サックスマウスピースの基礎知識!
マウスピースの基礎知識を今一度おさらいして、各部の名称を確認しておこう。
マウスピースの各部の名称
ティップ・オープニング
マウスピース先端とリードとの開きのこと。狭いと大きな音が出しづらいため、演奏に際して、硬めのリードを必要とします。開きが広いと大きな音は出ますが、pでの音のコントロールが難しく、また吹くのに大量の息が必要となります。
フェイシング
大きく分けて、ミディアム、ロング、ショートに分けられます。ショートの場合、音色はブライトになりますが、その反面に音は細く低音が出しづらい傾向があります。ロングになるとダークな音色の傾向で、硬めのリードを使った場合に音のコントロールが難しくなります。またカーブの角度・形状によっても音色、音の反応、吹奏感などに違いがあります。
ティップレール
狭いレールは音にニュアンスを付けやすく、音の立ち上がりも速い反面、音の裏返りやリードミスなどが起こりやすくコントロールが難しい傾向にあります。広いレールは音のボリュームが出しづらく、また音のニュアンスもつけづらいですが、リードミスは起こりにくくなります。
チェンバー
ミディアム、スモール、ラージなどと呼ばれるサイズの違いがあり、スモールサイズのものは一般的に音のボリュームが大きくなります。逆に音の太さ自体はラージサイズのほうが増す傾向があるようです。サイズの他、形状の違いにより、音量や音色に影響を与えます。主な形状として①ラウンドタイプの形状、②スクエアタイプの形状、 ③馬蹄型の形状、④ラウンド+フラットなサイドウォールの形状、などに分かれます。
バッフル
ティップオープニングからチェンバーまでの面を指します。バッフルの形状は大きく以下のような4つのタイプに分けられます。ティップオープニング部分からチェンバーにかけてほぼ直線的な傾斜を持つ①ストレート型、バンク部分からバッフルにかけて緩やかな放物線を描く②ロールオーバー型、デュコフなどに代表される③ステップ型、ベルグ・ラーセンなどにみられるような④バレット型、などに分けられます。この形状によって音色も変わってきますが、高さの他、チェンバーまでの長さによっても音色や吹奏感に違いがあります。「ハイバッフル(息が通る空間の容積が狭い)」は、力強く明るいエッジの効いた音が得られ、「ローバッフル(息が通る空間の容積が広い)」は、柔らかく温かみのある音が得られます。