オカリナ記事 クラシックを極めるために演奏活動を続け、今年Ocarina奏者30周年&還暦を迎える
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Ocarina vol.50│善久(Zenkyu)

クラシックを極めるために演奏活動を続け、今年Ocarina奏者30周年&還暦を迎える

善久(Zenkyu)さんは学生時代にチューバを学び、1994年からOcarina奏者としての活動をスタート。今ほどプロ奏者がいなかった当時からOcarinaの普及・啓蒙に務め、1999年には初のソロコンサートを茨城・土浦のレストランにて開催しました。その後2000年に個人事務所を設立して以来、今日まで精力的に活動を続け、今年Ocarina奏者30周年、そして還暦を迎えます。これまでの活動の中でも印象深いのは、三宅島噴火や東日本大震災の後に被災地を訪れ演奏を行なうなど、ボランティア活動に積極的なこと。またOcarinaオーケストラを率いて世界各国を巡っていることも、善久(Zenkyu)さんの活動の主体になっています。そんな善久(Zenkyu)さんにこれまでの30年を振り返ってもらいます。

 

合奏団をいろんな国に連れていきたい

善久(Zenkyu)さんはアメリカをはじめ、ロシア、カナダ、チェコ、ドイツ、フランス、ベラルーシなど多くの国で演奏されていますが、日本の聴衆と、海外の聴衆に違いなどを感じますか。
善久
全然違いますね。行ったのはオカリナの知名度が高くない国です。だから、毎回疑心暗鬼なんです。でも、オカリナの音色のすごいところは、演奏が始まった瞬間にみんなシーンとなって、終わった瞬間に大きな拍手をいただきます。オカリナには不思議な力があるんです。ニューヨークの日本人クラブで演奏した時、みんなオカリナのことを知らないのですが、オカリナでクラシックが吹けるということがわかると注目度も変わってきます。カナダもドイツもフランスもそんな反応でした。
また、訪れた国の人はオカリナを知らないので、日本からプラスチックのオカリナを持って行ってワークショップをやったりしています。
海外だとその楽器に興味がなくても音楽好きがコンサートを見にくると聞きます。
善久
そうなんです。オカリナを知らなくても来るんです。不思議ですね。日本は少し敷居が高いので知っている人の演奏だったら見に行くけど、知らないと行かないという感じですよね。でも、海外だとどこの国に行っても曲目さえ掲示していたら、この曲は知っているから行ってみようかなという人がいます。そんな人たちも演奏を聴いた瞬間に顔色がガラッと変わります。オカリナに興味を持ち始め、終演後ステージに楽器を置いておくと帰りがけに見に来るんです。
善久(Zenkyu)オカリナ合奏団もいろんな国に連れて行きたいと思っています。
以前のインタビューでは、Ocarinaオーケストラで全世界を旅したいと言っていましたね。
善久
ここ最近はコロナ禍ということもあって日本国内ですが、金沢、沖縄、今年は富山に行きました。富山は食べ物もお酒も美味しくて行って良かったです。実は5年後になるのですが、ブラジルのベレンという都市から招待されています。アマゾンに日本人が移住するようになって100周年になるそうで、その記念式典「アマゾン日本人移民100周年記念祭」に呼ばれました。

 

インタビューはまだまだ続きます。全文は本誌Ocarina Vol.50でお楽しみください。

 

Information

オカリナ演奏生活30周年&還暦記念
善久(Zenkyu)オカリナコンサート
〜バロックから現代クラシックの世界〜

[日時]9/28(土) 14:00 開演(13:30 開場)
[会場]紀尾井ホール(東京都千代田区紀尾井町 6-5)
[出演]善久(Zenkyu)(Oc)、本橋マユミ(Pf)
[料金]全席指定:前売¥5,000、当日¥5,500(8月28日より発売開始)
[曲目]モーツアルト:歌劇『魔笛』より夜の女王のアリア、エルガー:朝の歌、ピアソラ:リベルタンゴ 他
[問合せ]上遠野(カドノ)音楽事務所 03-3568-1656

 

Profile
善久(Zenkyu) 
東京生まれ。東京音楽大学卒、テューバを田中真輔に師事。宮内庁雅楽部では笙を豊雄秋と多忠雄に学ぶ。日本を代表するオカリナ奏者の一人で、高度な技術を持ち幅広いジャンルの演奏活動をしている。タイ、ベラルーシ共和国、シンガポール、アメリカ合衆国(ニューヨーク、ボストン)、カナダ、チェコ共和国、ドイツ、フランス等、海外でも活躍。2014年と2017年にニューヨークのカーネギーホールの日米親善公演に出演し大好評をおさめる。2015年日光東照宮400年式年の奉納演奏。2016年ロシアのウラジオストク・フィルハーモニーホール「第25回記念 春の国際芸術祭 日露友好公演。2019年にチェコ共和国のプラハ、ドヴォルザークホールにて「日本・チェコ親善コンサート」に出演。また、(公財)日本野鳥の会の野鳥保護活動にも力を入れ、三宅島・新島・神津島等で楽曲を提供し、イベントにも出演し自然保護動も行なっている。現在、東京・神奈川・茨城・福島等で指導を行ない、「善久(Zenkyu)オカリナ合奏団(ZOG)」を主宰。東日本大震災復興祈念「野口英世記念ばんだい高原国際音楽祭(2018年より「野口英世記念ふくしま国際音楽祭」に名称変更)に参加。 2022年11月「善久(Zenkyu)オカリナリサイタル 〜バロックから現代までのクラシックの音色〜」(紀尾井ホール)開催。2023年5月「いしかわ・金沢 風と緑の楽都音楽祭」に出演。教則本「オカリナ二重 奏の教本」(ドレミ出版)、「ZENKYU Ocarina Lesson〜日課練習と演奏テクニック〜」(サーベル社)を出版。「日本酒指導師範」の免許を持つ珍しい音楽家。日本野鳥の会の会員。日本オカリナ協会理事。
公式ホームページ www.zenkyu.com

 






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