フルート記事 幼少時代からよく聴いていた音楽、アーティストは?
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THE FLUTE vol.185 特集│フルーティスト33人を作ったそれぞれの道

幼少時代からよく聴いていた音楽、アーティストは?

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現在第一線で活躍しているフルーティストが、どんな音楽を聴いて、何がターニングポイントになり、演奏家の道を歩むようになったのか。フルーティストたちにアンケートを刊行し、その回答を大公開!まずは『幼少時代からよく聴いていた音楽、アーティストは?』

現在第一線で活躍しているフルーティストが、どんな音楽を聴いて、何がターニングポイントになり、演奏家の道を歩むようになったのか。皆がフルートやクラシックばっかりを聴いて育ったのか─。そんな疑問をお持ちの読者も多いのではないだろうか。
そこで、フルーティストたちにアンケートを刊行し、その回答を大公開する。あわせて、回答に上がったアーティストのアルバムの紹介、THE FLUTEで行なった過去のインタビューから、珠玉の言葉も紹介しよう。
※紹介したアルバムは編集部でピックアップしたものもあります。

 
回答してくれたフルーティストたち(五十音順/敬称略)
 
荒川洋

パリ国立高等音楽院を第一位で卒業。新日本フィルハーモニー交響楽団の副首席・首席奏者を22年間歴任後、2021年より東京ニューシティ管弦楽団契約首席奏者。日本クラリネット協会創立30周年記念クラリネット作品コンクール第3位入賞。発表曲多数。株式会社サウンドテラス経営。洗足学園大学講師。沖縄県立芸術大学非常勤講師。
 
arisa

福井県出身。洗足学園音楽大学卒業。RPGエンターテイメント所属。9歳からフルートをはじめ、数々のコンクール入賞。2019年オリジナルミニアルバム【bloom】をリリース。2021年オリジナルフルアルバム【Leap】をリリース。Youtubeチャンネルではアニメ主題歌やjpopなど幅広いジャンルの曲のカバー演奏などを投稿している(「arisa フルート」で検索)。ソロ活動以外にも数々のレコーディングや企業イベントや商業施設の演奏なども行なっている。
 
安藤史子

神戸女学院大学音楽学部、パリ・エコール・ノルマル音楽院卒業。第1回日本木管コンクール入賞。兵庫県新進芸術家奨励賞、大阪文化祭奨励賞、第1回松方ホール音楽賞・大賞受賞。現在、神戸女学院大学、同志社女子大学講師。いずみシンフォニエッタ大阪、ユニバーサルフルートオーケストラジャパンのメンバー。
 
泉真由

高知県出身。桐朋学園大学を首席で卒業。第13回日本フルートコンヴェンションコンクールソロ部門第1位、併せて吉田雅夫賞受賞。第21回日本木管コンクール第2位。これまでに3枚のCDをリリース。レコード芸術特選盤。日本コロムビアOpus oneシリーズ“月に憑かれたピエロ”に参加。琉球フィル客演首席フルート奏者。桐朋学園大学、洗足学園音楽大学、東邦音楽大学各非常勤講師。第9回かわさき産業親善大使。
 
©Makoto Kamiya
岩佐和弘

東京音楽大学、パリ・ベルリオーズ音楽院、パリ・エコール・ノルマル卒業。パリUFAM国際コンクールで入賞。1991年サイトウキネンオーケストラのヨーロッパ、アメリカツアーから25年以上に渡り松本でのフェスティバル、ツアーに参加。また水戸室内管弦楽団の公演にも度々出演している。カスタム・ウインズ木管五重奏団メンバー。
 
岩崎花保

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学を卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程器楽専攻を修了。現在、東京芸術大学音楽学部管打楽科非常勤講師。演奏活動や後進の指導の他、スタジオレコーディング、THE FLUTE ONLINEでの連載、YouTubeへの動画投稿などその活動は多岐に渡る。
 
大嶋義実

京都市立芸術大学卒業の後、ウィーン国立音大を最優秀で卒業。プラハ放送交響楽団首席奏者、群馬交響楽団第一奏者を歴任。京都市立芸術大学・大学院教授、同大音楽学部長を経、現在は副学長を務めている。1990年プラハから帰国後も、「プラハの春音楽祭」に招かれるなど毎年チェコ公演を行ない、ARTA、PRAGAのレーベルより多数のCDをリリースしている。
 
太田朱美

幼少よりピアノを演奏し、中学生の時にフルートと出会う。大学進学後、ジャズ研究会に所属。スイングジャーナル日本人プレイヤー人気投票、木管楽器部門で初登場11位を獲得。同年、米ニュージャージーにて録音に参加。近年、宇多田ヒカル「愛のアンセム」でソリストとして抜擢され、注目を浴びる。リーダー作として、「Risk Factor」、「私を動物園につれてって」、「Les KOMATIS」を発売。洗足学園音楽大学ジャズコース、非常勤講師。
 
