サックス記事 SEIKOメトロノームウオッチ×松下洋
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SEIKOメトロノームウオッチ×松下洋

GEAR

昨年の発売以降、楽器奏者の間で話題を呼び、さまざまなジャンルで、ミュージシャンの必須アイテムとなりつつあるSEIKOメトロノームウオッチ。
そこで、世界各国で客演ソリストや国際コンクールの審査員、マスタークラスの講師など、またクラシックのみならずプログレやハードロックとバーサタイルに活躍するサクソフォン奏者 松下洋さんに、メトロノームウオッチのモニターをお願いした。
演奏会や楽器練習、レッスンなど、いろいろな現場でメトロノームを実際に活用しいてもらい、その感想をレポートしてもらった。

 

テンポを見ながら合奏

まず、お気に入りのメトロノームウオッチを選んでいただきました。
渋めのセレクトかと思いきや、ターコイズ(SMW005A)を選ばれたのが少し意外でした。
松下
すごく気に入っています。黒だと主張が強すぎるし、白だと綺麗すぎて……。メトロノームームウオッチ自体が珍しいものだから、せっかくなので普段自分でも選ばなそうなものにしてみようと思いターコイズ(SMW005A)を選びました。
最近流行っているデジタル系のウオッチは黒い画面が多いですが、個人的にはみんなと同じになるのも嫌で、ターコイズだと目立つしおしゃれでかわいいし。 楽器の小物関係もかわいいものが好きなんです。
メトロノームウオッチをサックスの練習や演奏などで活用されましたか?
松下
メッチャ使っています。
例えば、先日サックスアンサンブルの練習で指揮を振っていたとき、実際には♩=112くらいで演奏する曲を♩=120くらいのテンポで指揮をしていて、その際パッとメトロノームウオッチで確認してテンポを補正しました。
練習の時は、そうやってメトロノームウオッチでテンポを見ながら合奏していました。
リハーサルや練習のときに正確なテンポをメトロノームウオッチで確認して、奏者のみなさんに伝えるのでしょうか?
松下
そうです。メトロノームウオッチを見ながら、まずは自分でテンポをとって、メトロノームを止めて「じゃあ行きます」といった流れで合奏をしています。
メトロノームで確認することで、感覚的ではなく正確にテンポを再現できるのがいいですね。
携帯のアプリでもテンポ確認はできるといえばできますが、わざわざ携帯を操作するのも面倒だし、そういう時って動画を回していたり、ボイスメモを使っていたりということも多いので。その点、身に着けている時計がメトロノームにもなるので、パッとテンポを確認できるが便利です。
それに、楽譜も電子楽譜ではなく紙派で、メトロノームもメトロノームウオッチのような振り子派です。サックス自体がそもそもアナログですし、割と自分はアナログ派なんです。

振り子の動きで拍の流れを感じる

電子メトロノームより振り子派なんですね?
松下
振り子の運動を目で追えるというのが大事ですね。
電子音を「ピ,ピ,ピ」と鳴らすのは、感覚というかタイミングだけでリズムをとるということで、テンポ感を忘れがちになる。振り子の場合、左右の揺れ幅を目で見て感じられ、残像として残るので、スピード感として捉えられるんです。このフィールが特に指揮をするときには重要だと思います。メトロノームは振り子で、なるべくアナログがいい。
電子音の場合は点でリズムを感じ、振り子は確かに裏拍を感じたりできますね。
松下
振り子の動きによって、拍の流れが感じられるということだと思います。 特にゆっくりのテンポ、♩=60以下の場合などそうですね。
演奏会やライブなど、本番でお使いのシーンはありましたか?
松下
コンサートでも普通に着けていました。
本番中には、メトロノームや基準音など音を出して確認はできないんですが、サックスアンサンブルの本番で、指揮が速くなりがちなシビアな曲、ドビュッシーの『小組曲の1楽章』では、あらかじめメトロノーム機能で、もちろん音は出ないようにテンポを設定しておいて、こそっと押してテンポを見て、閉じて、「さぁ行きます」みたいに使いました。
演奏者はみんな生徒だったので、ちょっと速くなると難しくて吹けなかったりして、自分の指揮が速くならないように注意しました。
ただし、ステージ上では設定に時間がかかるので、2楽章以降テンポ確認はやらなかったら、ちょっと速くなっちゃって(笑)。あとで生徒に指揮が速かったと言われました(笑)。ステージ上でもサッとテンポ確認できるのはありがたいですね。普通のメトロノームや携帯ではできないので。
個人レッスンではメトロノームウオッチを使われましたか?
松下
洗足学園音楽大学で生徒に個人レッスンをしていますが、その際にとても重宝しています。アンサンブルレッスン以上に個人レッスンで一番活用していますね。
メトロノームウオッチでテンポを聞かせて、「さんハイ!」で曲を演奏させるなど、生徒の目の前でテンポを確認させることができるのがとても役に立っています。
わざわざケースからメトロノームを出してといった煩わしさもなく、メトロノーム音がうるさすぎないのもいいですね。個人レッスンの時はこのぐらいの音量がいいです。
それと、生徒が吹く前に、テンポのクイズを出したりするんですが、その時もパッと正解のテンポを出せるのもいいですね。
 
