サックス記事 シンスケ・フジエダ・グループ「アンフォルメル」リリース!
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シンスケ・フジエダ・グループ「アンフォルメル」リリース!

EVENT
Informel_jacket

サックス・フルート奏者である藤枝伸介氏により結成された「シンスケ・フジエダ・グループ」。ジャズをベースにしつつ、様々なジャンルを取り込んだ音楽を発信し続けている。昨年行なわれた東京・高円寺のジロキチでの熱いライブが、CD+DVDにパッケージされ、4月21日にリリースすることになった。メンバーはTRIAL PRODUCTIONやYant Izesでも共演する塚本真一(Pf)、no.9 orchestraやpiano&violin duo、kanakoの竹下文子(Vn)、自己のグループやechosticsの加藤秀(Bass)、Yasei Collective、Gentle Forest Jazz Band等で活動する松下マサナオ(Ds)、アフリカンパーカッション奏者、ROOTSTRIBE DUB SEPTETでも共演するあらかり大輔(Perc)というミュージシャンが集っている。
97分に及ぶライブを収めた本作品は、ライブレコーディングアルバム2CD+ライブ全編を含む映像と藤枝氏が監督を務めた「Gentle Erosion 緩やかな浸食」の完全版映像作品を収録したDVDを収めた3枚組アルバムという豪華版。壮大かつ絵画的ともいえる藤枝氏の楽曲と、メンバーそれぞれのバラエティに富んだ音色によるインプロビゼーションが時にプリミティブに、時にドラマチックなアンサンブルを生み出す。ハーモニックフルートやバンブークラリネット、ホーメイなどの民族的倍音楽器の響き、エフェクターを駆使し生み出されるドローンが、楽曲に独特な深みと立体感を加えている。ライブ盤ならではの躍動感あふれる作品となっている。
このアルバムリリースにあたって、リーダーの藤枝伸介氏がコメントを寄せてくれた。

 

