フルート記事 File:35 | トッカータとフーガ リンクスのフルートしくじり学
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by フルートアンサンブル LYNX

File:35 | トッカータとフーガ リンクスのフルートしくじり学

ARTIST

絶望的な場面などで冒頭がよく使われる、バッハの名曲『トッカータとフーガ』。
まさにしくじり学のテーマ曲のようなこの作品の、「リンクス版フルート四重奏」楽譜発売を記念して(?)思い出やエピソードをご紹介します。

バッハイラスト:松崎麻衣子

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MAMI'S COMMENT

言わずと知れた名曲中の名曲、そして“リンクスを(心身ともに!?)育ててくれた曲”でもあります。
今と比べるとかなりマイナーだったフルートカルテット。「たくさんの方に聴いてほしい! いろいろなところで演奏したい!」という私たちの望みを、強力に後押ししてくれました。

ガチガチに緊張し、雑念に負けそうなステージでも、この曲が始まると余計なことを考える余裕がなくなり、音の渦に飲み込まれ、最後まで無事に吹き通せただけで達成感&充足 感を感じ……
その反面、なかなか完璧と思える演奏にはならず、「あそこは良かったけどここがーー(泣)」みたいな心残りがどこかにあり、飽きることなく幾度もチャレンジしたくなるのです。

バッハの作品は編曲しても色褪せないものが多いですが、中でも『トッカータとフーガ』はピッコロからバスフルートという楽器編成の音色や音域に、絶妙にはまるのだと思います。

魅力①ポリフォニー(多声音楽)ならではの、4パートすべてが等しく重要という曲の作りゆえ、遠慮することなく各楽器の特性を最大源に生かして主張し合えるところ。

魅力②自分のことだけでなく、他のパートもすべて理解しないと、自分が今どこにいるのか迷子になってしまうので、全体の音を聴く力や曲の構造を理解する力が鍛えられる。

魅力③一人で演奏するパイプオルガンと違い、4人で分担して複雑なパートを演奏しているスリルをお客さんにも共有してもらい、手に汗を握って応援してもらえている感じがする。

パワーのある曲って、演奏者を成長させてくれますよね。楽譜をよく読むこと、技術的な訓練、音色やダイナミクスの選び方、ステージでの集中力、コントロール力などなど…… フルートアンサンブルにはまっている皆様、ぜひぜひ挑戦してみてください‼ 楽譜も買ってくださいね~。

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一、曲の力を借りて、自分を成長させてもらおう。

一、少しずつ曲が分かってくる過程を楽しんで‼

一、緊張感を楽しめるポジティブさを持って、ステージに臨みましょう。

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次回更新は2024年3月
「油断からのしくじり」をお送りします

※隔月、奇数月の1日頃に更新いたします! お楽しみに!


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