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ジャン=ピエール・ランパル生誕100年記念│工藤重典&岩佐和弘
技術だけに頼らない、芸術とともに生きたフルーティスト
ランパルの愛弟子でもあり、幾度もの共演を重ねてきた工藤重典氏。また、初めて聴いたランパルのコンサートでファンになり、以来ランパルの音楽を聴き続けてきた岩佐和弘氏。これまでにもお二人には対談や記事を通じてランパルの魅力を語っていただいているが、ランパルの生誕100年にあたり、ランパルの素顔をもっと教えてもらいたいと考え、対談をセッティングした。場所はサロン・ド・ランパル——そこは工藤氏のご自宅であり、ランパルの香りが漂う空間であった。
大使館に通い詰めて見つけたフランスへの道
―
工藤さんがランパルと出会ったのは、ニースの講習会ということでしたね。
工藤
直接顔を合わせたのはそうです。毎年8月に3週間かけて行なわれていた講習会で世界中から100人以上も集まっていました。1975年のことです。
岩佐
ランパルに教えを受けたいから参加したんですよね?
工藤
そうです。ランパルがパリのコンセルヴァトワールで教えていたから入りたくて、その前に講習会に参加しようと。当時はインターネットなどはない時代だから、フランス大使館の文化部に通い詰めて調べてもらったりしました。
岩佐
いまでこそ、フランスに留学することを斡旋してくれる会社もありますが。当時は大使館の方は、ランパルの講習会のことは知っていましたか?
工藤
知らなかったと思う。何度も大使館に足を運ぶものだから、調べてくれたんでしょうね。パンフレットもフランスから取り寄せてくれて感動しました。モノクロで10枚くらいのものだったけど、全部フランス語(笑)。辞書を引きながら調べて申し込みました。
講習会で初めてランパルに会ったときは感動で胸がいっぱいになりました。
講習会で初めてランパルに会ったときは感動で胸がいっぱいになりました。
岩佐
コンセルヴァトワールを受けたいとそのときには伝えたのですか?
工藤
まったくフランス語が話せなかったので最初は伝えられませんでした。でも、数回レッスンを受けたときに他の方のアシスタントで日本人の奏者が来ていたので、ランパルが連れてきて通訳してくれたんですよ。それでようやく意思が通じて、コンセルヴァトワールを受けていいんだとわかったときは感激しました。
岩佐
当時のランパルは脂の乗り切った時代だったでしょう。
工藤
だから海外でのコンサートも多くて、コンセルヴァトワールの試験のときは日本に行ってるよといわれました。
次のページに続く
・語り草になった初公演
・全身全霊を込めた初共演
・ランパルから得たもの
Concert Information
工藤重典プロデュース 東京チェンバー・ソロイスツ
[日時]2023.2/14(火)19:00開演
[会場]紀尾井ホール(東京)
[出演]工藤重典(Fl,Cond)、石井希衣/瀧本実里(Fl)、森下幸路(コンサートマスター)
[曲目]パッヘルベル:カノン(J.F.パイヤールへのオマージュ)、ヴィヴァルディ:フルートとヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 RV514[工藤重典(Fl)、森下幸路(Vn)]、J.S.バッハ:管弦楽曲第2番 ロ短調 BWV1067、チマローザ:2本のフルートのための協奏曲 ト長調[石井希衣/瀧本実里(Fl)]、モーツァルト:フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313[工藤重典(Fl,Cond)]
[料金]全席指定 一般¥6,000 学生¥3,000
[問合せ]
カジモト・イープラス https://www.kajimotomusic.com/concerts/kajimoto-eplus/
イープラス https://eplus.jp/ 050ー3185ー6728(オペレーター対応10:00-18:00)
[日時]2023.2/14(火)19:00開演
[会場]紀尾井ホール(東京)
[出演]工藤重典(Fl,Cond)、石井希衣/瀧本実里(Fl)、森下幸路(コンサートマスター)
[曲目]パッヘルベル:カノン(J.F.パイヤールへのオマージュ)、ヴィヴァルディ:フルートとヴァイオリンのための協奏曲 ニ短調 RV514[工藤重典(Fl)、森下幸路(Vn)]、J.S.バッハ:管弦楽曲第2番 ロ短調 BWV1067、チマローザ:2本のフルートのための協奏曲 ト長調[石井希衣/瀧本実里(Fl)]、モーツァルト:フルート協奏曲 第1番 ト長調 K.313[工藤重典(Fl,Cond)]
[料金]全席指定 一般¥6,000 学生¥3,000
[問合せ]
カジモト・イープラス https://www.kajimotomusic.com/concerts/kajimoto-eplus/
イープラス https://eplus.jp/ 050ー3185ー6728(オペレーター対応10:00-18:00)
工藤重典 Shigenori Kudou
パリ国立高等音楽院を一等賞で卒業し、23歳の若さで第2回パリ国際フルートコンクールで優勝。パリ、ロンドン、ウィーン、ミラノ、ニューヨーク、モスクワ、ミュンへン、東京など世界各地でソリストとして訪問した国は40ヶ国に及ぶ。CDはマイスターミュージック、ソニークラシカル、ナクソスレーベルなどからリリースされ、70タイトルを超える。秋山和慶、岩城宏之、井上道義、小澤征爾、外山雄三、尾高忠明、佐渡裕、またJ.P ランパル、M.ロストロポーヴィチ、K.ペンデレツキ、J.Fパイヤール、ネヴィル・マリナーなどの名だたる指揮者と60曲以上のフルート協奏曲を演奏してきた。東京音楽大学教授、昭和音楽大学客員教授として後進の指導にあたっている。
パリ国立高等音楽院を一等賞で卒業し、23歳の若さで第2回パリ国際フルートコンクールで優勝。パリ、ロンドン、ウィーン、ミラノ、ニューヨーク、モスクワ、ミュンへン、東京など世界各地でソリストとして訪問した国は40ヶ国に及ぶ。CDはマイスターミュージック、ソニークラシカル、ナクソスレーベルなどからリリースされ、70タイトルを超える。秋山和慶、岩城宏之、井上道義、小澤征爾、外山雄三、尾高忠明、佐渡裕、またJ.P ランパル、M.ロストロポーヴィチ、K.ペンデレツキ、J.Fパイヤール、ネヴィル・マリナーなどの名だたる指揮者と60曲以上のフルート協奏曲を演奏してきた。東京音楽大学教授、昭和音楽大学客員教授として後進の指導にあたっている。
岩佐和弘 Kazuhiro Iwasa
東京音楽大学卒業後渡仏し、パリ10区立ベルリオーズ音楽院、及びパリエコールノルマル音楽院を首席で卒業。フルートを植村泰一/レイモン•ギオー/工藤重典の各氏に師事。パリUFAM国際コンクール入賞。1991年サイトウキネンオーケストラの欧米ツアーに参加し、以来30年に渡り松本でのサイトウキネンフェスティバル、ツアーや水戸室内管弦楽団の公演等に参加。カスタムウインズ木管五重奏団メンバー。東京音楽大学指揮科特別アドバイザー講師。
東京音楽大学卒業後渡仏し、パリ10区立ベルリオーズ音楽院、及びパリエコールノルマル音楽院を首席で卒業。フルートを植村泰一/レイモン•ギオー/工藤重典の各氏に師事。パリUFAM国際コンクール入賞。1991年サイトウキネンオーケストラの欧米ツアーに参加し、以来30年に渡り松本でのサイトウキネンフェスティバル、ツアーや水戸室内管弦楽団の公演等に参加。カスタムウインズ木管五重奏団メンバー。東京音楽大学指揮科特別アドバイザー講師。