全日本吹奏楽コンクール2023 課題曲攻略講座
新年度を迎え、吹奏楽コンクールの楽曲も決まり、練習を開始する団体も多いのではないでしょうか。
今年度は、マーチ2曲のほか、天野正道氏の委嘱作品など、話題豊富な課題曲が並びました。この解説をしてくれるのはWISH Wind Orchestraフルート奏者 木村美紗季さんです。
12歳よりフルートを始め、駒澤大学高等学校を経て、洗足学園音楽大学を卒業。平成25年度、学内室内楽セレクションに合格し、室内楽特別選抜演奏者に認定。ペーター・シュミードル氏のマスタークラスを受講。第17回室内楽コンサートinみなとみらいホールに出演。平成26年度、特別選抜演奏者、また前田記念奨学生に認定。フルート協会主催第42回フルートデビューリサイタルに出演。第66回TIAA全日本クラシック音楽コンサート入選。デニス・ブリアコフ氏のマスタークラスを受講。これまでにフルートを菅原潤、神田寛明、泉真由、羽鳥美紗紀、室内楽を千葉直師、河村幹子、辻 功の各氏に師事。WISH Wind Orchestraフルート奏者。
課題曲Ⅰ 行進曲「煌めきの朝」牧野圭吾
譜面が黒く見えても大丈夫!
課題曲Ⅰ 行進曲「煌めきの朝」は、譜面をパッと見た瞬間に16分音符やトリルが目につき、譜読みをする前から不安な気持ちになりそうですが(私が中学生の時にこの譜面をもらったら、恐らく逃げ出したくなるでしょう……)、これから解説する内容をゆっくり 丁寧に練習すれば、きっと夏のコンクールの頃には黒く見えていた譜面が、スラスラと楽しく演奏できていることでしょう!
それでは冒頭から見ていきましょう。アウフタクトの16分音符はFdurの音階なので、それほど難しくないのですが、3~5小節目に出てくる16分音符を見てみると、臨時記号がいくつか出てきます(譜例A)。
WISH Wind Orchestra 動画公開中!
https://www.wishwindorchestra.com/
2007年、当時音楽大学に在籍の学生有志により創団。
定期演奏会は20回を数え、2012年の東北ツアーでは幅広い年代の観客動員で好評を博した。
震災後に行なったチャリティコンサートでは、寄付金を募り日本赤十字社へ寄付、神奈川新聞に掲載された。
また音楽鑑賞教室やレコーディング、ラ・フォル・ジュルネ、芸術鑑賞教室などの各種公演と活動は多岐に渡り、なかでもYouTubeで配信を行なっている吹奏楽コンクール課題曲の参考演奏映像や各公演の映像は年間800万再生を超え、世界各地で大きな反響と人気を集めている。オリジナル作品にフォーカスしたプロフェッショナル集団。
WISH Wind Orchestra課題曲の動画はコチラ
https://youtube.com/@wishwindorch