フルート記事 第35回 インタビュー編「miniTua-wind ensemble」〜吹奏楽の中でのフルート〜
[1ページ目│記事トップ
THE FLUTE ONLINE 連載 「岩崎花保のハッピーフルートライフ」

第35回 インタビュー編「miniTua-wind ensemble」〜吹奏楽の中でのフルート〜

ARTIST

みなさんこんにちは! フルート奏者の岩崎花保です。
今回は、現役の東京藝術大学学部生が立ち上げた小編成の吹奏楽団「miniTua-wind ensemble」の創立メンバーである、トランペット奏者の今田俊輔くん(学部4年生)と、3月に行なわれる3rd コンサートにて、フルートパートを担当される双子のフルート奏者 古賀愛未さんと古賀奏美さん(学部4年生)にお話を伺いました♪

miniTua-wind ensembleの始まり

岩崎
3人とも、私が担当している藝大の吹奏楽の授業「藝大ウィンドオーケストラ」を履修してくれていたけど、こうしてゆっくりお話しするのは初めてですね。どうぞよろしくお願いします。
まず、miniTua-wind ensemble(以下 ミニチュアウインド)の始まりについて教えていただけますか?
今田
僕は中学で吹奏楽部に入部して楽器をはじめたのですが、その後進学した高校が吹奏楽コンクールの強豪校でした。自分自身もかなり気合を入れて頑張っていたので、ありがたいことに部内のオーディションを勝ち抜き、3年間A編成(吹奏楽コンクールで一番大きい編成のグループ)に乗せていただきました。
とても良い経験をさせてもらった3年間だったのですが、C編成のみんなが少人数でアンサンブルしている姿もすごく楽しそうに見えて……オーディションで選んでもらっておきながら欲張りだなとは思うんですけど(笑)。それがすごく羨ましくて、いつか小編成もやってみたいなぁという気持ちがずっとありました。
岩崎
少人数だとアンサンブルの密度がより濃くなるから、大編成とはまた違った良さがあるよね。
今田
はい。藝大に入学して、同級生も先輩も後輩もとんでもなく楽器が上手い人ばかりで「この人たちと小編成で吹奏楽をやったら絶対楽しい! やりたい!」という気持ちがさらに強くなりました。
それを同級生のトロンボーン奏者 須藤咲季さんに話したところ、すぐに「やろう!」と言ってくれて。そこからは彼女の行動力のおかげでどんどん仲間が集まり、2022年10月に1stコンサートを開催することができました。
岩崎
すごいスピード感! 今田くんが出したアイデアを、須藤さんが形にしてくれたんだね。

▶︎インタビューは、2ページ目に続きます


miniTua-wind ensemble (ミニチュアウインド・アンサンブル)

miniTua-wind ensemble
miniTua-wind ensemble

新たな吹奏楽のカタチを追求し小編成吹奏楽に本気で向き合うべく、東京藝術大学に学び、国内外のコンクールで上位成績を収めた学生の有志などで構成されるバンド。中高生が小編成吹奏楽の新たな魅力や可能性を発見し、人数に関係なく「音楽を楽しむ」土壌となることを願い活動する。2022年10月の1st Concertでは大編成にも引けを取らない迫力を披露し、翌年7月の2nd Concertでは新曲の初演やフレックス編成にも焦点を当て公演を行った。
公式ウェブサイト:minitua-wind.com

 

今田俊輔 Shunsuke Imada

今田俊輔
今田俊輔

2001年生まれ。
トランペットを9歳に始める。
八王子学園八王子高等学校音楽コースを卒業。現在東京藝術大学4年次在学中。
これまでに、トランペットを長谷川智之、栃本浩規、佐藤友紀、菊本和昭の各氏に、室内楽を日髙剛、栃本浩規、辻本憲一の各氏に師事。
第35回全日本ジュニアクラシック音楽コンクール第2位。第28回、第29回日本クラシック音楽コンクール全国大会出場。
Ameise Brass、NEWTIDE JAZZ ORCHESTRA、各メンバー。miniTua-wind ensemble 代表。

 

古賀愛未 Manami Koga

古賀愛未
古賀愛未

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を卒業。現在、東京藝術大学四年次在学中。
第70回全日本学生音楽コンクール中学生の部大阪大会第1位。第一回つくばフルートコンクール高校生の部第1位。第34回かながわ音楽コンクール高校生の部第1位と同時に神奈川フィルオーケストラ共演者に選ばれ2018年に共演。第23回日本演奏家コンクール大学生の部第1位と同時に毎日新聞社賞、横浜市長賞、2022年の東フィルオーケストラ共演者に選ばれる。
また姉妹でのデュエットにおいても数々のコンクールで第一位、上位入賞を果たしている。
これまでにフルートを熊瀬好、森圭吾、高木綾子、齋藤和志の各氏に師事。

