File:36 | 油断からのしくじり リンクスのフルートしくじり学
今回は人と一緒にいるからこその油断。そういうことってありませんか?
TOMOKO'S COMMENT
人って誰かと一緒にいることによって、自分の責任感みたいなものが無意識に何割か減るのでしょうか……。
漫画にもあるように、朝早い新幹線に乗り遅れないように近くのホテルに前泊したはずなのに、急いで乗った電車の中での緊張感がすごかったのを思い出します。
ご存じの方も多いかと思いますが、京葉線の東京駅から新幹線のホームまでは、地下深くから地上まで何階分あるんだろう?という遠さ。バスフルートにスーツケース、そしてバテて限界を迎えつつある私のバックまで持ちエスカレーターを駆け上がって行くマツを見ながら、疲れと可笑しさでお腹が痛くなったことを覚えています。
なんとか間に合ったので笑い話ですが、過去一緊張した道のりでしたね。
もう一つのエピソード、藝大の吹奏楽の本番に乗り忘れる件は気の緩みの最たるものでしょう。
ただでさえフルート科は吹奏楽では1曲くらいしか出番がなく、待ち時間は友達と控え室などで談笑しながら楽しい時間を過ごしているわけで、緊張感もほぼゼロな状態。そしてその曲で自分の役割をまったく自覚していないので、“乗り忘れる”という信じられないことが起きるのです。
学生のときだから許されることですが、これがプロになってからなら二度と仕事は来ないでしょう。怖いですね。
でも、仕事をし始めの頃は私たちもプロ意識が足りずに失敗してしまったことや上手くいかなかったこと、怒られたことなどいろいろあります。それらの失敗を生かして糧にして、今があるのだと感じます。
初めから100点満点の責任感やプロ意識を持って自分の仕事や役割を果たせる人などいません。失敗や自覚のなさを自分で反省して次に生かせればそれで良いのです。
新しいチャレンジや出会いの季節ですが、「失敗はするものだ」と思ってその都度乗り越えて、新生活を楽しんでくださいね!
一、人といるときこそ、自分の役割をいつも以上に自覚すること。
一、必要以上に他の人に期待・依存しない。
一、「気の緩みは誰にでもあることだ」と自覚したうえで気をつける。
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