各ジャンルで台頭する 女子サックス New Power
中高の吹奏楽部をはじめ大学のジャズ研、軽音、そして音大のサックス専攻と、ここ数年で巷にサックス女子が急増しているのはご存知の通り。プロフェッショナルの世界にも、その影響は顕著に表れ、各ジャンルで女子サックス奏者の新勢力が台頭している。そのフレッシュな顔触れを一挙紹介しよう。
THE SAX vol.61の第1特集は、表紙と巻頭インタビューに登場した纐纈歩美を筆頭にジャズのみならず各ジャンルで台頭著しい、女性サックス奏者の新勢力にフォーカス。「女子サックスNew Power」と題して注目の女性プレイヤーを一挙紹介している。
まずはジャズ/フュージョン、クラシック、そしてロック/スカという3つのシーンにおける女性プレイヤーの活躍ぶりを検証。その顔触れを眺めれば、すでにエスタブリッシュされた存在となった矢野沙織や小林香織らに続く新勢力が、着実に育っていることを実感できるだろう。
纐纈歩美/寺久保エレナ/中島あきは/守谷美由貴/前田サラ/海野あゆみ
深澤智美/角口圭都/伊藤あさぎ/作田聖美/Saxophone Qurtet athena/サクソフォーン・カルテット桜/河西麻希/佐野功枝
浦 朋恵/アンドー!/ORESKABAND
そして取り上げた3つのジャンルから飛び切りイキのいいフレッシュなニューカマーを一人ずつピックアップしてインタビューを敢行した。ジャズ畑からは現在バークリー音楽大学に留学中の中島あきは。夏休みで帰国中の彼女をキャッチした。クラシック界からは9/29(日)の地元・石川県での凱旋公演を控えた作田聖美。初CDを引っ提げて登場してもらった。そしてロックシーンから、CX系深夜番組への出演で注目度も高まる浦朋恵。大阪在住の彼女だが、東京遠征のタイミングで話を訊くことができた。
3人ともに本誌への本格的な登場は初めて。インタビューは緊張した面持ちのなかに、上昇気流に乗る勢いと音楽に真剣に取り組む信念の強さを共通して感じさせるものとなった。まだまだ一般的な知名度はこれからだが、実力とタレント性を兼ね備えた彼女たちには今から目をつけて青田買いすることをオススメしたい。3人の中から代表して中島あきはには、動画で演奏ぶりを撮影させもらった。是非コチラからチェックしてほしい。
女子サックスプレイヤー百花繚乱コレクション
総勢26名の女子サックスプレイヤーをアンケートの回答ともに紹介した百花繚乱コレクションも必見。今後ますます彼女たちの名前や演奏を耳にする機会が多くなるはず。こちらも今から押さえておこう!
井口久美子│石橋 梓│伊藤あさぎ│上原弘子│浦 朋恵│海野あゆみ│江川良子│大西由希子│河西麻希│桑野恵子│纐纈歩美│作田聖美│佐野功枝│塩安真衣子│仙土祐希│高梨寛子│田中麻樹子│田辺 栞│寺久保エレナ│寺地美穂│中島あきは│平賀美樹│深澤智美│前田サラ│守谷美由貴│吉光 緑
特集の締めとなる楽譜は、女子サックス奏者の新譜からジャズとR&Bの大スタンダードをピックアップ。纐纈歩美のニューアルバム「ブルックリン・パープル」に収録された『In A Mellow Tone』は、スウィングジャズ時代を代表する作曲家/ピアニスト/バンドリーダーであるデューク・エリントンのナンバー。また浦朋恵のロッキンバリトーンズのニューアルバム「The Rockin’ Swamp Baritones」に収められた『Rainy Night in Georgia』は、トニー・ジョー・ホワイト作で1970年にはブルック・ベントンの歌唱でビルボードのR&Bチャート1位、ポップチャート4位を記録したヒット曲だ。どちらも彼女たちからの直々のアナリーゼ付き。是非チャレンジしてみよう!