第08回 合図の出し方について
THE SAX vol.99よりスタートした「クラシカルサックス レベルアップ講座」。講師に角口圭都さんを迎え、音色やテクニックを少しでも向上するために、わかりやすく解説してもらいます!
角口圭都 Keito Kadoguchi
富山県出身。東京芸術大学、同大学大学院音楽研究科を卒業。サクソフォンを池上政人、冨岡和男、須川展也、平野公崇、大城正司の各氏に、室内楽を中村均一氏に師事。第9回北陸新人登竜門コンサート優秀賞受賞。第9回ルーマニア音楽コンクール第1 位。「TOYSPARK」メンバー。「Dreamvivo Jazz Orchestra」主宰。「piazzolla de saxophone quartet concert」等、様々なコンサート企画も行なう。クラシック専門インターネットラジオ「OTTAVA」にてプレゼンターを務めている。2019年1st album「Chau Paris」2021年5月2nd album「Romance」を発売。
第8回 合図の出し方
第 8 回のテーマは【合図の出し方】です。
一人での練習も楽しいですが、やはり楽器演奏の醍醐味はアンサ ンブルですね !!
読者の皆さまは、普段はどんな編成で演奏されていらっしゃいますか?
ポップスやジャズなどでは声や音でのカウントを入れるのが主流で すね。クラシックの世界では、声や音は使わず、ジェスチャーで出す ことがほとんどです。合奏では指揮者、指揮者がいない場合は奏者同士が合図を出し合います。例えばサクソフォンとピアノ、サクソフォ ン四重奏などの編成ではこの合図を出す機会が必ずやってきます。
業界用語で「Q 出し」とも言ったりしますが、今回は【合図の出し方】 をレベルアップさせましょう!
合図の仕組み
基本的にはこの二つの動作を併用します。
①ブレスをとる。
②楽器や体を動かす。
この二つの動作を同時に行ないます。
①良い合図はブレスから!
実はきちんとブレスが取れていると体も自然と連動してきます。良いブレスが取れたら②はクリアしたも同然です。
譜例 1 は基本的なブレスの取り方です。軽く息を吐いてから思い切り吸いましょう。初心者のころは息を吸うことだけに意識がいきやすい傾向があります。軽く息を吐くタイミングで体全体も一瞬力を抜いてリラックスできるとより良い音が出るようになりますよ!
②良いブレスが取れたら
あらかじめのテンポを 心の中でイメージしましょう。
そこに体と楽器の動きを付け足しましょう。写真は体と楽器を動かした時の振れ幅です。相手に伝われば大丈夫なので大袈裟に動かす 必要はありませんが、表現のためのパフォーマンスとして大きく動かすのも時にはアリです (^^)
合図にはいろんなパターンがあります。いくつかの例を譜例 2 にまとめました。
おわりに
第8回いかがでしたでしょうか? これからも皆様のサクソフォン演奏のレベルアップのお役に立てれば幸いです。
これまでのレベルアップ講座1〜7回の譜例を演奏した「模範演奏動画」を角口圭都 YouTube チャンネルにて公開中です。角口圭都 YouTube チャンネルでは、ソプラノからバリトンまでや、様々なメーカーのサクソフォン吹き比べ動画や演奏動画もアップしています。ぜひご覧になってみてくださいね。
また引き続き質問・お悩み相談・応援メッセージなど募集しております。お送り先は、info @ alsoj.net までお願いいたします。
それでは、また次号でお会いしましょう!エンジョイサックス~〜♪
角口圭都
Keito Kadoguchi
富山県出身。東京芸術大学、同大学大学院音楽研究科を卒業。サクソフォンを池上政人、冨岡和男、須川展也、平野公崇、大城正司の各氏に、室内楽を中村均一氏に師事。第9回北陸新人登竜門コンサート優秀賞受賞。第9回ルーマニア音楽コンクール第1位。「TOYSPARK」メンバー。「Dreamvivo Jazz Orchestra」主宰。
「piazzolla de saxophone quartet concert」等、様々なコンサート企画も行う。クラシック専門インターネットラジオ「OTTAVA」のOTTAVA Salone、OTTAVA Premio にてプレゼンターを務めている。2019年9月初ソロアルバム「Chau Paris」を発売。
(2020.05)