ジャンルを広げよう! ジャズ&ボサノバをフルートで
THE FLUTE 130号ではジャズ、ボサノバ特集!ジャズクラブの紹介やジャズ&ボサノバの歴史、特徴、 曲をピックアップして、それぞれの世界に皆さんを誘います。
フルートはクラシックだけではない!
ジャズもボサノバも、ロックもポップスもフルートで吹ける──知っていても、実際にクラシックとは違うシンプルな楽譜、リズム、アーティキュレーションに戸惑って、“聴く”だけに戸惑っている読者も多いのではないでしょうか?
そこで130号ではジャズとボサノバ初心者にその入口となる特集を企画しました。
ジャズもボサノバも気軽に楽しめる音楽です。気後れしているそこのアナタ。入口の扉を叩いてみませんか?
ジャズを聴くのは好きだけど、実際にライブハウスに行って生の演奏を聴くのは少し気が引ける……。という方も多いのでは。しかし、最低限のマナーを知れば、気軽にオシャレなライブハウスで楽しめること間違いなし! このコーナーでは全国のライブハウスとライブの楽しみ方を紹介しよう。案内人は著書「Something Jazzy〜女子のための新しいジャズ・ガイド」で“女子ジャズ”を生み出し、ブームに火をつけた音楽ライター島田奈央子さん。
島田奈央子│音楽ライター/DJ/プロデューサー。1990年代からジャズを中心に音楽雑誌やCDのライナーノーツでレビューやインタビューをてがけるようになり、クラブDJとしても活動。各所で開催されるイベントに出演の他、自らもジャズ・イベント「Something Jazzy」を主催して人気を博す。またテレビやラジオのレギュラーパーソナリティとしても活躍。2010年に「Something Jazzy〜女子のための新しいジャズ・ガイド〜」、2011年には「Something Jazzy〜女子ジャズスタイルブック」という2冊の著書を発表し、「女子ジャズ・ブーム」の牽引役となった。また、近年はコンピレーション・アルバムやジャズピアニスト伊佐津さゆりのアルバムなどのプロデュースも手掛け、音楽制作の分野でも才能を発揮している。
私はa-note+ミュージックスクールでジャズフルートの講師を担当しています。ジャズを知れば知るほど、その神髄は人から教わることができるものではないと強く感じますが、私自身、日本の音楽大学でジャズコースを卒業し、「教育としてのジャズ」を体験した者の一人です。それを踏まえた上でこれからジャズをやってみたい!という方にどんなアドバイスができるか考えながら、私にできることをここにシェアしてみます。
Miya│ジャズフルーティスト、作曲家、即興演奏家というマルチな視点を活かし、ジャンルを超えたアプローチでライブハウスやギャラリー、時には古民家や農場など生活をちょっと豊かにする音を求めて様々な場所に出没する音楽家。音楽大学でジャズコースを先攻、卒業と同時にジャズフルート奏者としてプロ活動を開始する。2010年には文化庁新進芸術家海外派遣制度派遣生として、ロンドンで作曲を学ぶ。2012年インドのKENDRAKAとアジアツアーを行い、2013年には与論島のかりゆしバンドとともにベンガルのバウルの祭典「ジョイデブメーラ」に出演。同年かりゆしバンドと南相馬市の民謡を演奏する「八坂会」の与論島でのジョイントコンサートを企画、成功をおさめる。野外や寺社仏閣など、特別な土地のエネルギーを感じるままに演奏し、それらを繋いでいくソロプロジェクト「Connecting Places」も精力的に行っている。
WHAT'S JAZZ?│ コチラでMiyaさんによる動画のJAZZ解説をお見せしています!
‖ジャズが伝えるべきもの
‖ジャズの誕生
‖伝えるために必要な表現力
PLAY! JAZZ
‖グルーヴ感のある演奏にするには?