尾崎勇太

東京藝術大学音楽学部器楽科フルート専攻を卒業。在学時より積極的に演奏活動を行なっており、自主企画で全国各地にて演奏会を開催。好評を博す。2017年より、YouTube等SNSでの発信も積極的に行なっており現在YouTubeチャンネル登録者数31,000人以上。現代社会におけるフルートのさらなる発展と認識の向上を目指し日々活動中。フルートとピアノによるユニット the green horn 主催。エクスペリメンタルクラシックバンド Khamai Leon リーダー。
 
片山士駿

国立音楽大学ジャズ専修 首席卒業 矢田部賞受賞。Manhattan School of Musicにて修士課程修了。2015年 第46回山野ビッグバンドジャズコンテスト、最優秀ソリスト賞受賞。2016年 米国フルート協会 NFA主催 Jazz Artist CompetitionにてWinner Player選出。これまでに小曽根真、佐山雅弘、山下洋輔らと共演。池田篤、大澤明子、斎藤和志、Donny McCaslin諸氏に師事。
 
神田寛明

NHK交響楽団首席フルート奏者・桐朋学園大学教授。日本フルートコンベンションコンクールおよび日本管打楽器コンクールにおいて第1位。1993年東京藝術大学卒業。1995年より1年間ウィーン国立音楽大学に留学。2007年東京藝術大学大学院修了。赤星恵一、金昌国、細川順三、ヴォルフガング・シュルツ、ハンスゲオルグ・シュマイザーの各氏に師事。THE FLUTE QUARTETのメンバー。大阪芸術大学客員教授、東京藝術大学講師。アジア・フルート連盟東京常任理事。日本フルート協会特任理事。
 
神田勇哉

東京フィルハーモニー交響楽団首席フルート奏者、マグナムトリオ、東京音楽大学非常勤講師。
 
城戸夕果

小野リサのバンドメンバーとしてブラジル音楽に出会い、リオデジャネイロでボサノバを生み出した往年の当事者やサンバの旗手たちと、録音・コンサートなどに長く従事。リーダー作は、ブラジル録音を含め8枚。ブラジル、ボストンでの生活から2020年に帰国し、本邦での演奏も再開。
 
黒田由樹

東京藝術大学大学院修士課程修了。ソロやオーケストラ、ミュージカル等で活動。姉であるピアニストの黒田亜樹と2021年ファーストアルバム「Super Gershwin」を発売。
 
さかはし矢波

桐朋学園大学、同研究科卒。ドップラー記念コンクール入選、NHK新人オーディション1位合格、ジュリアス・ ベーカーマスタークラスコンクール 4 位。これまでにドップラー作品収録の2枚のCD他、計4枚をリリース、専門誌に同作曲家研究を発表している。ソリストとして国内外でオーケストラとの共演、リサイタル活動をすると共にTV、ラジオのレギュラーとして数々の番組に出演。また音楽誌にエッセイ等を連載。アルソ出版より初エッセイ集「つれづれ放送局」を2012年3月に発刊。現在、東京フィルハーモニー交響楽団、ラ・テンペスタ室内管弦楽団(フィンランド)フルート奏者、東京SDGs吹奏楽団音楽監督。聖徳基督大学客員教授(台湾)、JICA東京国際サポーター及び栃木市文化大使、とちぎ未来大使。峰岸壮一、ジュリアス・ベーカー両氏に師事。
 
佐藤友美

北海道深川市出身。東京音楽大学を経て同大学院修了。小澤征爾音楽塾参加。第9回ルーマニア国際音楽コンクールアンサンブル部門第1位併せて日本ルーマニア音楽協会理事会賞受賞。第27回日本木管コンクールフルート部門第3位。2017年日演連にて札幌交響楽団と協演。これまでにフルートを阿部博光、細川順三、岩佐和弘、工藤重典の各氏に師事。現在、読売日本交響楽団フルート奏者。
 
塩屋信洋

洗足学園音楽大学在学中より演奏活動を始め、スタジオワークを中心に活動。近年の中では巷で大ブームのキャンプを題材にしたアニメ「ゆるキャン△」シリーズに於いて、多種多様な笛を駆使した演奏が好評を博している。全国各地、アジア各国でも演奏活動を展開している。
 
