フルートを知ろう
フルート初心者の方に向けて、楽器の各部の名称を知ることから説明しています。組み立て方、構え方、お手入れの方法をまとめて学びましょう。
楽器を組み立てよう
まずは楽器のことから始めましょう。フルートを吹くために知っておきたい最低限の名称です。フルートは頭部管、胴部管(主管ともいいます)、足部管の3つの部分からできています。
頭部管、胴部管、足部管の3つの管体が分かれてケースに入っていますから、楽器を吹くときには組み立てる作業から始めます。
フルートは細かいパーツがたくさん付いているため、持ってよい部分といけない部分があります。頭部管の管体とリッププレートは、一体ではなく接合されているので、リッププレートの部分を握らないようにしましょう。
胴部管をケースから取り出すときは、キィなど細かいパーツが付いていない頭部管側を持ち、
足部管もキィの付いていない部分(楽器を構えたときに右端になる部分)を持って組み立てていきます。
楽器は下の写真のように組み立てます。
頭部管の歌口の中央Aが胴部管の主なキィの中央Bとまっすぐになるように、頭部管をゆっくりと回しながら差し込みます。足部管はキィのパイプCを胴部管の主なキィの中央に合わせます。
楽器を組み立てるときはキィやパイプなどの弱い部分を握ってはいけません。力を入れすぎるとキィがゆがんでしまうことがあるからです。
ここまでできたら、一番上の写真を見ながら指を指定の位置に置いてみましょう。フルートは指の数よりも多くのキィがあります。これは1本の指で複数のキィを操作する場合と、指で押さえることは直接なく連結で動くキィの2種類があります。右手小指は3つのうちの一番左に、左手親指は右側のキィに置きます。
三点支持ってなに?
指の定位置が分かったら、楽器を構えてみましょう。フルートを構えるときは“三点支持”が理想と言われています。その三点とは、左手人差し指の根もと、右手親指、唇です。
楽器のお手入れの仕方
楽器を吹き終わったときは、そのままケースにしまっていいわけではありません。ケースに入れる前に、丁寧に水滴やホコリをとる習慣を付けましょう。フルートを片付けるときは、頭部管、胴部管、足部管ともに、少しずつ回しながら外しましょう。まずは頭部管と胴部管をつないでいたジョイント部分、胴部管と足部管をつないでいたジョイント部分を楽器専用の柔らかい布(クロス)で吹き、汚れを取ります。ここにホコリが付いたままだと、次に楽器を組み立てる際に傷がついてしまいます。
管体の中には水分が溜まっていますが、これは掃除棒にガーゼを巻き、差し込んで取り除きます。掃除棒の先で管体の内側に傷をつけないよう、ガーゼで掃除棒を丁寧にくるみましょう。
ガーゼを巻いた掃除棒を、胴部管と足部管は2回ほど通し、頭部管は2、3回出し入れをして水分を取ります。
仕上げは柔らかいネルやシリコンクロスなどで汚れを取りましょう。このときに力を入れたり、タンポに触ってしまうと、傷つける恐れがあります。キィを吹くときは力を入れすぎないようにしてください。