輝かしき勲章を手にしたコンクールの覇者たち
昨年「第7回アドルフ・サックス国際コンクール」で日本人2人目の優勝を飾ったニュースが大きな反響を呼んだ。今回、この「アドルフ・サックス国際コンクール」をはじめ、国内の最高峰とも言える「日本管打楽器コンクール」、そしてジャズのフィールドからも「YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST」をピックアップし、その歴史と歴代の受賞者たちを振り返り紹介していこう。
特にクラシックの分野では、キャリアを語る上での重要な肩書きとなるコンクールの受賞歴。99号にインタビュー初登場した齊藤健太が「第7回アドルフ・サックス国際コンクール」で日本人2人目の優勝を飾ったニュースが大きな反響を呼んだのも、その証だろう。そこで今回は、この「アドルフ・サックス国際コンクール」をはじめ、国内の最高峰とも言える「日本管打楽器コンクール」、そしてジャズのフィールドからも「YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST」をピックアップし、その歴史と歴代の受賞者たちを振り返り紹介していこう。
アドルフ・サックス国際コンクール
2019年11月8日から9日にかけてファイナルの審査が行なわれた「第7回アドルフ・サックス国際コンクール」。日本人2人目の優勝および初の日本人1位、2位独占のニュースで大いに沸いたことも記憶に新しい、この世界的コンクールをまずは取りあげよう。(文:中野 明)
第7回 アドルフ・サックス国際コンクールでの齊藤健太 ⒸAIAS-Jean-Pol SEDRAN
日本管打楽器コンクール
1984年が初開催ということで「アドルフ・サックス国際コンクール」よりも歴史が長い。国内最高峰のコンクールであることは言うまでもなく、須川展也から上野耕平まで、歴代のウィナーは日本のクラシックサックス隆盛に一役買ったスタープレイヤー揃いだ!(文:中野 明)
第1回 日本管打楽器コンクールでの須川展也
YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST
ジャズ系のジャンルに目を移すと、海外ではセロニアス・モンク・コンペティションなどが有名だが、クラシックの分野に比べて権威のあるコンクールやコンテストは数多くないというのが実情。そんななかで「YAMANO BIG BAND JAZZ CONTEST」は50年の歴史を持つ特別な存在だ。(文:櫻井隆章)
第45回 YAMANO BIG BAND JAZZ CONTESTでの 中山拓海(リードアルト)
齊藤健太
Kenta Saito
東京都出身。2015年、洗足学園音楽大学卒業、同時に優秀賞を受賞。2017年、東京藝術大学別科修了。第31回及び第34回日本管打楽器コンクールサクソフォーン部門第3位。第27回大仙市大曲新人音楽祭コンクール管楽器部門最優秀賞、並びに審査員推薦を受ける。
9th International Saxophone Competition Nova Gorica 第2位。2019年、第7回アドルフ・サックス国際コンクール第1位。洗足学園ニューフィルハーモニック管弦楽団とH.トマジのサクソフォーン協奏曲で共演(秋山和慶指揮)。これまでにサクソフォーンを金井宏光、二宮和弘、須川展也、池上政人、林田祐和の各氏に、室内楽を池上政人、有村純親の各氏に、ジャズサクソフォーンを佐藤達哉、MALTAの各氏に師事。Saxophone Quintet “Five by Five”では「KENTA」として活動。ブリッツフィルハーモニックウインズ、コンサートマスター。