サックス記事 電子サックス「Elesa」を齊藤健太さんがモニタリング!
  サックス記事 電子サックス「Elesa」を齊藤健太さんがモニタリング!
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お手軽&充実機能の新感覚電子サックス

電子サックス「Elesa」を齊藤健太さんがモニタリング!

GEAR

発売前から話題のTAHORNG社製電子サックス「Elesa」がついに9月にリリースとなった。発売直前の「Elesa」を、第7回アドルフ・サックス国際コンクール優勝を果たし国内外で注目を集めるサクソフォン奏者 齊藤健太さんがモニタリング!
キィ配置はサックスと一緒だが、マウスピースにリードは付いておらず、息を入れればそのまま本体内蔵のスピーカーから音が鳴るといった、まさに手軽に演奏を楽しめる電子サックス「Elesa」。
操作はお手軽だが、20もの音源を内蔵し、12キィのトランスポーズも可能。Bluetooth MIDIにも対応する充実の機能を搭載している。
今回は、取材前の1日間だけ「Elesa」を齊藤健太さんに試していただき、取材&録音に臨んでもらい、実際に「Elesa」を使っての感想を訊いてみた。

手にフィットする設計

Elesaの操作にはすぐに慣れましたか?
齊藤
全然問題なく慣れました。もちろんサックスとは多少違うところもあって、サイドキィ関係は少し慣れが必要かなと思いましたが、それ以外はほとんど違和感がなかったです。運指がサックスそのもので、パッと持った時に「ここにこのキィがあるね」というレイアウトで、フィンガリングにはなんの苦労もなかったです。
確かにサックスそのものといったキィの配列、運指ですね。
齊藤
そうですね。音を出さないで、ちょっとした指練習をするのにももってこいだと思います。
よく中学生、高校生のとき、授業中に鉛筆でこっそり指練習とかしましたが、それの発展バージョンのような感じがします(笑)。
ボタンを押す感覚もしっかりあるし、何よりいいなと感じたのは、生のサックスを吹いているとき、ハイサイドキィ(パームキィ)のところを押さないまでも、指を当ててちょっとした支えにしたりするんです。その感触がないと不安じゃないかと思うんですが、Elesaはちゃんとハイサイドキィの上の部分が盛り上がっているんです。ハイサイドキィを押さえなくても、この盛り上がりに人差し指の付け根が当たるようになっていて、とても持ちやすい設計だと感じました。手の大きい人はまた変わってくるかもしれませんが、僕にとっては右手側もピッタリ手に収まるかたちなので、すごくフィットして使いやすさを感じました。
ここはサックスと違うといった点は?
齊藤
リードを振動させる必要がないので、小さい音を出したいときに、Elesaだと息の反応がすごくいいので、苦労しないという点ですね。リードを鳴らさなくてはいけないという難しさが一切ないので、吹けば音が出るという楽しさがあります。
初心者の方など、本物のサックスで音を出す練習をしつつ、「なかなか音が鳴らない」というときは指練習だけでも音階など覚えることができるので、そういった意味でもいい練習道具になるのではないでしょうか。

お手軽電子サックス“TAHORNG Elesa”齊藤健太が吹いてみた!!

リアルな音色&ハイレスポンス

20音色がプリセットされているElesaですが、音色をいろいろ試されましたか?
齊藤
はい、試しました。いわゆるMIDI音源の薄っぺらい音というわけではなく、各楽器の音色も結構リアルなので、特に奏法を変えることなくいろんな楽器の音が愉しめるのがいいですね。
息圧、抵抗感について感じたことは?
齊藤
あんまり吹き込みすぎると、反応のキャパを超えてしまうところもあると思いますが、少ない息でもすぐに反応してくれるので、レスポンスのいいセンサーを搭載しているのではないかなと感じます。
トランスポーズ機能についてはどうでしょう?
齊藤
便利ですよね。ピアノなど移調して楽譜を読まなくてはいけないとき、頭がこんがらがることもあると思いますが、それこそ手軽にどんな楽器の楽譜でも移調読みなしで演奏できるのは楽だし便利ですね。
Elesaのトランスポーズは、1メモリで半音ずつ変えられて、+3メモリで、アルトサックスの本来の音域で「E♭調」が鳴り、−9にすると、そのオクターブ下のバリトンサックスの音域でE♭調が鳴りますし、Upのオクターブキィの他にDownのオクターブキィも付いているので、音域が広く取れるのが面白かったです。
それと、オクターブキィがローラー式のウインドシンセなどは、“ダー”っと何オクターブも音域が下がったり上がったりすることがありますが、Elesaはオクターブキィがボタン式で、そういったこともないので、操作はとてもしやすいと思います。
こんな人にオススメ、またこんな使い方の提案などありますか?
齊藤
家で音を出せない方は、小さな音で練習ができるのでオススメですし、初心者の方も指の練習になるので、お家に帰って指の練習だけでもしたいという中学生・高校生にもオススメできるのではないかと思います。僕、これ中学生の時だったら欲しがっていましたね、絶対(笑)。お家での練習の他、音の出せない環境でいつでも練習できるのはありがたいですね。
使い方の提案としては、ソプラノ、アルト、テナー、バリトンすべての音色が揃っているので、全員Elesaでアンサンブルなども面白いと思います。
 
