第12回│ピッコロピコピコ
時折、こんな質問をいただくことがあります。「ジャズでもピッコロって使うんですか?」「ジャズピッコロってあるんですか?」というものです。答えはYES、でございます。もちろんクラシックの世界に比べれば使用頻度は少ないのですが、実はピッコロも使う機会がしばしばあります。日本のジャズクラブでは通常3〜5人程度で演奏されることが多いのですが、ピッコロはビッグバンドなど大きい編成のときに使われることが多い印象です。古くは『One O’ Clock Jump』などの楽曲が有名なCount Basie楽団や、GRP All Star Big Bandでもピッコロの音を聴くことができ、そして90年代にMaria Schneiderの出現以降は、マルチリード奏者の持ち替え必須楽器となりつつあるように思います。とりわけGRP All Star Big Bandのサックス奏者、Nelson Rangel氏のピッコロの演奏には舌を巻きます。
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片山士駿 (かたやま しゅん)
1995年千葉県出身。国立音楽大学ジャズ専修を首席で卒業、矢田部賞受賞。Manhattan School of Music 修士課程を修了。2015年、第46回山野ビッグバンドジャズコンテストにて最優秀ソリスト賞を受賞。フルート奏者の受賞は大会史上初。2016年、米国フルート協会 NFA主催 Jazz Artist Competition Winner Player に選出される。2018年、マンハッタン音楽院へ入学しニューヨークへと渡る。2020年、新型コロナウイルスの影響により日本へ帰国。都内を中心に、自己のリーダーカルテットや、浅利史花(gt), 壷阪健登(pf)と結成した“キリヱ”での演奏活動の他、文化放送70周年記念「朗読劇 WA-GEI 」、「映画『ルパン三世 カリオストロの城』シネマ・コンサート! and 大野雄二・ベスト・ヒット・ライブ!」等、様々なライブやレコーディングへの参加、TV 出演など、活動は多岐にわたる。これまでに池田篤、大澤明子、斎藤和志、Donny McCaslinの諸氏に師事。
主な共演歴:小曽根真、菊池ひみこ、佐山雅弘、山下洋輔、にゅうおいらんず等(敬称略)