‖吹き終わりを大事に
‖グルーヴを止めない音の切り方
‖ジャズアンサンブルでのフルートの役割
‖「瞬間の輝き」を伝える
‖Miyaさんオススメ資料
ジャズのアーティキュレーションのヒントを得るためにぴったりな動画を紹介します。
Lead Sheet│ コチラでMiyaさんの「Summer Time」の演奏が聴けます!
‖Summer Time
誌面では「Summer Time」の楽譜を掲載。Miya's ver.の奏法テクニック付きスコアもお届けしています。
「ボサノバ」という音楽は知っていても、実際にどんなリズムで、どんな楽器が使われているなど疑問がたくさんあるのではないでしょうか。
今回は私、大久保はるかが、みなさんに知っていてほしいことを紹介します。ボサノバはフルートにピッタリな音楽なので、ぜひ取り組んでみましょう!
大久保はるか│玉川大学芸術学科フルート科卒業。その後、ヤマハ・ポピュラー・ミュージック・スクール・フルート科講師を勤める。1993年、イギリスに留学。トレヴァー・ワイ氏主宰《THE STUDIO》においてクラシック奏法はもとより、ジャズ理論に基づいた即興演奏に至るまで幅広く習得する。留学中に触れたA.C.ジョビンの音楽に感銘し、ボサノヴァ、サンバなどブラジル音楽の演奏活動を開始。CD『Olha Pro Céu 』『Classic In Bossa Nova Flute』『Song Of The Jet』を発売。CD付き楽譜集『ギターとアンサンブル ボサノヴァ・フルート』1~3巻など著書18冊。
WHAT'S BOSSA NOVA?
‖ボサノバってどんな音楽?
‖フルート以外でボサノバで使われる楽器は?
PLAY! BOSSA NOVA
‖ボサノバの基本的リズムは?
‖ボサノバのリズムはどうしたら身につくの?
‖アーティキュレーションや音色はどうしたらいいの?
‖ボサノバの作品を吹いてみよう
‖大久保はるかさんオススメ資料 主なボサノバ・アーティストをご紹介します。
Lead Sheet
‖イパネマの娘
誌面では「イパネマの娘」の楽譜を歌詞と共に用意しました。
130号では尊敬するジェレミー・スタイグが巻頭インタビューということで、気合が入っております! 初めてビル・エヴァンス(Pf)の「What’s New」を聴いた時の、ジェレミー・スタイグのフルート の衝撃は忘れられませんね〜! 僕にとっては「フルートってこんなことできるんだ、こんなことしてもいいんだ!」って可能性が広がったきっかけになったのです。さて、今回はそんなジェレミー・スタイグの音色や奏法に迫ってみます!!
坂上 領│1978年6月9日生まれ。東京大学教育学部附属中学・高等学校卒業。日本大学芸術学部音楽学科フルート科に進学し本格的な音楽活動を開始。自己のユニットpiadaにて2006年1st Album「繪本図書館」、2007年2nd Album「天球遊歩道」、2012年3rd Album「雪原夜想曲」をリリース。 「FUJI ROCK FESTIVAL」に参加するのをはじめ、松下奈緒(Pf)、Sound Horizon等のライブに参加。また、Monday満ちる(Vo)、トニーニョ・オルタ(Guit,Vo)、マルコス・スザーノ(Perc)などと共演。 レコーディング参加した作品に、篠山紀信『digi+kishin』、映画『茶々~天涯の貴妃~』『釣りキチ三平』、ドラマ『連続テレビ小説・つばさ』『ハチミツとクローバー』『ありふれた奇跡』『新マチベン』『グッドライフ』『陽だまりの樹』、アニメ『スティッチ!』『ケロロ軍曹』、ゲーム『グランツーリスモ5』『レイトン教授』シリーズ、加護亜依、弥生、Sotte Bosseなど多数。
坂上 領 HP│ http://ryosakagami.com/
‖ロックもソウルも感じるジェレミーのプレイ
‖音色や奏法に迫る! 音色/ピッチベンド/声を同時に出す/バジング
‖マーティー・モレルに聞く「ジェレミー・スタイグ」
‖坂上領さんオススメ!ジェレミー・スタイグCDアルバム