オカリナ記事 ファビオ・ガッリアーニ×エミリアーノ・ベルナゴッツィ
オカリナ記事 ファビオ・ガッリアーニ×エミリアーノ・ベルナゴッツィ オカリナ記事 ファビオ・ガッリアーニ×エミリアーノ・ベルナゴッツィ
Ocarina vol.31

ファビオ・ガッリアーニ×エミリアーノ・ベルナゴッツィ

世界的なOcarina楽団G.O.B.の中心メンバー

Ocarina発祥の地、イタリア・ボローニャ県ブードリオの伝統的なOcarina七重奏団「Gruppo Ocarinistico Budriese(グルッポ・オカリニスティコ・ブードリエーゼ)」、別名G.O.B.(ゴブ)。その中心メンバーである第2Ocarinaのファビオ・ガッリアーニさんと、第4Ocarinaのエミリアーノ・ベルナゴッツィさんのお二人が今夏に来日。本誌では初となるインタビューを敢行した。
取材協力:株式会社大塚楽器製作所、オカリナDuoうらら

グルッポ・オカリニスティコ・ブードリエーゼ
左からファビオ・ガッリアーニさん、エミリアーノ・ベルナゴッツィさん
 

フルートやクラリネットを学んでいた

── お二人のご出身はどちらですか?

ファビオ・ガッリアーニ(以下F) エミリア=ロマーニャ州ボローニャ県のブードリオで生まれ育ちました。日本のオカリナ愛好者の方はよくご存じだと思います。ブードリオには10年前まで住んでいましたが、今はボローニャの中心地に住んでいます。現在、オカリナ博物館でプロデュースの仕事を担当しているので、ブードリオに行く機会も多いのですが、自宅から15kmくらいしか離れていないので近くて便利です。

エミリアーノ・ベルナゴッツィ(以下E) エミリア=ロマーニャ州のフェラーラ県にあるオスピタルモナカレという町で生まれました。フェラーラ県の中でも郊外にあるほんとうに小さな町で、隣県なんですけどブードリオが近いです。
フェラーラは歴史的にも重要な文化の町で、音楽はもちろんですが、芸術全般的にイタリアでは有名です。ルネサンス期の市街をはじめ、ダイヤモンド博物館と呼ばれている考古学博物館や、有名画家の絵画を多く展示しているフェラーラ国立絵画館は、ぜひ一度見てほしいですね。

── 音楽歴、Ocarinaとの出会いを教えてください。

E 僕は10歳で音楽を始めました。最初の楽器はフルートです。フェラーラの音楽院をフルートで卒業し、その後はオーケストラに入って演奏活動をしていました。パルマの歌劇場やボローニャのオーケストラ、さらに教会など、いろいろなところで演奏していました。
オカリナに出会ったのは、13歳か14歳の誕生日です。父がオカリナを4本プレゼントしてくれました。だから持ってはいたのですが、当時はフルートを吹いていたので、オカリナを吹くことはありませんでした。
そして兵役中の18歳のとき、軍の楽団に所属していました。ある日、演奏会の半分を軍の楽団が演奏し、残り半分をブードリオのオカリナ楽団が演奏するという機会があったんです。そこで初めてオカリナの演奏を聞きました。これをきっかけに興味を持ち始めてグループで演奏するようになりました。

F 幼いときにリコーダーを始めて、その後クラリネットに移りました。そして、ある夏にクラリネットの先生が当時のG.O.B.に入ったんです。クラリネットのレッスンは引き続き受けていたのですが、オカリナが楽しいということを周りから聞いていたので興味があり「今度、オカリナも教えてもらえますか?」と先生に聞いたら、「いいよ」ということで教えてもらいました。それが、40年くらい前になります。
10年ほど経ち、先生と一緒にオカリナの学校を作ろう、という話になり1980年前後にオカリナ学校を始めました。そして、音楽学校を卒業したプロの演奏家たちも巻き込んで、現在のG.O.B.の原形ともいえるプロの楽団を作ったのが1991年です。その後は、2本のオカリナとギターやピアノなど、新しいプロジェクトも誕生してCDも発売しています。元々ブードリオではオカリナ七重奏というのがオーソドックスなスタイルでした。これが伝統的なんですけども、オカリナは一人で吹くときもあれば、二人で吹くこともできますし、四重奏、五重奏、さらに大勢で吹くこともできます。また、オカリナ以外の楽器とのアンサンブルは近代の動きですが、すべてが大変興味深いです。

グルッポ・オカリニスティコ・ブードリエーゼ
日伊親善オカリナコンサートでは23歳の若きイタリア人ピアニスト(写真中央)と演奏した

 

さらにインタビューは続きます。Ocarina31号


Gruppo Ocarinistico Budriese
グルッポ・オカリニスティコ・ブードリエーゼ
1864年にイタリアのブードリオで結成。現在のメンバーは、1978年にブードリオのオカリナ学校で教育を受けた当時20代~30代の優秀な奏者で構成され、現在もそのメンバーがブードリオのオカリナの伝統音楽を受け継いで世界中を飛び回っている。異なる7つのサイズのオカリナを巧みに奏でる彼らは、オカリナ生誕の地ブードリオを代表する楽団というだけではなく、イタリアを代表するアーティストとして、これまでに国内外で約1000回の公演を成功させた。2011年にG.O.B.(ゴブ)の活動がイタリア文化省に認められ、文化遺産に認定されている。






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