History of EWI
EWIへの道のり
Lyriconの誕生
-The Birth of Lyricon-
1974年、ビル・バーナーディとロジャー・ノーブルの二人が後世に残る画期的な楽器をこの世に生み出す。管楽器と電気楽器の融合。それは電気楽器をブレスでコントロールするという、今までにない発想からできたもの、Lyriconだ。Lyriconの特徴として、その表現力を支えるリードレバーの存在が挙げられる。実際にはリードが振動して音が鳴るわけではないのだが、テナーサックス用のリードをマウスピースに装着することによって、サックスと同じようにベンド(音程の上下)を可能にしたのだ。この機構により、当時のプロサックス奏者に受け入れられ、この楽器が後世に語り継がれる大きな要因の一つになった。
スタイナーフォンの誕生
-The birth of Steinerphone-
それと時を同じくして、ナイル・スタイナーというトランペット奏者もウィンドシンセを開発していた。EWIの祖先とも言うべき存在EVIである。EVIとはトランペットのピストンバルブに似た3つのボタンで音階を操作する、いわばウィンドシンセの金管楽器であった。その完成度は素晴らしく、木管楽器奏者から木管楽器版ウィンドシンセの開発を望む声が次第に多くなっていった。そこで開発者であるスタイナーはEVIを改良することを決意。ゴム製のマウスピースのなかにセンサーを入れ、オリジナルのリップセンサーを開発。現在にも継承されているオクターブローラー、タッチセンサー等を盛り込んだスタイナーフォンを完成させる。後のEWIの誕生である。
EWIの誕生、そして現在へ
-The birth of EWI up to the present-
その後ナイル・スタイナーがスタイナーフォンの権利をAKAIに譲渡し1987年国内でEWI1000が発売される。翌年には伊東たけし限定モデルが発売されるなど、発売当初より国内のトップフュージョンプレイヤーに支持され、1990年EWI3000を発表。その後1994年にはEWI3000のマイナーチェンジ版ともいえるEWI3020が発売される。そして2006年、待望のEWI4000Sが発売となり、新たな進化を遂げたのであった。