 

古賀奏美 Kanami Koga

古賀奏美
古賀奏美

東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校を卒業。現在、東京藝術大学四年次在学中。
第72回全日本学生音楽コンクール高校生の部東京大会第2位。同全国大会入選。第38回かながわ音楽コンクール 一般の部 特選。受賞第8回刈谷国際音楽コンクール一般の部 優秀賞。
また、室内楽においてもザルツブルク=モーツァルト国際室内楽コンクール2018in Tokyoユース部門第1位。第22回大阪国際音楽コンクール室内楽部門第3位など様々なコンクールで上位入賞を果たす。
これまでにフルートを熊瀬好、森圭吾、高木綾子、大平紀子、斎藤和志の各氏に師事。

 

miniTua-wind ensemble 3rd Concert
現役藝大生による小編成吹奏楽の愉しみ

現役で東京藝術大学に学ぶ学生たちが、新たな吹奏楽のカタチを追求すべく集結!
さあみんなも“演って”みよう! 人数にとらわれない、より身近なプログラムをお届け!

miniTua
miniTua

[日時]2024年3月21日(木) 19:00開演 18:15開場
[会場]府中の森芸術劇場 ウィーンホール(東京)

来年度の課題曲Ⅱや極小編成の「音楽物語」は必見!
①2024年度課題曲Ⅱをいち早く!
東京藝大の卒業生でもある近藤礼隆作曲の課題曲Ⅱ「風がきらめくとき」を小編成版で演奏! さらにそのほかの近藤作品にも焦点をあてます。

②15人程度の「極小編成」の魅力!
「20人も部員がいないけれど、アンサンブル以外も演奏したい!」
―そんな部活を救う、この編成ならではのそれぞれの楽器の音色が際立つ表現を追求します。

③小編成吹奏楽×朗読!?
音楽物語「こわれた1000のがっき」では、東京藝大声楽科の2人を迎えて、物語の朗読付きでお届けします。
とある楽器庫で繰り広げられる、楽器たちの奮闘劇をお楽しみください。

[プログラム]
近藤礼隆:風がきらめくとき(2024年度 全日本吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ)
近藤礼隆:吹奏楽のための狂詩曲~鍾馗の伝説による〈小編成版〉
伊藤康英:管楽器のためのソナタ
伊藤康英:音楽物語「こわれた1000のがっき」(マジカル版)

加藤大輝:ツインズ(打楽器2重奏)
片岡寛晶:ある素敵な日に(フレックス3重奏)
L.v.ベートーヴェン(金山徹):田園セレクション
広瀬勇人:エバーグリーン序曲ほか

[料金]
一般:¥3,000、U25:¥2,000、U18:¥1,000(全席自由)
https://www.minitua-wind.com/ticket

※U25とU18は、公演当日にそれぞれ25歳/18歳以下の方が対象です。当日は年齢が確認できる身分証をご提示ください。
※未就学児の入場はご遠慮ください。

◆詳しくはこちら
https://www.minitua-wind.com/

 

岩崎花保 Kaho Iwasaki

岩崎花保
岩崎花保

愛知県豊田市出身。
第15回日本クラシック音楽コンクール中学校の部全国大会第1位。
第61回全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第1位。
第13回万里の長城杯国際音楽コンクール管楽器部門第1位をはじめ、様々なコンクールで入賞。
2012年豊田市文化振興財団より文化新人賞受賞。
小澤征爾音楽塾、浜松国際管楽器アカデミー、ロームミュージックファンデーション音楽セミナーに参加。
NHKのクラシック音楽番組「ららら♪クラシック」や「スコラ」などに賛助出演し、人材派遣の協力もしている。
学生時代から古楽の世界にも興味を持ち、トラヴェルソ奏者としても活動しているほか、朝♪クラ音楽ディレクター、コラムライター、コンサートの企画運営など、演奏以外の仕事もボーダーレスに行っている。
東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学を卒業。
同大学大学院音楽研究科修士課程器楽専攻を修了。
2019年より東京藝術大学管打楽科の非常勤講師として藝大ウィンドオーケストラの授業を担当している。

タレコミやリクエスト募集!
ご意見はザ・フルートの公式SNSのダイレクトメッセージ、またはアルソ出版のお問い合わせアドレスまでお送りくださいませ。
facebook Twitter mail

 

[CLUB MEMBER ACCESS]

この記事の続きはCLUB会員限定です。
メンバーの方はログインしてください。
有料会員になるとすべてお読みいただけます。

1   |   2      次へ>      

フルート奏者カバーストーリー