（執筆：岩崎花保）

石井希衣の教えて！コンテスタント特別編｜石井希衣

2020-11-12

今話題のフルーティストにお話を聞き、コンクールをいろいろな視点から探ってみよう！という企画。今回は特別編として、第7回ゲストの岩崎花保さんがインタビュアとなって石井希衣さんにインタビューを敢行！様々なコンクールで受賞経験のある石井さんから見る、「コンクール」とは？

今回は、私・石井希衣がインタビューを受ける側となり、自身のコンクール歴やコンテスタントとしての思いなどを語ることになりました。
インタビュアは、同じくフルートオンラインで「ハッピーフルートライフ」を連載中の岩崎花保さんです。

◇ ◇ ◇

いつもはインタビュアとしてコンテスタントたちの胸の内（？）に迫っている石井さんに、本日は岩崎がインタビューをしました。実は私たちは同い年で、20歳のときにコンクールで知り合い、そこからずっと友達なのです。
ここ2年でコンクールで大活躍をした希衣ちゃん。ひたむきで真っすぐな彼女が、どのように自分と向き合っていたのか、お話を伺いました。

特別編石井希衣（執筆：岩崎花保）

恩師・野口龍先生と

岩崎

そもそも希衣ちゃんはコンクール好き？

石井

好きじゃないよー！嫌だよー！！

岩崎

まあ普通そうだよね（笑）。一番最初にコンクールを受けたのはいつですか？

石井

初めて受けたのは高校3年生の時です。吹奏楽部に入っていたんだけど、「高3になったらコンクールを受ける」という流れがあったので、私も受けました。それまでは学校の外で同い年の人のソロを聞いたことがなかったから、みんな上手くてびっくりしました。「そっか～、自分は全然だめなんだな～」と思ったのを覚えています。

岩崎

高校の時に習っていた先生はどんな先生でしたか？

石井

すごく情熱的な先生で、曲に合わせたお話を作ってくれたり、愛情深くレッスンしてくださいました。当時から「こういう風に吹きたい！」っていうビジョンははっきりあったんだけど、技術が追い付いてなくて上手くいかず、もどかしく感じていたかな。

岩崎

なるほど。わたしはそのビジョンを見つけるのに苦労したタイプだから、やりたいことで溢れているというのは羨ましいし尊敬するなあ。
その後短大に進学して東京に出てくるわけだけど、1年生のころからコンクールは挑戦していたの？

石井

うん！とにかく自分がどのぐらいのレベルなのか知りたかったから、受けていたよ。でも高校生の時と違って、練習しなきゃいけない曲が突然多くなるじゃない？　全然練習しきれなくて、一次を通ったとしても二次の曲が吹けなくて落ちちゃったりしていました。まわりの人たちは本選の曲までちゃんと練習しているんだと知って、恥ずかしい気持ちになりました。

岩崎

わかる～。私も最初どうやって最後まで練習すればいいのかわからなかったなぁ。高校までは予選と本選が1か月ぐらい空いてたりするから練習しやすいのに、突然難易度跳ね上がるよね。

石井

あと、短大に入ってから野口龍先生にひたすら基礎を叩き込んでもらって、最初の2年くらいはずっと基礎練習をしていました。大変だったけれど、今となっては本当によかったなぁと思う。現代曲の吹き方も先生にたくさん教えてもらったので、本当に感謝しています。

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・インタビュー
・Q&A 岩崎さんが石井さんに聞いてみた！

石井希衣
Kie Ishii

福岡県出身。都築学園福岡第一高等学校音楽科卒業。桐朋学園芸術短期大学芸術科音楽専攻を経て、専攻科音楽専攻を第一位で修了。桐朋オーケストラアカデミー研修過程修了。東京藝術大学別科在学中。これまでにフルートを梶原里美、宗美沙子、野口龍、高木綾子の各氏に、フラウト・トラヴェルソを菊池香苗氏に師事する。第52回北九州芸術祭クラシックコンサート全部門グランプリ、県知事賞を受賞。第62回全日本学生音楽コンクール福岡大会奨励賞受賞。第25回日本木管コンクールフルート部門入選。つくばフルートコンクール2018 一般部門第1位と中野雄&若林暢賞、戸部謹爾賞を併せて受賞。第19回日本フルートコンヴェンション in福岡コンクールソロ部門第1位、吉田雅夫賞受賞。第88回日本音楽コンクールフルート部門第2位。

Profile

岩崎花保
Kaho Iwasaki

愛知県豊田市出身。第15回日本クラシック音楽コンクール中学校の部全国大会第1位。第61回全日本学生音楽コンクール高校の部全国大会第1位。第13回万里の長城杯国際音楽コンクール管楽器部門第1位をはじめ、様々なコンクールで入賞。2012年豊田市文化振興財団より文化新人賞受賞。小澤征爾音楽塾、浜松国際管楽器アカデミー、ロームミュージックファンデーション音楽セミナーに参加。NHKのクラシック音楽番組「ららら♪クラシック」や「スコラ」などに賛助出演し、人材派遣の協力もしている。学生時代から古楽の世界にも興味を持ち、トラヴェルソ奏者としても活動しているほか、朝♪クラ音楽ディレクター、コラムライター、コンサートの企画運営など、演奏以外の仕事もボーダーレスに行っている。東京藝術大学音楽学部附属音楽高等学校、東京藝術大学を卒業。同大学大学院音楽研究科修士課程器楽専攻を修了。2019年より東京藝術大学管打楽科の非常勤講師として藝大ウィンドオーケストラの授業を担当している。