柴田俊幸

ベルギー在住。ブリュッセル・フィルハーモニック、ベルギー室内管弦楽団などで研鑽を積んだ後、古楽の世界に転身。ラ・プティット・バンドなど古楽器アンサンブルに参加。2019年には、B’Rockオーケストラの日本ツアーのソリストに抜擢。1枚目のアルバム「C.P.E. バッハ フルートソナタ集」はレコード芸術にて輸入盤CD特選に選出。 2020年のコロナ禍で「デリバリー古楽」をプロデュースし、第9回四十雀賞を受賞。 2022年春には「J.S.バッハ フルートソナタ集」が発売、2023年には、作曲家 藤倉大の新曲初演を予定。
 
鈴木菜穂子

愛知県岡崎市出身。国立音楽大学卒業。洗足学園音楽大学大学院首席修了。第16回長江杯国際音楽コンクール管楽器部門第1位。フランス社会功労奨励章文化芸術部門オフィシェ受勲。川崎市アゼリア輝賞受賞。ソロアルバム「Excitable Flute」でメジャーデビュー。近年は作曲、文筆、ラジオパーソナリティなど、幅広い分野でフルート音楽の普及に取り組んでいる。THE FLUTE vol.183表紙の人。
 
多久潤一朗

東京藝術大学在学時より現代音楽のスペシャリストとして国内外の作曲家の新作初演を多数手がけ、ソリストとしてもこれまでに新日本フィルハーモニー管弦楽団はじめ数々のオーケストラと協奏曲を共演。また次世代型フルートトリオ「マグナムトリオ」リーダーとしては国内はもとよりイギリス、ロシア、カナダなどの音楽祭にて招待演奏を行なっている。フルートを木ノ脇道元、佐久間由美子、竹澤栄祐に師事。
 
林愛実

国立音楽大学演奏学科ソリストコース修了。洗足学園音楽大学院管楽器科首席卒業。ジャンルレスなレパートリーで年間200回を超えるステージを行う他、クラシック音楽専門ラジオOTTAVAにてプレゼンターを担当。東京シンフォニエッタと武満徹《系図》で語り手としても共演。世界三大ミスコンテスト、ミスワールドジャパンにてタレント部門1位。モデル活動や、自ら立ち上げた子供のためのボランティア団体「遊び場・みんなのパーク」など活動は多岐に渡る。
 
日野真奈美

国立音楽大学附属高等学校を経て、国立音楽大学及び同大学大学院修了。第8回ウラジオストク国際音楽コンクール第1位。第13回万里の長城杯国際音楽コンクール一般の部第1位。第18回フルートコンヴェンションアンサンブルアワード部門入選。ユニバーサルミュージック他からアルバムを6枚リリース。木管五重奏カラフル、トリオカルディア、ハーツウインズメンバー。TVCMのレコーディング、吹奏楽コンクール審査員、広告モデル、番組司会、ドレスプロデュース、毎週放送中「ダイアモンド✡ユカイのゆかいなラジオ」、voicy「日野真奈美のクラシックに恋して」にてラジオパーソナリティ。
 
藤田真頼

東京音楽大学在学中に民音室内楽コンクール入賞。フランス国立R・マルメゾン音楽院のフルート、室内楽科で1等賞。フランスと日本の音楽交流を活発に行う。2004,2008,2012年にリサイタル『タファネルとゴーベールの遺産』を開催。ライヴCDはレコード芸術誌の準推薦盤。2010年『バッハソナタ全曲リサイタル』開催。E・B・レジーナ、木管アンサンブル「ソシエテ」代表。グロワ島音楽アカデミー講師。昭和音楽大学准教授。玉川大学非常勤講師。日本フルート協会常任理事。
 
藤原雪

山形県上山市出身。幼少の頃に山形の無形文化財、上山藩鼓笛楽隊に参加。篠笛フルートを始める。その後ネパールに渡り、音楽教師を務める。音楽療法士の資格を取得、引きこもり支援活動にも関わる。現在はフルーティストとして、ソロ活動の傍ら、女性三人のバンド「三人楽器(さんにんがっき)」を結成、活動中。また令和元年には天皇陛下御即位奉祝行事に奉奏した。山形県観光つや姫大使。FM狛江ラジオパーソナリティ。趣味はお風呂。
 
町井亜衣

東京音楽大学音楽学部器楽科フルート専攻を首席卒業。フランス・サンモール高等音楽院高等科及び最高課程を最高評価で修了。スイス・ルガーノ音楽院大学院課程を最高評価で修了。国内外のコンクール受賞歴多数。2013年日本に完全帰国した後は、東京を拠点として演奏活動・後進の指導を行なう。インターネットでの活動も積極的に行ない、YouTubeにてフルート愛好家のお悩みにお答えする【フルートお悩み相談室】が好評。
https://www.youtube.com/user/aimachii
 
