File:31 | 譜めくり・製本について リンクスのフルートしくじり学
今回は譜めくり、製本について。早めに準備するのは自分のため、人のため……
SATO'S COMMENT
最近はiPadなどで楽譜をパパッと作れてしまう方も多いようですが、私たちは超アナログ。使いなれた楽譜でないといつもどおり吹けない気さえしてしまいます(笑)。
リンクスの活動を始めた学生時代から、自分たちで一からのアレンジはしないものの、市販譜や編曲してもらった楽譜をベースに、あちこちパートを入れ替えたり、原曲の違う音を試してみたりという作業を重ねた結果、本人にしか解読不可能な楽譜になってしまうことも……
譜めくり以前に、あれこれ切り貼りしたために、左上から順番に楽譜が並んでいなかったり、上下に楽譜が飛び出して、畳み方も本人にしか分からなかったり!!
なので、本番前に譜面台からはみ出し過ぎず、なおかつ演奏に支障のないめくり方ができる製本を考える時間が必要です。私はその作業がけっこう得意で、お金をとってみんなのパート譜を手作りしてあげた記憶もあります(笑)。
「これ、どうやってめくるのー?」と聞かれて、「2小節前のラの音を伸ばしながらめくって、残りの楽譜は覚えて吹く!」と無茶を言ったり……
リズムが複雑で、譜めくりの瞬間にカウントを見失う危険性が高いのは、やはりバッハの『フーガ』でしょうか。基本的に他の人とずれてテーマを吹く構造なので、タイを伸ばしているときや、休んでいるときの数え方が超重要なんですよね。
長年楽譜のリクエストをいただくことが多い、バッハ『トッカータとフーガ』については、本人すらも実際に吹かないとどう吹くのか思い出せないような謎のパート譜となっているため、譜面起こしに難航しています。他の方が出されている楽譜を元に、リンクスの音源からつまみ食いしていただけると良いかもしれません!
一、慣れる時間も必要です。なるべく早めに準備しましょう。
一、書き込みはなるべくシンプルに、パッと見て分かるように。
一、曲の流れを途切れさせないように、めくる練習もしておきましょう。
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次回更新は2023年7月
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