サックス記事 第09回 ジュール・ドゥメルスマン「ファンタジー」
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サックス名曲!アンサンブル道場 │第9回_THE SAX vol.110

第09回 ジュール・ドゥメルスマン「ファンタジー」

LESSON

7回アドルフ・サックス国際コンクール第1位を受賞し、国内外で活躍の場を広げているサクソフォニスト 齊藤健太氏と、室内楽奏者として絶大な信頼を得ているAKI マツモト氏による新連載「サックス名曲! アンサンブル道場」がTHE SAX vol.102より始まりました。

この連載の特徴は、サックス奏者からの目線にプラスしてピアニストからのアドバイスも掲載していること。またこの連載を動画で、演奏を交えながらYouTubeで配信してくれることです。
クラシックの楽曲の中で超定番と言われる楽曲を取り上げていきます。

第9回はジュール・ドゥメルスマンの『ファンタジー』です。
誌面では今回も齊藤さん、AKIマツモトさんが丁寧にわかりやすく解説してくれました。
例えば……

●AKI 前奏が終わりサックスが入ってきますが、リハーサルマークAの1小節前の3拍目からはサックスの入るテンポにしておきましょう。その前の前奏はどんなテンポで弾いても良いのですが、ここからはきっちりテンポを安定させないと、サックス奏者がどのくらいのテンポで入っていいのかわかりづらくなってしまいます。

●健太 リハーサルマークAからはサックスが入ってきますよね。美しく悩ましいメロディなので、気持ちよく歌いたくなってしまうのはよくわかります。ですが、歌いたい気持ちのまま歌ってしまうとピアノと合わなくなってしまうので、ピアノのシンプルな8 分音符をよく聴いてください。8分音符の刻みに乗るように演奏するとやりやすいと思います。

●AKI リハーサルマークAの9小節目に入る部分(8小節目の4拍目)、ここは慣習的に次のフレーズに入るためにゆったりさせることが多いですが、rit.などの指示はないので、やりすぎるとお互いにアンサンブルが取りづらくなってします。

●健太 少し丁寧に入るような気持ちで演奏するとちょうど良いと思います。
(本文リハーサルマークAの解説より)

このように、1曲を通してサックス、ピアノの両者の目線で解説してくれています。
憧れの曲にじっくり取り組んでみてください。

本誌では動画にはない「健太とAKIのよもやま話」も人気コーナーです。今回は、斎藤さんが衝撃を受けたコンクール体験のことなどを話してくれました。

 
 
 
 
 
【執筆者】
齊藤健太(Sax)
第7回アドルフ・サックス国際コンクール第1位、及び新曲賞受賞。2002年の故・原博巳氏以来、日本人2人目となる快挙を成し遂げる。洗足学園音楽大学を卒業、同時に優秀賞を受賞。東京藝術大学別科修了。第31回及び第34回日本管打楽器コンクールサクソフォーン部門第3位。第9回国際サクソフォンコンクールノヴァゴリツァ(スロベニア)第2位。2020年6月、CAFUAレコードよりデビューアルバム「凱旋-GAISEN-」リリース。これまでにサクソフォーンを金井宏光、二宮和弘、須川展也、池上政人、林田祐和の各氏に、室内楽を池上政人、有村純親の各氏に、ジャズサクソフォーンを佐藤達哉、MALTAの各氏に師事。洗足学園音楽大学講師。

AKIマツモト(Piano)
東京藝術大学音楽学部附属音楽高校、東京藝術大学器楽科卒業。アンサンブルピアニストとして須川展也、齊藤健太、上野耕平、住谷美帆を 始めとする日本を代表するサクソフォン奏者と共演多数。2018年「第9回 スロヴェニア国際サクソフォンコンクール」優勝の住谷美帆氏、2019年「第7回アドルフサックス国際コンクール」優勝の齊藤健太氏の伴奏を務める。「第9回スロヴェニア国際サクソフォンコンクール」公式伴奏者。TV朝日「題名のない音楽会」、BS日テレ「恋するクラシック」、NHK-FM「リサイタル・パッシオ」等メディア出演。2020年5月オリジナル 曲による1stアルバム「Back to the Moon」リリース。

 

 

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