左利きの松下さんは右腕にメトロノームウオッチを装着

耳元で鳴らしてチューニング

基準音という機能もありますが、これは使われましたか?
松下
自分は左利きなので腕時計は普段右腕に着けていて、ソプラノサックスでチューニングをする場合、実音Aは、B♭管のソプラノでは左手人差し指で押さえるH(シ)の運指なので、メトロノームウオッチを耳元で鳴らしてチューニングすることができました。
ラージアンサンブルなど、周りがうるさい時、耳元でさっと基準音を鳴らして音程を確認できるのは便利ですね。おなじB♭管のテナーも同様に使いやすいです。
アルトの場合、実音のA音はファ♯の運指(右手中指でF♯を押さえるため)なので、耳元で聞くことができず難しいのですが、メトロノームウオッチはB♭音も基準音で鳴らせるので、その場合アルトのソ(左手の人差し指、中指、薬指の運指)の運指なら、耳元にメトロノームウオッチをあててチューニングできます。
 
基準音A=442Hzを鳴らしてチューニング
 
松下さんご自身の練習ではメトロノーム機能は使われましたか?
松下
右腕に時計を着けるので、サックスの場合、右腕が耳元から遠すぎて、メトロノーム音がサックスの音でかき消されて聞こえづらいんです。右利きで左腕に時計を着ける人はそのままで十分聞こえると思いますが。
メトロノームを使ってちゃんと練習したい時は、時計を外して、ポンと目の前に置いて普通にメトロノームとして使います。練習の時は腕に着いてなくてもいいといいうか、むしろテンポを耳と目で確認できるので、目の前にあった方がいいですね。
個人練習の際は、腕から外して目の前に。生徒や他の人にテンポをしらせる時は、さっと聞かせられるので、腕に着けたままと、ケースに応じて着けたり外したりしています。

メトロノーム機能が体に馴染む

その他メトロノームウオッチを使ってみての感想をお願いします。
松下
時計というのが大事だなと思っていて、自分は時間にルーズなほうなので、腕時計を着けているだけで時間に厳しくなった気がするんです。でも着けてみてわかったのは、時計としてはほとんど使ってなくて、まだ見方がよくわかってないくらいなんですけど(笑)……。腕に時計が着いているというよりも、「腕にメトロノームを着けている」といことで、いつでもテンポがわかるという精神的な効果が大きいです。自分にとってはメトロノーム機能付き時計というより、「時計機能付きメトロノーム」みたいな感覚(笑)。いつでも時間を知るために時計を見るというよりも、いつでもテンポを確認できるというところが魅力ですね。
それと、文字盤にLargoとか、Adagioといった速度標語が書いてあって、どのくらいのテンポからどのくらいのテンポがAdagioで、Andanteなのかということを見て確認できるのはいい機能です。
「時計機能付きメトロノーム」というのは、まさに音楽家松下さんならではの発想ですね。人によって時計だったり、メトロノームだったり、基準音だったり重要度は違うかもしれないですね。
松下
そうですね。チューナー機能がすごく助けになる人もいるでしょうね。
自分はもう、メトロノーム機能があるとすごく便利です。
リズム感とかテンポなど心配な人は、腕に着けておくだけで確認できるようになる。テンポ感、リズム感が上達するのではないかと思います。
メトロノームが腕と一体化してるような感じですね。
松下
そうですね。その感覚がすごくいい。メガネとか常に腕時計を着けている人とか、そういう感じにメトロノーム機能が体に馴染んでくる。そんな感覚があります(笑)。
普通の時計の場合、「メトロノーム機能が付いてないのか」…と、不便に感じるでしょう(笑)。
もうそんな感覚なんですね(笑)。
メトロノームウオッチをオススメするならどんな人でしょう?
松下
ミュージシャン全員にオススメです。吹奏楽部とかバンドマンも、ジャンルを問わず音楽をやっている人全てにオススメします。
時間にばっかり厳しくならないで、テンポに厳しくなろう !(笑)
 

 基準音機能A音を鳴らしてチューニング 

 メトロノーム機能:テンポ——♩=60で楽曲練習 

 メトロノーム機能:テンポ——♩=66で楽曲練習 

全ラインナップ
スタンダードとカジュアルの2つのライン全10種類のラインナップ

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─ Standard Line ─
  • SMW001A
    SMW001A
    (ダークブラウン)
    ¥20,900(税込)
  • SMW002A
    SMW002A
    (ホワイト)
    ¥20,900(税込)
  • SMW001A
    SMW003A
    (キャメル)
    ¥20,900(税込)
  • SMW004A
    SMW004A
    (ネイビー)
    ¥20,900(税込)
  • SMW005A
    SMW005A
    (ターコイズ)
    ¥20,900(税込)
  • SMW006A
    SMW006A
    (モノトーン)
    ¥20,900(税込)
 
─ Casual Line ─
  • SMW001B
    SMW001B
    (ブラック)
    ¥20,900(税込)
  • SMW002B
    SMW002B
    (ピンク)
    ¥20,900(税込)
  • SMW003B
    SMW003B
    (パープル)
    ¥20,900(税込)
  • SMW004B
    SMW004B
    (ブルー)
    ¥20,900(税込)
サックス