［1ページ目│記事トップ］

THE FLUTE vol.196 Special Contents│日本全国オーケストラの旅

日本のオーケストラのことを知ろう

2023-10-19

今号では札幌交響楽団、山形交響楽団、東京フィルハーモニー交響楽団、九州交響楽団の4団体をフルート奏者のアンケートとともに紹介しよう。

札幌交響楽団
SAPPORO SYMPHONY ORCHESTRA

©Yasuo Fujii

1961年発足。「札響」の愛称で親しまれ、2021年に60周年を迎えた。透明感のあるサウンドとパワフルな表現力は雄大な北海道を拠点とするにふさわしいオーケストラとして広く知られる。歴代指揮者は名誉創立指揮者の荒谷正雄、ペーター・シュヴァルツ、岩城宏之、秋山和慶、尾高忠明、マックス・ポンマー、ラドミル・エリシュカなどが務め、現在、首席指揮者：マティアス・バーメルト、名誉音楽監督：尾高忠明、友情指揮者：広上淳一、正指揮者：川瀬賢太郎を擁する。楽団員数は2名のコンサートマスターを含む76名(2023年10月現在)。年間約120回のオーケストラ・コンサートを行なうほか、小編成で学校や福祉施設などを訪問する地域活動を積極的に展開している。また、北海道を拠点に世界に発信するオーケストラとして節目ごとに海外公演を行ない、これまでにアメリカ、英国、ドイツ、イタリア、東南アジア、韓国、台湾を訪問、好評を博した。

＞＞フルート副首席奏者：川口 晃
＞＞フルート奏者：福島さゆり

山形交響楽団
YAMAGATA SYMPHONY ORCHESTRA

©Kazuhiko Suzuki

1昨年創立50周年を迎えた“食と温泉の国のオーケストラ”山形交響楽団（愛称は山響！）は年間150回を超える演奏会を開催。“YAMAGATAと世界を結ぶHub”を掲げ、毎年6月の東京・大阪での「さくらんぼコンサート」や動画配信などを通じて、観光資源と食の魅力に溢れた山形の魅力を発信し続けています。
“子どもたちに本物の感動を”との創立指揮者である村川千秋（90歳現役！ 9月22日初CDリリース）の想いを受けて、創立以来、県内外でスクールコンサートを実施。これまでに延べ300万人の子どもたちがオーケストラを体験してきました。
飯森（現桂冠指揮者）との“モーツァルト交響曲全集CD”、常任指揮者 阪とのベートーヴェン交響曲全集（2024年完成予定）、S.イッサーリス（チェロ）など世界のトップランナーとの共演、2020年に開館したやまぎん県民ホールでは、屈指のオペラ指揮者 阪とともに“オペラの世界”を描くなど、その活動は常に注目を集めています。
常任指揮者 阪哲朗、首席客演指揮者 鈴木秀美、ミュージック・パートナー ラデク・バボラーク、桂冠指揮者 飯森範親。

＞＞首席フルート奏者：知久 翔
＞＞フルート奏者：小松﨑恭子

東京フィルハーモニー交響楽団
TOKYO PHILHARMONIC ORCHESTRA

©Takafumi Ueno

1911年創立。日本で最も長い歴史をもつオーケストラ。メンバー約160名、シンフォニーオーケストラと劇場オーケストラの両機能を併せもつ。名誉音楽監督チョン・ミョンフン、首席指揮者アンドレア・バッティストーニ、特別客演指揮者ミハイル・プレトニョフを擁する。定期演奏会や「午後のコンサート」等の自主公演をはじめ、新国立劇場等でのオペラ・バレエ演奏、『名曲アルバム』『題名のない音楽会』『東急ジルベスターコンサート』『NHK紅白歌合戦』等の放送演奏にいたるまで、幅広いシーンで高水準の演奏活動を展開し、全国の音楽ファンに親しまれている。また近年ではコロナ禍における取り組みが『情熱大陸』『NHK-BS1スペシャル 必ずよみがえる～魂のオーケストラ 1年半の闘い』等のドキュメンタリー番組で取り上げられ大きな注目を浴びた。1989年よりBunkamuraオーチャードホールとフランチャイズ契約を結んでいる。東京都文京区、千葉県千葉市、長野県軽井沢町、新潟県長岡市と事業提携を結び、全国規模での教育的かつ創造的な文化交流を行なっている。

＞＞首席フルート奏者：神田勇哉
＞＞フルート奏者：さかはし矢波

九州交響楽団
THE KYUSHU SYMPHONY ORCHESTRA

©Takafumi Ueno

1953年創立。九州の音楽界をリードするプロのオーケストラとして、アクロス福岡での定期演奏会をはじめ、天神でクラシック、名曲・午後のオーケストラの自主公演の他、青少年向けのコンサート、オペラやバレエ、合唱との共演、ファミリーコンサートなど、福岡県を中心に九州各地で年間約150回の演奏活動を行なっている。2013年小泉和裕が音楽監督に就任。これまでに福岡市文化賞、西日本文化賞、文部大臣地域文化功労賞、福岡県文化賞を受賞。東京2020オリンピック競技大会閉会式のアトラクション用楽曲に、九州交響楽団演奏の『武満徹／「波の盆」』が使用された。

＞＞首席フルート奏者：大村友樹
＞＞フルート奏者：八木ちはる