最高峰・家紋」などの意味を持つスペイン語。ミヤザワにとって創業以来最高峰のフルートを完成したことによって名付けられた。そんなCRESTAの要チェックポイントを紹介しよう!
その1 新設計の頭部管
CS-1Aという新しい頭部管を採用。歌口のアンダーカットはもちろん、その形状や材質も変更している。それにより高音域の響きの充実と、どんなに息を吹き込んでもそれに応えるキャパの大きさが特徴だ。
その2 スケール/ソルダードトーンホールアンダーカット加工
CRESTA最大の特徴は、新しいスケール(トーンホール間の間隔)を採用しているところだろう。またソルダードトーンホールにアンダーカット加工を施している。これにより、「跳躍時の音程改善(低→高、高→低)」、「D・D♯、Eの音程の改善」、「ピアニッシモでも抜けの良い音の実現」というフルートの構造上の欠点を改善している。
その3 新設計の裏G♯レバー・キィカップ
新設計のレバーとカップ動作を見直し、Gisレバーの反動を軽減。フルートにおける操作性を大幅に向上させた。
その4 トーンホールの開きを10%程度改善
これまでのモデルより、鳴りや音程に影響なく「キィとトーンホールの開き」を10%程度閉口させることに成功しているという。数値にしてわずかな差だが、開きが狭いということはその分アクションも早く、ロスも少ない。
その5 付属品にもこだわりが!
ケースカバーが本革という高級仕様! だけでなく、ファスナーの可動域を広くしてあるため、ケースカバーからフルートケースを取り出さず、机に置いたままフルートの出し入れができる親切設計!
ミヤザワフルート公式YOUTUBEチャンネルにて、CRESTAの試奏動画公開中!
さかはし矢波
3歳から母の手ほどきによりピアノ始め、12歳からフルートを始める。中学・高校時代に栃木県芸術祭において、フルート独奏で最優秀賞を受賞。また、中学時代に栃木県学生作曲コンクールにおいて最優秀賞を受賞する。 フルート奏者として、在学中にドップラー記念コンクール本選に入選、またNHK新人オーディションに1位合格。ジュリアス・ベーカーマスタークラスコンクール(アメリカ)において4位入賞。日本国内はもとより海外(アメリカ、オーストラリア、中国、フィンランド、フランス、インド、ヨルダン、大韓民国、モルジブ、ネパール、スリランカ、台湾)にてリサイタル、オーケストラとの共演、音楽大学等でマスタークラスを行う。 これまでに、石丸寛、井﨑正浩、現田茂夫、山本直純、山下一史、山路譲、フォルカー・レニッケ、各指揮者と共演。ポピュラーミュージシャンとしても、浅倉大介、上田力、菅野邦彦、アリソン・ブラウン、ヤドランカ、各氏と共演、ジャンルを越え演奏の場を拡げている。 さらにこれまでに、F・ドップラー作品を収録したCD等、計6枚をリリース。活動は演奏だけにとどまらず、フルート専門誌などにドップラーの研究内容を発表。作曲家ドップラーの研究を続けている。 音楽誌「ザ・フル-ト」(アルソ出版)に、エッセイ“ステージで朝食を、オーケストラピットの仲間たち”、 “さかはし矢波のつれづれ放送局”(現在連載中)、音楽誌「バンドジャーナル」(音楽の友社)に、ワンポイントレッスン等を連載。2012年3月に、エッセイ本を出版する。 またテレビ・ラジオのパーソナリティーとして数々の番組に出演。音楽番組「風のシンフォニー」(エフエム栃木)、音楽番組「さかはし矢波の楽しっくクラシック」、「さかはし矢波の三つ星クラシック」(CRT栃木放送・現在放送中)他、多数のDJ等を担当する。 指揮者として、これまでに日本国内の数々の交響楽団・吹奏楽団を指揮、市民楽団を率いて、中国・アメリカ・台湾にて演奏旅行を行う。また、海外においても(アメリカ・台湾)学生オーケストラの指揮・指導を行っている。 2009年、エバンズビルフィルハーモニー交響楽団(アメリカ)の定期演奏会(2009/2010シーズン)に客演指揮者として共演、指揮者として国際デビュー。これまでに、東京室内合奏団、東京ニューシティ管弦楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、JICA東京SDGs吹奏楽団、クレッシェンドインターナショナルオーケストラ(ネパール)、レバノン国立交響楽団(レバノン)、桃園交響管楽団(台湾)を指揮、叙情的かつ情熱的な指揮と、一人二役(指揮しながらフルート演奏)のステージは、多くのファンを魅了している。また音楽コンクール及び吹奏楽コンクール、アンサンブルコンテストの地区、県、ブロック、全国大会の審査員を歴任。 現在、東京フィルハーモニー交響楽団、ラ・テンペスタ室内管弦楽団(フィンランド)フルート奏者、聖徳基督学院音楽科客員教授(台湾)、JICA東京国際協力サポーター及び栃木市文化大使。 桐朋学園大学音楽学部フルート科、同研究科卒業。これまでに、フルートを峰岸壮一、ジュリアス・ベーカー、室内楽を森正、江藤俊哉、指揮法を山本七雄の各氏に師事。