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Funk&Soulの世界へようこそ
ファンク&ソウルは多くの人を魅了する黒人ポピュラー音楽だ。このジャンルの演奏を聴けば、音楽にとって大切な「グルーヴ」について知ることができる。ここでは簡単にファンクとソウルについてご紹介しよう。
ソウルはゴスペルやブルースが融合・発展して生まれた音楽であり、レイ・チャールズやJBらが基礎を作り上げた。ゴスペルに由来するコード進行、コールアンドレスポンス、多用される即興演奏などが特徴。サム・クック、スライ&ザ・ファミリー・ストーン、マーヴィン・ゲイ、スティーヴィー・ワンダー、ロバータ・フラックなどが代表的アーティストだ。(「ソウル」は黒人ポピュラー音楽の包括的な概念であり、ファンクやR&B、ブラック・コンテンポラリーなどを含むとする説もある。)
こうした音楽には、タイトなドラミング、うねるようなベースライン、ギターのカッティングなどによってもたらされる特有のグルーヴがある。だがグルーヴ感とはリズム隊だけで生み出されるものではない。フロントにヴォーカルやサックスがいる場合、その歌い方に合わせてリズムの音が集約され大きなうねりとなっていくのだ。歌い方が変われば、それを支えるリズム隊のノリも変わるのである。その意味ではサックスがグルーヴを紡ぎ出しているともいえるのだ。