松村拓海

フルート奏者、作曲家。ギターやピアノ、サックスやクラリネットなども演奏するマルチプレイヤー。ソロやリーダーユニット”+81”の活動の他、テレビや映画音楽、CM音楽やラジオジングル制作、レッスンやワークショップなどの活動にも力を注ぎ、即興演奏と絵画のコラボレーションや自作のコンピュータープログラムを使ったインスタレーション展示“Trees”なども行なっている。主な参加バンドと共演者は、Kenichiro Nishihara、菊地雅晃、菅原慎一、Gregg Green、港大尋、西尾賢、1983、Peno、俺はこんなもんじゃない、nariiki、黒岡オーケストラ、ソボブキ、Le gros tubeなど。
 
myon(細見聡美)

名古屋芸術大学音楽学部卒業。同大学大学院修了。河村昌子、伊藤公一各氏に師事。アイリッシュフルートを畑山智明氏に師事。トレヴァー・ワイのフルートセミナーに参加。ジャンルにとらわれずに、クラシック、ポップス、アイリッシュ音楽、北欧音楽を演奏する。自身が作曲した「春のうさぎ」「ウキウキポルカ」はTBS「王様のブランチ」、テレ朝「人生の楽園」でBGMとして使用されている。
 
森圭吾

30年、札幌交響楽団首席奏者を勤め、現在は洗足学園音楽大学でフルートを教える傍ら、オーケストラ指揮者でもある。本誌ザ・フルートでは「ケイゴと学ぶQ&A」シリーズを長期連載し人気を博した。
 
森田愛華

千葉県柏市出身。12歳よりフルートをはじめる。尚美学園大学卒業後、横浜を拠点にフルート講師をはじめる。あいか音楽教室主催。フルートデュオCERISIERメンバー。始球式での国歌独奏、イメージ動画出演、アレンジャーとして幅広く活動中。YouTubeでは自身でアレンジした重奏曲を多重録音し、主にデジタル出版している。ジャンルにとらわれず、J-POPはじめ趣味のアニメ・ゲーム音楽を好んで表現している。
 
要田詩織

フェリス女学院大学音楽学部演奏学科フルート専攻卒業。同学ソリスト育成コースにて実技を学ぶ。フェリス女学院大学音楽学部ディプロマ修了。現在、演奏活動を行うほか楽譜の出版やエフエム立川の吹奏楽FM番組のパーソナリティを勤める。YouTubeのチャンネル登録者数は4万5千人を越える。エイベックス・エンタテインメント株式会社“muchoo”所属。
 
横山聡子

武蔵野音楽大学付属高校を経て、武蔵野音楽大学卒業、同大学院修了。現在、ソロ、室内楽、オーケストラ等様々な編成による演奏活動を行ない、CMなどのレコーディングに携わる。
ホームページ http://satofl.com/
 
若狭知恵

国立音楽大学演奏学科を首席で卒業。同時に「武岡賞」を受賞。第30回かながわ音楽コンクールフルート部門一般の部第1位、第11回仙台フルートコンクール一般部門第2位、第31回練馬区新人演奏会オーディション木管部門最優秀賞、等多くのコンクールで受賞。令和2年度香川県文化芸術新人賞受賞。高松市文化奨励賞受賞。現在、ソロ・室内楽・プロオーケストラの客演等で幅広く活動中。イチナナライブでのライブ配信にも取り組んでいる。
 
若林かをり

東京藝術大学音楽学部 卒業。ストラスブール音楽院、スヴィッツェラ・イタリアーナ音楽院修了。修了論文は『日本文化…時間と空間の総括概念である“間”が、ヨーロッパの現代音楽にもたらした影響について』。第72回文化庁芸術祭賞 音楽部門 新人賞他受賞多数。アンサンブル九条山メンバー。
https://basarachaosmos.wixsite.com/kaoriwakabayashi
 
 

幼少時代からよく聴いていた音楽、アーティストは?

やっぱりクラシック!

昔は「●●レコード大全集」と称するアルバム集がどこの家庭にもありました。
全集は様々なクラシックの音楽を聴けるのが魅力ですね。

岩崎花保
J.S バッハの受難曲やカンタータ
幼少期からというわけではないのですが、バッハが大好きなのと、歌が入っている曲が好きなのでよく聴いています

林愛 実
ドビュッシー、フォーレ、ラヴェルのピアノ作品
幼少期の頃は“大人っぽくてどこか妖艶”なハーモニーとメロディに、まるで袋とじをこっそり開けているような感覚に陥って......(笑)。背徳感もありながら、不思議な湿度や色彩感のある音楽を好んで聴いていました。

藤田真頼
P.チャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」
(Vn.ダヴィッド・オイストラフ 指揮:ユージン・オーマンディ)曲の美しさと、ヴァイオリンが好きだった。

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