縦に3つ並ぶ「操作キィ&機能ボタン」でリバーブやブレスレベルを操作
外部サウンドモジュールまたはアプリケーションにMIDI信号が送信可能。オーディオアウトプットも装備
3つのノブコントローラーで、音色やトランスポーズを選択
 
マウスピース&マウスピースカバー
スピーカー搭載
 

抑揚&広いダイナミクスで表現力豊か

先ほど動画収録でのElesaの演奏を聴かせていただき、音の抑揚というか音量のダイナミクスがとても効いていて驚きでした。
齊藤
そうですね。ウインドシンセというか、電子管楽器らしさみたいなところだと思うんですけど、息の量に応じて音量も変化してくれますし、僕も驚いたのが、本体内蔵のスピーカーのピークというか音が割れるギリギリのところまで吹き込むと、ちょっと苦しい音というかそれらしい音が出るんですよ。音色が変わる感じで息を張ったような音が出たので、生楽器のような感覚を覚えて、それは僕自身驚きでした。
音量の差は、意識して息の量を変えられたんでしょうか?
齊藤
息の量に応じて音量が変化してくれるのは生のサックスと一緒ですね。息の量を小さくして繊細な音を出してみたりだとか、あとは叫びにちかいところというか、 fで 大きく音を飛ばしたい時は息をしっかり入れてというふうにサックスと同じように吹けば、その通りに音が出てくれます。
それと、噛み具合でヴィブラートの深さが変えられます。音量に合わせたり、フレーズの高揚感・緊張感に合わせてヴィブラートの幅、種類を使い分けることができるのも大きな魅力の一つだと思います。
Elesaを吹いてみての総評をお願いします。
齊藤
すごく面白い楽器だと思います。音量を落としつつもサックスそのままの感覚で吹いて練習ができる楽器だと思いますし、いろんな場で活用が見込めると思います。例えばレストランなんかで演奏のイベントをやりたいけど、音量的に生の楽器は使えないときとか、あとは結婚式なんかでも演奏を披露できるのではないかと思います。使える場は無限大だなと思います。
 
 

<Elesa主な機能>
運指:サックスの他リコーダーにも対応。
20音色を内蔵:ソフトアルトサックス、テナーサックス、アルトサックス、ソプラノサックス、バスサックス、トランペット、トロンボーン、フレンチホルン、イングリッシュホルン、テューバ、バスーン、オーボエ、クラリネット、フルート、ピッコロ他。
トランスポーズ機能:半音ずつ2オクターブ分(±12)の移調が可能。移調楽譜を読み替えなしで演奏できる。
スピーカーを内蔵:ケーブルなしで、いつでもどこでも演奏を楽しめる。
簡単操作:ボリューム×1、操作制御ノブ×2で、音量、音色、トランスポーズを操作。
MIDI機能:USB-C端子に加えてBluetoothでの送信により、パソコン・パッド・スマホなどの外部音源に接続可能。
取り外し可能なマウスピース&マウスピースカバー:取り外して水洗いができる。
Bluetoothオーディオ機能:Bluetoothによりオーディオ接続可能。スマホなどの外部音源を楽器の演奏と合わせて本体スピーカー から楽しむこともできる。
駆動:USBポート接続での電源供給に加え、単三電池(4本)での駆動にも対応。
カラー:ホワイト、ブラック、レッド3色のラインナップ。

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