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耳メソッド 音程も表現も。気づきにつなげる聴く力
歌える=吹ける!/聴き取る力をアップしよう!
[この記事の目次]
1│歌える=吹ける!
歌える=吹ける!
声を出して、実際に「歌える」ということは、自分の中でその音が想定できているとも言えます。また良い音程で歌えると、フルートで吹いたときにも自分がどんな音程で歌っているのか、判断することができるでしょう。フルートを始めてしばらく経つ方も、特にフルートの技術に意識が行き過ぎて、曲のフレージングを見失っている場合には効果的です。
ここでは歌の練習曲である「コンコーネ50番」から一部を抜粋して、音程とフレージングについて体感してみましょう。
まずは歌わずにフルートで吹いてみよう
〈譜例1〉『コンコーネ50番 No.13』より一部を抜粋
歌ったあとにフルートで吹いてみよう
入門編
正しい音程で歌えている?
→録音したり、ピアノやスマートフォンの音を出せるアプリで確認したりしてみよう。正しい音程で歌えていますか?
上級編
正しい音程からステップアップ!
→どこまでが一つのフレーズに感じるのか、歌いながら注目してみましょう。スラーの切れ目やブレスを取る場所とイコールではありません。納得がいくまで歌ってみて、スムーズに歌えるようになったらフルートで〈譜例2〉を演奏してみます。
〈譜例2〉『コンコーネ50番 No.28』より一部を抜粋
〈譜例1〉でいきなりフルートで吹いたときよりも、思いどおりに演奏しやすいはずです。
入門編で音程に注目して演奏した方は、良い音程で演奏できた部分と音程が取りづらかった部分を感じられたのではないでしょうか?
上級編のフレーズについて挑戦した方は、歌ったあとのほうがフレージングが明確になったのではないでしょうか。フルートのテクニックに不安がある場合でも、歌うときには楽器の操作に追われないため「どこまでをワンフレーズだと感じるか?」ということに集中できます。
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