運命に導かれ、パワフルかつ繊細に ボビ・ハンフリー
ボビ・ハンフリーは、ほぼ初めての女性ジャズ・フルート奏者だ。1971年にプロ・デビューを果たし、アメリカにおけるアフリカ系国民の権利獲得や女性解放活動などといった時代の波に乗って、そのアイコン的な存在となっていった。何よりも抜群の可愛さと、アフリカ系の象徴であるようなアフロ・ヘアが大きな特徴だった。そんな彼女の個性は、当時の彼女のリーダー・アルバムのジャケット写真でも確認できる。70年代初期からの大活躍だったが、不思議と来日回数の少ない人でもあった。だから、この秋ブルーノート東京で行なわれた日本公演は貴重な機会だったのである。じっくりと話を聞いた。
ボビ・ハンフリーは、ほぼ初めての女性ジャズ・フルート奏者だ。1971年にプロ・デビューを果たし、アメリカにおけるアフリカ系国民の権利獲得や女性解放活動などといった時代の波に乗って、そのアイコン的な存在となっていった。何よりも抜群の可愛さと、アフリカ系の象徴であるようなアフロ・ヘアが大きな特徴だった。そんな彼女の個性は、当時の彼女のリーダー・アルバムのジャケット写真でも確認できる。70年代初期からの大活躍だったが、不思議と来日回数の少ない人でもあった。だから、この秋ブルーノート東京で行なわれた日本公演は貴重な機会だったのである。じっくりと話を聞いた。
インタビュー・文:櫻井隆章/写真:土居政則/取材協力:ブルーノート東京
「世界中が君の名前を知るようになる」
当時の私は運転免許を持っていなかったのよ。ロサンジェルスに行ったとしたら、車を運転しなければどこにも行けない。でもニューヨークだったら地下鉄があるから、地下鉄の乗り方を覚えれば大丈夫だ、ということもあったわね。それでニューヨーク行きを決めたの。これが1971年のこと。私は21歳だったわ。(次のページに続く)
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・デューク・エリントン、ハービー・マン……出会いは映画のように
・大スターの気さくな横顔
・LIVE Report
Bobbi Humphrey