藤枝伸介氏が語る 
「アンフォルメル」への思い

 
CD+DVDの3枚組という豪華版を制作したきっかけは?。
藤枝
『Gentle Erosion 緩やかな侵食』という楽曲、映像作品を昨年8月に配信とYouTubeでリリースしました。そのリリースライブを10/22に高円寺ジロキチで開催。リリース楽曲はプログラミングと生演奏の録音を組み合わせた作品ですが、そのライブはレコーディングや映像作品に参加いただいたミュージシャンや信頼する音楽仲間に声をかけ、私とピアノ、ヴァイオリン、ベース、ドラム、パーカッションの6名からなるバンド編成+ライブペインティングという形で行ないました。結果としてSINSUKE FUJIEDA GROUPとして総計102分にわたるその模様を余すことなく音源と映像で収録したCD2枚組+DVDというボリュームの作品になりました。また今回の作品は、構想の段階でライブレコーディング、映像収録し作品化することは決めて動いていました。結果としてその予定通りとなりましたが、内容が伴わなければ叶わない計画であり、参加いただいたメンバーやジロキチ、関わっていただいたスタッフの方々皆さんのサポート、素晴らしい演奏や楽曲への理解のおかげであり、貴重な体験であったと思います。初監督作品となった『Gentle Erosion 緩やかな侵食』完全版の映像作品もライブ映像と共に収録し、形として残すことができ嬉しく思っています。
今回のCD+DVDに特に力を注いだところは?
藤枝
このジロキチでのライブの手応えがおよそ10年ぶりとなるSINSUKE FUJIEDA GROUPとしてのアルバム作品になり、今後の自らの活動の指針となるような契機となりました。ジャケットのアートワークは実際にライブ時に同時に描かれた、美術家、日下部泰生によるライブペインティング作品を採用していますが、ライブの模様を収録したDVDではサウンドと共に塗り重ねられ変化していくペインティングと楽曲の変化と同時に、現場の演奏や音像の変化とペインティングが現場で連鎖する瞬間の醍醐味を映像でお楽しみいただくことができます。今回のライブはコロナ禍で進化しつつある同時ライブ配信も行ないましたが、その際に配信された動画とは別に収録用に配置、撮影した映像を組み合わせたライブ映像を初公開。コロナ禍である今、音楽を自宅で楽しむ機会も一層拡大発展していくと思われ、その中で映像と一緒に楽しむことが出来るパッケージは、今後私たちに益々求められていくところではないかと思っています。今作ではライブ映像編集、パッケージデザインも自ら行ないました。その辺りも是非実際に手に取ってお楽しみいただきたい部分となっています。
監督を務めたDVDの『Gentle Erosion 緩やかな浸食』はどんな作品ですか。
藤枝
コロナ禍の影響がじわじわと身近に感じられてきた昨年春先の心象、ビジョンが色濃く反映された作品となっているかと思います。楽曲自体の大枠は5年ほど前から手をつけ始めある程度出来ていたのですが、東京都が主催した映像作品公募「アートにエールを!」への作品提出をきっかけにレコーディングや撮影を行ない完成させました。今回DVD収録のものは現在YouTubeで公開されている映像の音源部分をセルフマスタリング音源からKASHIWA Daisukeによるマスタリング音源に差し替えた「完全版」となるものです。ふとした認知から徐々に侵食され失われた日常、パンデミック、新しく積み上がっていく日常、どんな状況であろうと湧き上がる逞しい生命力。倍音唱法であるホーメイから発せられる倍音が一筋の煙のように空間に顕れ、いつしか重なりゆっくりと侵食し拡がっていく。白いキャンバスに描かれ配置されていく線や縁、雫が何も変わらないように見える日々の風景を新しく塗り替えていく。もうすぐ一年になろうとするコロナ禍に対する意識は日々変化しており、その中で生み出される作品はその作り手の極めてプライベートな心象と同時に、その作り手の置かれた時間や取り巻く世相なども同時に反映されたものになるのは必然であり、言葉を伴わないインストゥルメント楽曲、映像故に、一層の言葉にならない共感が感じられるものではないかと思っています。
今回収録した藤枝さんのオリジナル曲はどんな思いを込めて作られましたか?
藤枝
アルバム2曲目に収録し、またアルバムタイトルともなっている『Informel(アンフォルメル)』という言葉が今回のアルバム全体を貫くアンサンブルのイメージ、またサウンドイメージになるかと思います。ジロキチでのライブセットのイメージを構築していく中で生まれた曲です。『Gentle Erosion 緩やかな侵食』を聞いて評価してくれた画家でもある友人がそのイメージからTwitterで書いてくれた言葉の中で「Informel」という言葉の存在を教えてくれて、気に入り以来意識しています。元々は1940年代〜50年代にヨーロッパで生まれた美術表現を表す言葉で、日本へは岡本太郎などが影響を受け、また紹介したと言われています。私自身、岡本太郎を始めとする芸術から多大な影響を受けており、抽象画のような拡がりを持つ楽曲と、現実、具象として実際の演奏が肉感と伴い折り重なる立体感を併せ持つ、抽象と具象を併せ持つイメージを作品として表現したいと思っています。偶然と必然、抽象と具象、構築と即興、自由、迸る情熱、既存の概念への挑戦、様々な拡がりや立体的なイメージをこの言葉から感じ取っていただけたら幸いです。
このアルバムのおすすめポイントやメッセージをお願いします。
藤枝
この日のライブは空間と演奏、構築と即興、楽曲とライブペインティングが融合しスパークした特別な瞬間となりました。その模様を余すことなく追体験いただけるパッケージとなっていますので、是非様々な形でお楽しみいただけたら嬉しいです。機会あれば是非ライブへ足を運んでください。


 
Album Information

青春18ディスク

シンスケ・フジエダ・グループ
「アンフォルメル」


【3枚組アルバム】定価¥3,500+税(2CD+DVD)
[演奏]藤枝伸介(Sax,Fl etc.)、塚本真一(Pf)、竹下文子(Vn)、加藤秀(Bass)、松下マサナオ(Ds)、あらかり大輔(Perc)
[収録曲]
Disc 1=Gentle Erosion、Informel、Parade
Disc 2=Bamboo、Fukushima、In Forest、Nobody Knows
Disc 3=DVDライヴ映像付き4
[ご購入]https://sofarecords.thebase.in S

Live Information
SINSUKE FUJIEDA GROUP 次回ライブ予定 

[日時]5/1(土)
[会場]下北沢 NO ROOM FOR SQUARES
[more info]http://www.sinsukefujieda.com

 
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