第2回|フルート・アンサンブルの愉しみ
前回はフルートとピアノの編成に注目して、共演者とともに演奏することに触れていきました。今回はピッコロからコントラバスフルートまで幅広い、フルート(同族楽器)アンサンブルについてお送りします!
フルート×ピアノについてはこちらから↓
第1回|アンサンブル、“合わせてもらって”満足していませんか!?
どんな編成がお好きですか?
みなさんは普段どのような編成でフルートを演奏していますか?
学生の方はアンサンブルコンテストへの参加、オーケストラや吹奏楽団に所属の方や音大生の方は、仲間同士でカルテット(四重奏)やトリオ(三重奏)などを組むことも多いかもしれませんね。
フルート・アンサンブル、その魅力は?
編集部でもフルートアンサンブルの魅力について考えてみました。
【編集部が考える同族アンサンブルの魅力】
・同じフルートだからこそ、個々のスタイルや音色の違いが分かりやすく楽しい。
そこから新しい発見がある→奏法など一緒に探究できる→自分の演奏に活かせる!
・昨今は楽譜がたくさん販売されているので、演奏会でなくても「初見大会やろうよ!」といったフットワークの軽さで曲を持ち寄り、勉強会や初見大会がスタートすることもよくある(笑)。
・冒頭のとおり、ピッコロやアルトフルート、バスフルートなどもあるので、音域に厚みを持たせて幅広いアンサンブルができる。
・各楽器それぞれに素敵な魅力がある中、木管楽器で唯一のエアリードであるフルート特有の、なんとも言えない美しさ、しなやかさ、輝かしさが魅力的。
THE FLUTEでもアンサンブルグループでお送りしている連載多数です!
【アンサンブルグループで連載中のもの】
♪ザ・フルートオンライン連載♪
・kokoro-Ne:フルートで彩るフィギュアスケートの世界
・リンクス:リンクスのフルートしくじり学(フルート漫画)
♪本誌連載♪
・マグナムトリオ:全然特別じゃない!特殊管&特殊奏法 マグナムトリオが伝授
それぞれのグループの良さやカラーが引き立つ、どれも楽しい連載です!
今回はフルートアンサンブルに役立ちそうな曲集もピックアップしてみました♪
曲選びの際にぜひご利用ください!
【THE FLUTE編集部おすすめ! アンサンブル曲集】
・LYNXと一緒に 素敵に奏でるフルートカルテット
ピッコロからバスフルートまで登場する曲集です。『花のワルツ』『ミッキーマウス・マーチ』など、音楽に詳しくなくても楽しめそうな、誰もが耳にしたことのある人気の作品を掲載しています。
演奏会やイベント、部活の定期演奏会や外部コンサートなどでも活躍しそうです♬ちゃんと知っておきたい特殊管の解説ページもあるので、アンサンブルや特殊管を始めたばかりの方にもおすすめです!
特定のパートを抜いたカラオケ音源がついているのもポイント。目的に応じていろいろな使い方ができそうですね!
・多久潤一朗のフルートデュオ・アラカルト
マグナムトリオのリーダーである多久潤一朗さん監修・演奏です。
レベル別に曲を掲載しているので、始めたばかりの時期から長く使える曲集です!
先生と生徒、お友だち同士でも吹けるように、と作られたこの1冊。
マグナムトリオとしても活躍中の多久潤一朗さん編曲・演奏で、知っている曲が一味も二味もかっこよく、魅力的に演奏できることでしょう! 演奏のポイントとマイナスワンのCD付きです。
どれも楽しく挑戦できる曲ばかりですが、中でも上級編の『茶摘み』は、多久さんのアイデアとセンスがたっぷり詰まった編曲になっています☆
・魅惑のフルートデュエット
デュオで吹いてみたい作品を取り上げた曲集です。
『紅』以外の作品はグランドフルート2本(とピアノ)で演奏できる編成になっています。音源付きですし、演奏のイメージもしやすいのではないでしょうか?
『紅』(作曲:真島俊夫)は、監修のフルーティスト前田綾子さん・立花千春さんからの委嘱で書かれました。曲中にはアルトフルート(2楽章)やピッコロ(3楽章)も使われ、フルート族の魅力が余すことなく堪能できます。『秋風』『黄昏色』『紅燃ゆる』の3楽章構成で、パリの秋をイメージして書かれたそうです。演奏会を華やかに彩ってくれる作品です。
・気軽に吹ける!フルートアンサンブル曲集Vol.1・2
「ザ・フルート」が厳選したアンサンブル作品を曲集にまとめました!
デュオ~カルテットまで1冊に掲載されているため、いろいろな編成をやってみたい方にオススメです。バッハ『バディネリ』(曲集Vol.2)などのクラシック作品や、『SAmBA』(曲集Vol.1収載)、『見上げてごらん夜の星を』(曲集Vol.2収載)など、ジャンルも幅広く収録しました。難易度としては中級くらいで、16分音符や装飾音符の譜読みと演奏に抵抗がなければ、楽しめるシリーズです。仲間とのアンサンブル練習、コンサートにぴったりです。
芸術の秋、今年もフルートでいろいろな音楽を楽しんでくださいね!